最近は12月開催が多いようですね。
出演する生徒さん達はお正月を前に忙しさに拍車がかかることでしょう。
下級生は選ばれて嬉しいでしょうが、出演必至のトップ&2番手&3番手さん達はどうなんでしょう。
もう20年くらい前、4組時代に「宝塚ふぁん」というタブロイド紙のバイト記者をほんの短い期間ですがしていたことがあります。
特殊な媒体で、大変だったのはインタビュー相手の生徒さんに直接劇団内でアポ取りしなければならなかったことです。
他の媒体、一般紙や芸能紙や雑誌等は取材するにあたって広報を通して日時や場所を決めてもらいます。
これが企業の体を成しているところに取材する方法だと思っていたので、少々驚きました。
インタビューすること自体は特に問題はなかったのですが、そこに行くまでのアポ取りがとにかく手がかかり、劇団内を歩き回り「〇組〇〇さん」を探し歩く日々でした。
一応、ロッカールーム前の廊下の壁にはホワイトボードがあり、お稽古のスケジュールを書くことになっているようでしたが、全然あてにならない感じでした。
目指す相手が公演中の場合が一番楽で、お稽古中というのがとにかく大変でした。
お稽古の時間が滅茶苦茶、変則的だからです。
お稽古に来た時、休憩になって教室から出てきた時やお稽古が終わって帰る時に声をかけて、インタビューを依頼、日時や場所を決めていました。
そして、それをメモ用紙に書いて7階の広報担当者の机に置くことになっていたのです。
インタビュー場所も上級生は劇団内の食堂や楽屋袖の長椅子でしたが、下級生は劇場周辺のお店でという人が多かったです。
とにかく、インタビューする時間の何倍も劇団内を歩き回ってました。
そうすると色々なことを目にすることになり、思い出すと貴重な経験だったと思います。
TCAも初めて選ばれた下級生は嬉しそうでしたが、2&3番手さんの中にはあまり嬉しそうでない人も。
今の生徒さん達は皆さん真面目な感じでお稽古をサボるような人は居ないと思いますが、昔は下級生に代わりにお稽古に行かせるスターさんが居たのを思い出しました。
代わりにお稽古に行く生徒さんにエレベーターの中で会い、以前にインタビューしたことのある人だったので話かけたら暗い表情で大きなラジカセを持ったその人は「〇〇さんの代わりにお稽古に・・・・」
〇〇さんは体調でも悪いのかしら?と思いましたが違いました。
そのスターさんが専科のお姉さま方に怒られているところに通りがかったのです。
「〇〇ちゃん!××の場面だったら〇階の〇〇にテープがあるから取っておいで!自分で行くのよ!」(その年のTCAには過去の名場面の再現コーナーがあったのです)
言われて走り出したその人は、あっけにとられて見つめる私に気づいてニヤっと笑って走って行ってしまいましたが、その笑顔がとっても素敵でファンになってしまいそうでした。