タカラヅカは夢の国、独特の世界。
その中に居るときは年齢不詳の、一般の社会とは違う世界です。
そして不文律で成り立っています。
例えば普通の会社だと対外的に身内は呼び捨てですが、タカラヅカでは話す本人より上級生や先生(演出家)には敬称付ですね。
会社勤めの経験のある人には違和感を感じさせる話し方でしょう。
でも、そこでそれを直さなければということになるともっと普通ではないことが次々と出てきてしまいます。
例えば「結婚したら退職」ということも大きい問題です。
タカラヅカでは「未婚の女子のみ」という普通の会社では通用しない状態で公演を行っています。
普通の企業に「結婚するには退職せねばならない」などという規則がもしあれば男女雇用機会均等法9条2項違反になります。
敬称の付け方どころではない大問題ですね。
不可解な習慣や不文律でできているのがタカラヅカで、それが独特の面白い世界を創っていて、私は気に入っています。
以前、「ベルサイユのばら」を観て「お尻の青い・・・という台詞があったけど蒙古斑は西洋人には無いんじゃない?」という人が居ました。
「あの舞台はヨーロッパ大陸にあるフランス共和国じゃなくて、日本の兵庫県宝塚市にある「おフランス」という架空の国の話だから。だから、イワシの頭も信心から・・とかいう台詞も普通に出てくるの」と説明してみたら、なんとなくですが納得してもらえたことがあります。
タカラヅカは一般社会とは違う法則で動く夢の国、矛盾に満ちた魅力的な世界で良いと思っています。