早霧せいなさんを見る度、思い出す映画です。

 

主役は美しい瞳と角張ったあご、華奢でスリムな肉体の持ち主ブランドン・ティーナ。性同一性障害で懸命に「男性」として生きようとするブランドンと、小柄で華奢な美人なのに「男役」を全うしようと必死さすら漂う早霧さんが重なるのです。

 

映画でブランドン・ティーナを演じたヒラリー・スワンクは早霧さんほど美人ではありませんが、演技力に長けていてこの映画と「ミリオンダラー・ベイビー」で2度もアカデミー主演女優賞を受賞しています。

 

この映画は思い出すのも辛い映画ですが、アメリカという国の頑なすぎる一面を知ることもできる映画だと思います。

「イージー・ライダー」でもそうでしたが、異質な人間を簡単に暴力によって排除しようとする勢力の存在を実感できます。

 

「イージー・ライダー」と違い、こちらは実話が基になっているのが更に辛くて痛い映画です。