電話にも出られないような内気な性格、か細い身体でなよなよとしているのにその実以外なほど丈夫で幸子の娘、悦子が猩紅熱に罹ったときなど母親の幸子よりしっかりして何日も看病ができる人です。

自分の意見を曲げない頑なさで、いつの間にか人生を思い通りに生きている人。

 

私はあまり好きになれない人物ですが、原作者の谷崎潤一郎はかなり雪子を好んでいるのを感じます。

はっきりものを言わない湿った昔の浪速女を体現しているような人だからでしょうか。

 

好んではいるけれど、小説の終わりはなかなか治らない下痢が続く雪子の描写です。

谷崎らしい好み方、終わり方ですね。

 

舞台版と一番違っている場面です。

舞台では京都のお花見をイメージした美しい場面で幕が下ります。

 

他の舞台のように出演者全員では無く四姉妹だけのカーテンコールで、宝塚の「心中・恋の大和路」も壮さん演じる忠兵衛と愛加さん演じる梅川の2人だけだったな・・・と、懐かしく思い出しました。