17巻は、帝政を構築した初代皇帝のアウグストゥスの後を継いだティべリウスの時代について書かれた一冊。この頃になると、領土の拡大よりも、拡大した領土をどのように守り、ローマの平和を維持していくかが問題となってくるため、ローマ軍は防衛のために配置される事が多くなってきます。
ローマが生んだ創造的天才と言われるカエサル
そして
彼の意思を引き継ぎ、共和制ローマから帝政ローマへと、巧妙な手段で改革したアウグストゥス
後に続くティベリウス、カリグラ、クラウディウス、ネロの四皇帝は、この二人ほど能力に優れていなかったためか、庶民からは罵声を浴び、歴史家のタキトゥスからも批判されることとなります。ただ、しっかりと帝政は維持され、またローマは、より一層の平和と繁栄の道を歩むことになります。
ティベリウスの時代は、あのイエス・キリストが誕生し刑死した時代と重なります。イエスは
「神のものは神に、カエサルのものはカエサルに」
という言葉を残していますが、ここのカエサルは
ガイウス・ユリウス・カエサル (英名:ジュリア・シーザー)
ではなく
ティベリウス・ユリウス・カエサル
の方を言っています。
ローマ史には、カエサルがたくさん出てくるから、ほんとややこしい・・・・・・
詳しい動機は不明とされていますが、彼は晩年、ローマを離れてカプリ島に隠居します。しかし、ローマの統治を捨てたのではなく、かれはカプリ島に隠居しながらも、情報を収集し、カプリ島からローマを統治し続けました。
ティベリウスが晩年を過ごしたカプリ島の別荘は、現代でも土台の部分が遺跡として残っています。
今から約2000年前に、ティベリウスが隠居していたヴィラ・ヨヴィス。歴史を感じます。
復元予想模型。起源30年頃に、これだけ立派な建物を作るんだから、ローマの技術力の高さがうかがえます。
イタリア旅行をするなら、歴史を知っているのと知らないのとでは、遺跡に足を運んだときに、見える世界が全く違ってきます。ローマ人の物語は、歴史の勉強にもなるし、各時代の実力者たちの発言や行動から、いろいろな事を学べるし、オススメの一冊!
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