ヘンデル 合奏協奏曲 作品6から | 音に巡る想い(2005~2010) / ビデオ画像と音楽(2011~)

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クラシック音楽に目覚めたのはSP時代だった。知人から借りたレコードが
きっかけ。後にLPを集めたりしたが、時に感動して涙した頃が懐かしい
な~。/

主に四季の花や自然の風景などビデオ撮りした動画に、出来るだけ自作のBGMを付けて載せたいと思います。

前回のバッハに次いではヘンデル。私の最も愛する曲の
ひとつである、合奏協奏曲作品6からLP盤第Ⅱ集のA面を
聴きました。
コレギウム・アウレウム合奏団の演奏で、全12曲を4曲
ずつ収められたLPで第Ⅲ集までありますが、おぼろげな
記憶ではこの第Ⅱ集が最初に買ったものです。
曲名だけで殆ど知らなかったこの曲に、当時・・ざっと30年
前くらいでしょう・・どれほど深い感銘を受けたことか。


先ず第11番イ長調が始まりました。
なんとも瑞々しい音。そして細やかな表情をつけて、しっとりと
美しく歌われます。おおらかであり、心の奥から慈しむような
味わいがあります。
現在のようにいつでも聴ける自由な身でなかった時、仕事の
休日などにこれを聴いたひと時が、どれほど幸せであったかが
思い起こされました。


カール・リヒターの演奏はどんなものかと、3年ほど前だったか
4枚組のCDを中古で買いましたが、それは如何にもリヒター
らしい直截的、力強くて勢いはありますが、とてもこんな優雅な
情感はありません。
この曲は、コレギウム・アウレウムがずっと変わらぬ愛聴盤に
なっています。


A面の後半は第3番ホ短調。 前曲のラストが楽しげなアレグロ
の後だけに、非常に厳粛・荘厳な調べの中に深い悲哀の情を
孕んでいて、前曲との変わり目に劇的なものを感じます。
11番の次にこの3番が置かれている意味が分かるような気が
しました。

劇的と言えば、この曲には第2、3楽章にも劇的要素が感じられ
るのです。
第2楽章の解説に、「減4度と増2度が連続して下降する」言葉が
あり、その音程の所為かも知れません。
続く第3楽章はアレグロに転じて、「オクターブの鋭い跳躍音程」
が急を告げるような切迫感があります。

ともかく、作品6の合奏協奏曲は全12曲、殆ど全部大好きです。