8月に申し込んだCDがやっと届いたので、今日はそれを
聴きましたので・・・・。
グスタフ・レオンハルトとフランス・ブリュッヘンなどによる
バッハの「ブランデンブルク協奏曲全集」から第5番を中心に
聴いてみました。
この奏者の演奏は、昔テレマンの「ターフェル・ムジーク」
全集で知って、大変気に入っているもの。
CDの届くのが遅れたのは、第4番以降のディスクの在庫が
なかったかららしい。
先ず第2番の第一楽章。 かなり遅めのテンポでゆったりと
した演奏。
次に最も好きな第4番から5番へ続けて聴きました。
第4番 速いテンポで生き生きと始まる。
ブリュッヘンの演奏は、こうした生き生きとした躍動感がたまら
ないのです。音楽の楽しみ・歓びに満ち満ちている。
この第1楽章では低音のリズムを刻む歯切れ良さとアクセント
がその躍動感に拍車をかけています。
第3楽章のフーガでは、楽器の音色の特徴を生かした掛け合い
と低音の迫力がすごく面白く聞こえました。
第5番 前曲と対照的に、今度はフルートが大変穏やかです。
自己を主張しないで、そっと弦に寄り添うように柔らかい音色で
吹いて、温かみのある雰囲気を醸し出しています。
そして長いチェンバロ独奏では、レオンハルトのなんとソフトな
音色で流麗なことか。
フルートのやさしく、穏やかだった訳が分かるように思いました。
第2楽章 フルートが陰影に富んでいる。低域ではまるで尺八
のように聞こえさえするのです。縦笛の特徴がこの楽章で最も
表れているように感じました。
第3楽章 生き生きと明るいですが、それだけでなくて、細やかな
ニュアンスがあって単純ではありません。
こんな演奏を聴いていると、バッハの音楽の表現の幅の広さを感じ
ます。音の配列は、と言うか、音符の姿は、と言うのか、いや、今
それを視覚的に見てはいないのだが、なんとなく想像できるその
姿は実に単純なように思えるのだが、そこから表現されている音の
豊かなこと!想像以上の豊かな表現がそこから生まれている。
そんな感じを覚えました。
全体にとても品位のある演奏で、見事な第5番でありました。