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LoRAを使い、同じキャラクターの衣装、表情、ポーズを変えながらイラストを作る方は増えています。しかし、LoRAを選択したのに顔が似ない、髪色だけが違う、小物が消える、重さを上げるほど表情まで固くなると悩むこともあります。

こうした時に、プロンプトを書き足したり、複数のLoRAを追加したりすると、どの設定が生成結果に影響しているのか分かりにくくなります。LoRAが反映されない時に最初に行いたいのは、設定を増やすことではありません。一度、キャラクターの基本的な特徴だけを確認できる状態へ戻すことです。

この記事では、PixAI上でLoRA使用が上手くいかない場合のポイントを整理します。

 

 

最初に結論

LoRAが反映されない時は、すべての設定を同時に変更しないことが重要です。
次の順番で、1項目ずつ確認します。

  • 使用するLoRAを1つにする
  • トリガーワードを指定された表記で入れ直す
  • 通常プロンプトを短くする
  • ネガティブプロンプトを最小限にする
  • 重さを中央付近から少しずつ変える
  • LoRA作成時のモデルタイプと画像生成モデルを確認する
  • 特徴が戻ってから表情・衣装・背景を追加する

まず設定・指定を減らす

キャラクターが似ない時は、髪型、瞳、アクセサリーなどをプロンプトへ追加して補いたくなります。しかし、キャラLoRA、スタイルLoRA、衣装LoRA、長いプロンプト、強いネガティブプロンプトが同時に入っていると、何が原因なのか判断できません。

最初に作るのは、完成作品ではなく確認用の画像です。凝った背景や光の演出は必要ありません。顔、髪、瞳、頬のマーク、イヤリングなど、そのキャラクターを見分ける特徴が出るかだけを確認します。

最初に戻す設定・指定

設定項目 確認時の状態
LoRA キャラLoRAを1つだけ残す
通常プロンプト 上半身、正面寄り、単純背景にする
ネガティブプロンプト 必要最低限まで減らす
衣装・背景 一度外して後から戻す
別のLoRA 確認が終わるまで使わない

特に注意したいのが、ネガティブプロンプトです。不要な要素を消すために入力した「earrings」「face mark」「asymmetrical hair」などが、キャラクターのイヤリング、頬のマーク、左右非対称の髪型まで抑えていることがあります。

まずは削れる指示を外し、キャラクターだけを見られる状態を作りましょう。ここで特徴が戻れば、LoRA自体ではなく、追加していた設定のどれかが影響していたと考えられます。

トリガーワードを指定どおりに入れ直す

設定を減らしたら、次はトリガーワードを確認します。トリガーワードは、LoRAが学習したキャラクターや画風の特徴を呼び出すための言葉です。似た意味の単語に置き換えても、同じ特徴が反映されるとは限りません。

今回は「雨音を採集する温室管理員」というオリジナルキャラクターを例にします。固定したい特徴は、短い赤茶色のウェーブヘア、右側の薄緑色の毛束、青緑色の瞳、左頬の雨粒マーク、透明な葉形イヤリングです。

トリガーワード例

a young greenhouse caretaker with short wavy auburn hair, a pale green streak on the right side, teal eyes, a tiny raindrop mark on her left cheek, and transparent leaf-shaped earrings

確認用の短いプロンプト

upper body portrait, simple light background, gentle expression

公開されているLoRAを使用するなら、詳細ページに記載されたトリガーワードを確認します。自作LoRAなら、作成時に設定した言葉を見直してください。最初は言い換えず、表記をそのまま使用することが基本です。

キャラクターを示す情報は前半にまとめ、表情、衣装、動作、背景などは後半へ置きます。これにより、固定したい情報と変更したい情報を見分けやすくなります。

反対の特徴を指定しない

赤茶色の短い髪を固定したいのに「long silver hair」、青緑色の瞳を固定したいのに「red eyes」を加えると、どちらの特徴を優先するかが不安定になります。

LoRAが反映されないように見える時は、トリガーワードの入力だけでなく、通常プロンプトに反対の特徴が含まれていないかも確認してください。

トリガーワードの考え方や並べ方は、PixAI公式ブログのLoRAトリガーワードガイドでも確認できます。固定する特徴と、衣装や背景など変更する特徴を分けて考えると、プロンプトを整理しやすくなります。

重さは中央付近から少しずつ調整する

トリガーワードを確認してもキャラクターの特徴が弱い時は、LoRAの重さを見直します。重さは、LoRAが生成結果へ与える影響の強さです。

ただし、数値を高くすれば必ず改善するわけではありません。低すぎると小さな特徴が出にくくなり、高すぎると学習時の服装、表情、髪型まで強く残ることがあります。

重さ 生成結果の傾向 確認する箇所
低め(6以下) モデル側の顔立ちや画風が目立つ 毛束、頬のマーク、イヤリング
中央付近(7程度) 固定特徴と変更の自由度を両立しやすい 顔、髪、表情、背景
高め(8以上) 学習時の要素まで強く残りやすい 服装、表情、小物、髪型

初心者は、まず中央付近の値から始め、0.6、0.7、0.8のように小さく動かすと変化を追いやすくなります。この時、モデル、トリガーワード、通常プロンプトは固定してください。

数値を変えるたびに背景や衣装まで変更すると、重さによる違いなのか、プロンプトによる違いなのか分からなくなります。同じ条件で2〜3枚ずつ生成し、顔、髪、小物、表情の変化を比べましょう。

LoRAの重さを調整する考え方は、PixAI公式ブログのLoRAの重さ設定ガイドでも紹介されています。公式例の数値を唯一の正解と考えず、自分のLoRAで安定する範囲を探すことが重要です。

LoRA作成時と画像生成時のモデルを確認する

トリガーワードと重さを調整しても改善しない時は、LoRA作成時に選んだモデルタイプと、画像生成に使っているモデルを確認します。どちらも「モデル」と呼ばれますが、役割は異なります。

LoRA作成時のモデルタイプ

LoRAを学習する際に選択したDiT.2、DiT.1、SDXL、SD 1.5などの系統です。LoRAがどの土台を前提に特徴を学習したかを示します。

画像生成モデル

完成したLoRAを使い、画像全体を描くための土台です。顔立ち、線、色、陰影、体型、画面全体の雰囲気などへ影響します。

自作LoRAなら、作成時にどのモデルタイプを選択したかを確認します。公開LoRAを使う時は、詳細ページのベースモデルや推奨モデルを見てください。

学習時と異なる系統のモデルは使えない、という意味ではありません。しかし、顔の輪郭、目の形、髪の質感、小さなアクセサリーなどの出方が変わり、LoRAが弱くなったように感じることがあります。

モデルの影響を確認する時は、重さ、トリガーワード、通常プロンプトを固定し、画像生成モデルだけを変更します。顔、髪型、瞳、アクセサリーを見比べると、どのモデルでキャラクターが安定しやすいか分かります。

モデルとLoRAの役割は、PixAI公式ブログのモデルとLoRAの基礎解説でも整理されています。モデルは画像全体の土台、LoRAはキャラクターや画風などの特徴を加える要素として考えると理解しやすくなります。

ブラウザで条件を変えながら比較する

PixAIでは、モデル、LoRA、重さ、プロンプトをブラウザ上で変更しながらアニメAI生成を進められます。

ローカル環境を別途準備せず、条件を一つずつ変えて再生成できるため、LoRAが反映されない原因を確認する作業も簡単シームレスです。

キャラクターが戻ったら設定を一つずつ追加する

短いプロンプトとキャラLoRA1つの状態で特徴が戻ったら、設定・指示を追加していきます。ただし、元の設定を一度に復元してはいけません。

表情、衣装、背景、構図、別のLoRAを一つずつ追加し、そのたびに生成します。どの段階で顔や髪が変わったかが分かれば、修正する場所も明確になるからです。

STEP 1|表情を追加する
笑顔、驚き、落ち着いた表情などを一つだけ加えます。表情を変えても、目の形や頬のマークが残るかを確認します。
STEP 2|衣装を追加する
作業服、ドレス、スポーツウェアなどを指定します。衣装変更と同時に顔や髪型まで変わる時は、衣装指定を短くしてください。
STEP 3|背景と構図を追加する
屋外、室内、全身、俯瞰などを追加します。構図が大きく変わっても、キャラクターを識別できる特徴が残るかを見ます。
STEP 4|別のLoRAを追加する
キャラクターが安定してから、スタイルLoRAや衣装LoRAを1つだけ加えます。追加後に崩れたら、両方の重さやプロンプトを見直します。

戻す順番が分からなくなった時の基準

最後に追加した設定を一度外してください。元に戻れば、その設定が影響していた可能性があります。追加と生成を1回ずつ繰り返すことで原因のロストを回避できます。

それでも似ない時はLoRA自体を確認する

最小限の設定に戻してもキャラクターの特徴がほとんど出ない時は、LoRAが何を学習したものなのかを確認します。ただし、すぐに作り直す必要はありません。

  • 使用しているLoRAがキャラクターを目的としたものか
  • 固定したい髪、瞳、マーク、小物が学習対象に含まれているか
  • 小物が小さすぎて画像上で判別しにくくないか
  • 推奨トリガーワードを使用しているか
  • 作成時のモデルタイプと生成モデルが大きく異なっていないか
  • 学習時の服装や背景が強く固定されていないか

キャラLoRAでは、顔、髪、瞳、識別用のアクセサリーを確認します。スタイルLoRAでは、線、色、陰影、質感、全体の雰囲気を見ます。スタイルLoRAを使って「顔が似ない」と判断しても、もともと顔の個体差を再現する目的ではないことがあります。LoRAの目的と、確認している箇所が合っているかも見直してください。

まとめ

PixAIでLoRAが反映されない時ほど、設定を増やさず、一度シンプルな状態へ戻すことが重要です。

まずキャラLoRAを1つだけ使用し、短いプロンプトと単純な背景で確認します。次にトリガーワード、ネガティブプロンプト、重さ、LoRA作成時のモデルタイプ、画像生成モデルを順番に見直してください。

キャラクターの特徴が戻ったら、表情、衣装、背景、別のLoRAを一つずつ追加します。追加直後に崩れた時は、その設定を外して影響を確かめましょう。

「似ないからすべて変更する」のではなく、「一つ変えて一度生成する」というやり方だと、原因がわかりやすくなり、改善方法も見つけやすくなります。

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