石川達三が書き、第一回の芥川 賞を受賞した小説です。
題材はブラジル移民。
この小説の背景だった頃の日本は工業化が進んでおらず、人口が5000万人を超えると餓死者が出るような時代。
そこで、政府は移民政策を推し進めます。
アメリカ本土やハワイ、カナダ、南米等へ移民する人を募集をして余剰人口を減らすための政策でした。
しかし、日本人は現地で嫌われることも多かったそうです。
理由は「働き過ぎ」、現地の労働者の反発を買いました。
今「日本の移民政策」で検索すると、少子高齢化対策や労働力拡大のための海外からの移民受け入れ問題ばかり出てきます。
この小説を読むと100年程の間に日本の状況が天と地ほど変わったのが解ります。
懸命に働いたことによって工業化が進み、変わったというか変えていった訳です。それを思うと「働き過ぎは良くない」と、簡単には言えない気もします。
でも、現実に仕事に追われている人や身体を壊しそうな人を見ると心配してしまいます。