茶番劇の私利私欲な総裁選 | 逆襲するさらりーまん

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ーやっとこさ 英検1級、通訳案内士試験合格。しかし、英語の道はまだまだ長い。基本的にやり直し英語+その時思うことなど。-

今週末は少し涼しくなりましたね。

さて、石破首相退陣に伴う自民党の次期総裁選の候補者5人が出そろいました。前回の2024年の総裁選に出た9人のうちの5人がまるまる今回の総裁選にも出ており、『性懲りもなく』また出馬か、他に魅力的な人はいないの?という感じです。


自民党の今回の総裁選のキャッチフレーズは『#変われ自民党』とのことですが、やくざの跡目争いのように、いつまでもキングメーカーとして権力に固執し、威張って偉そうにしていたい、老害以外のなにものでもない、すでに85歳になるA自民党最高顧問や、76歳になるS元総理が暗躍しています。また総裁候補者もまず彼らに媚びを売り、了解を得てからでないと立候補すらままならないという、この旧態依然とした前時代的体質と、候補者自身も、悪くいうと親の代からの既得権益をむさぼりたい、よく言っても総理になって権力を掌握し、日本はこうあるべき、という自分の固執する国家観を実現したいという私利私欲、自己肥大の候補者ばかりでまったく清新さは感じません。今回の総裁選も『#変わらない自民党』の典型的な実例でしょう。

以前、参議院選挙の時にブログで書いたように、政治家に最も求められる資質は、利他的である、ということで、自分の私利私欲や信条よりもまず第一に国民が豊かに幸せになるにはどうすればよいかを考え、行動することです。国民の幸せのためには、仮に自分の国家観や信条に反していても政策を実行する、ということです。国民にとって、政治家個人の国家観や信条は、まったく関係のない、どうでもいいことです。物価高や収入の横ばいや実質低下、社会保障負担の増大や老後の不安などで、すでに日本の6人に1人が貧困層にあるという開発途上国並みの現状で国民が苦しんでいる中で、どういった具体的な施策が打てるかです。

5人のうちの有力候補2人をみても、K農水大臣は、もともと親の七光りでコロンビア大学の大学院を修了し、資質は欠けているが親の地盤を受け継ぎ国会議員になり、環境大臣時代ロクなことをやらなかったので、現在の異常高温、異常降水量の異常気象を招き、国会答弁などでは意味不明の失言を繰り返し、永田町では希代のプレイボーイとして不倫で浮名を流し、農水大臣になってからもパーフォーマンスだけは盛んだが、国民の税金で購入した国民の財産である備蓄米を安価で放出するという単純な施策で、一時コメの価格は下がりましたが、元々コメの自給は根本的になにも解決していないので今年の新米の流通が始まるとともに、コメの価格はまた上昇するという、『何をやっているんだ』というありさまです。

もう一人の有力候補のT元経済安全保障大臣は、戦後でありながら教育勅語を暗記させられるような家庭に育ち、学生時代は逆にハードロックとバイクに夢中、アメリカにも行き本人はアメリカ連邦議会の議員の政策フェローとして従事したことにしているが、実はアルバイト程度で働き、ハードロックやバイク、アメリカでのアルバイト経験から、アメリカ寄りの信条かと思いきや、『私は日本を愛しており、美しい日本を取り戻すために命をささげる』と公言しているコテコテの保守派であり(ロックやバイクのスタイルと日本愛とはどうみても結びつかないが、それだったら和服で国会に登院すればよい。)地元の宗教団体からも献金を受けており、もとはといえば、郵政民営化を掲げた小泉純一郎政権の時に郵政民営化に反対する議員に対しての『刺客』としての小泉チルドレン、ということで時流に乗り、突如頭角をあらわしてきた人物です。イギリスの元首相サッチャーさんを目標としているらしいが、目標と公言するだけでも失礼なことであり、サッチャーさんに比べ政治家としての資質は著しく欠けており、彼女の個人的な押しつけがましい野望むき出しの日本のあるべき国家観などは大多数の国民にとってどうでもいいことです。

他の3人の候補についても、政治家としての資質を疑うような言動には事欠きませんが、存在感すらなく、『とりあえず総裁選に出続けて、今後のために名前だけは覚えてもらっておこう』程度でしょう。ただし、M候補はもう70歳にちかく、そろそろ引退していただきたいですが。

別にロックやバイクに夢中でも、一般人であれば個人の嗜好ですので自由です。(しかし、K農水大臣のように不倫はたとえ一般人であっても許されませんが。)しかしいやしくも国民を代表する国会議員、しかも事実上1億3千万人の日本国の代表、世界でのプレゼンスは下がってきたとはいえ、いまだ世界第4位の経済大国の日本国の代表である総理大臣になろうという候補者です。当然優れた人格、能力、政治家としての高い資質が求められます。

しかし、日本国の代表を選ぶ総裁選の候補者が『この程度の人達』で、その総裁を選ぶ過程もキングメーカーが蠢く密談のシステムでは全く暗然とした気持ちにならざるを得ません。前にも書きましたが、政治を志す人材の欠如もその原因の一つでしょう。

当面、日本の政治体制や施策は期待できず、急速には改善しないでしょうから、この厳しい時代、国民個人個人が政府にふりまわされないように、自分の頭で考え、自分の判断で賢く、しっかり行動していくしかないと思います。