どちらも池田理代子先生の代表作です。


「ベルサイユのばら」が大ヒットして、その後描かれた「オルフェウスの窓」。

これを読んだとき、前作で漫画界での地位を確立した池田先生の「描きたい世界を自由に描いた」という自信のようなものを感じました。取材も十分に、先生ご自身も大好きな音楽を学ぶ主人公達を思いのままに動かし、大歴史ロマンに仕上がってます。



それに対して「ベルばら」には担当編集者の手腕を強く感じます。

纏まりがよく、歴史の流れも分かり易く、登場人物も読者が感情移入させやすいキャラクターが揃ってます。

売れる前の作者だと編集者の言いなりに、売れるように&読者に受けるように描かざるをえないのでしょう。

「ベルサイユのばら」、作画や言葉は池田先生でも大筋は編集者作のような気がしてなりません。



アントワネットの生涯を描くために始めたのに(ベルサイユに咲くばら=マリー・アントワネット)サブキャラのオスカルが人気沸騰、編集部主導で主役交代してしまったのではないでしょうか。

「編集部からオスカル死後は○週で終わらせるよう指示された」と

池田先生が何かの折に語っておられ、若干残念そうでした。


宝塚で「ベルサイユのばら外伝」等、不評な作品が上演される度

「これをみて原作者の池田先生は何も言われないのだろうか?」

という声が上がりますが、先生は「ベルばら」にはあまり思い入れが無いように感じられます。


「ベルサイユのばら」の印税がずっと続けて入ってくるおかげで、行きたかった音大で声楽を学べた等とも言われていました。


編集者主導でできた「ベルサイユのばら」より、似た環境の主人公(女性なのに親の都合で男として生きている)でも完全自作の「オルフェウスの窓」のほうに愛着が湧くのは当然かもしれません。