今日の午前は、鳥小屋をベランダの高い台の上に出して家を
留守にしてみた。
正午少し前に帰宅したが、温度計は34度を指していた。
これなら、室内に置いたままで、エアコンをかけておいた方が
よかったかと思う。
ともかく夏の旅行は無理のようだ。誰かに預かってもらう以外には。
こんな暑い時はオーケストラの曲はあまり聴きたくない。
まあ、バッハならいいかと、この前ブランデンブルグ協奏曲の第2番
を聴いたので、今日は4番を選んだ。
今回はコレギウム・アウレウム合奏団で聴いてみようと思い、折角
だから裏面最初の第3番から聴いていった。
これは弦楽器だけの(チェンバロを含む)合奏で、短い第2楽章以外は、
同じような音型を同じようなリズムでガチャ、ガチャやっているだけ。
昔、中学の3年か高校の頃にバッハが面白くなかったのは、こういう
音楽だったことを思い出す。音楽に強弱や起伏がなくて、旋律らしい
旋律もないように聞こえて全く興味が湧かったのだ。
今でこそ、そうではないが、しかしもしも自分が指揮をすることを想像
してみて、きちんと暗譜できるだろうか、と思ってみた。
演奏する身になって想像もしてみると、同じような音符がずらりと並んで
いて、一体どこを演奏しているのか分からなくなったりはせぬものか?
一行飛ばしたり同じ行を弾いたりなどする危険はないのだろうか?
次は第4番で、第2番同様最初から好きだった曲。
フルートが2本加わって、これがいい。
ところで、コレギウム・アウレウムはフルートでなくてブロックフレーテ。
これがなんとも鄙びた音色で独特の味を出している。金属音と違って、
弦の音に見え隠れすように聞こえるが、木管のぬくもりがある。
そこで、もう一度今度は、この曲を最初に知ったレコード、クルト・レーデル
の演奏で聴いてみた。第2番を聴いた時のLP盤である。
当然ながらフルートの音が華やかで、先ほどの木管の音よりも一オクターヴ
高い音に聞こえた。
クラシック音楽には、何度も聴いているうちにその良さに気付く喜びもあるが、
最初からすばらしい音楽に当たった時の感動もいい。
この曲は後者の方で、バッハの音楽がこんなにすばらしいものかと、感動
した時の頃が、ああ、懐かしいな~。
第2楽章は、フルートの装飾音が聞こえたりするが、コレギウム・アウレウム
を聴いた後では、やや薄っぺらな感じで、平板で軽い印象を受けた。
第3楽章は非常に繊細で、細やかな音の表情を聞き取る思いであった。
演奏:コレギウム・アウレウム合奏団(LP盤)
クルト・レーデル/ミュンヘン・プロ・アルテ室内管弦楽団(LP盤)