ハイドンとウェーバーのピアノ・ソナタ | 音に巡る想い(2005~2010) / ビデオ画像と音楽(2011~)

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クラシック音楽に目覚めたのはSP時代だった。知人から借りたレコードが
きっかけ。後にLPを集めたりしたが、時に感動して涙した頃が懐かしい
な~。/

主に四季の花や自然の風景などビデオ撮りした動画に、出来るだけ自作のBGMを付けて載せたいと思います。

午後用事のついでに久しぶりに図書館に立ち寄った。
CDの棚を一瞥すると、「ハイドンとウェーバーのピアノ・ソナタ」が
目に付いた。ハイドンにピアノ・ソナタのあることは知っているが、
意識的に聴いたことはない。いわんや、ウェーバーのソナタなんて、
これは初耳だ。

すぐ取り出して聞かせてもらうことにした。
先ずはハイドン。第24番52番の2曲から。
知識として知っていたよりはピアノ・ソナタの多いことに驚く。
解説を見ると第52番は最後のソナタと言うことだ。

2曲続けて聴くと、24番がモーツアルト的とするなら、52番は
ベートーヴェン的という感じだった。
両曲ともアレグローアダージオープレストの3楽章だが、一寸気に
なったのは、第52番が変ホ長調ーホ長調ー変ホ長調という調性。
実際聴いても、第2楽章への繋がりと第3楽章へのそれが、どちらも
やや不自然というか、抵抗を感じたですね。


さて、次はウェーバーのピアノ・ソナタ第3番 Op.49 短調です。
ウェーバーには4曲のソナタがあるそうだが、これは第2番の直後に
作曲されたもので、30歳の作品。
ウェーバーはピアノの腕前が相当なものだったようで、このソナタを
聴いても充分そのことが伺える。
ハイドンとは比較にならないほど、音の量、つまり同時に聞こえる
音符の数は凄く多いことが分かる。かなり技巧を要する感じでも
ある。


第1楽章は烈しく強烈な・・・解説では「獰猛な」とあり、確かにそんな

イメージの冒頭の第1主題と、それに比べると優美な第2主題から

なるソナタ形式だが、いささか長すぎる感じだった。


第2楽章は短いながら素朴な主題に6つの変奏曲で、3,4,5変奏
へと次第に盛り上がり、なかなか面白く聴けました。


第3楽章は猛烈に速い。相当な技巧を要しそうなところをリヒテルの
技が冴えていると言ったところか。


とにかく、華やかで劇的要素も一杯にちりばめられたようなソナタで
ありました。まだ暑い日に、やや暑苦しくもありますが、聴き応え充分
な曲だったですね。
ただ、あまり知られていない理由として、「ベートーヴェンの精神性と
シューベルトの叙情性を欠いて」という意味の解説を読んで、如何

にも、なるほど、なるほどと納得。


 演奏:リヒテル