宝塚歌劇団退団にあたり
歌劇誌に演出・脚本家や振付家等から贈られる言葉。
筆者の個性や生徒さんとの関係が伺えて大変興味深いです。
2002年2月号、雪組トップ娘役月影瞳さんを送る言葉
演出家の石田昌也先生は冒頭にこう書いておられます。
「退団のコメントを頼まれた。団の内規により原稿料は貰えない・・・
トホホである。でも嫌な気分にならなかったし面倒クサイなァ!とも
思わなかった。・・・中略・・・生徒とスタッフのコミュニケーションの善し悪しが"こういう状況"になって初めて(あるいは残酷にも)明白になるのが宝塚の人間関係だ・・・後略」
そして
「楽しい思い出も一杯あっただろうけど、グンちゃんにとっては「ガチンコ宝塚学園」の部分も少なくはなかった筈・・・でも彼女はガンバッて「勝者」となり円満退職(退団)を勝ち取ったのだ」
と続きます。
これを読んで以来
勝者と感じさせられる人とは?と考えていたのですが2014年8月号
壮さん退団特集号で再びこの言葉を見つけました。
演出家の谷正純先生。
「マイペースや我儘ではなく、自分に正直に、ありのままに生きる。
それを最後までやり通した壮一帆。最後の緞帳が下りるその瞬間まで、
勝者として輝き続けて下さい」
と、結んでおられます。
それぞれの筆者の感じる「勝者」の意味は若干違うかもしれませんが
月影さんも壮さんも
「心残りなく自分らしく生きた」ということは共通していると思います。
追記
作家で歌人の謝羽さんがご自身のTwitterで呟いておられました。
「宝塚の『一夢庵風流記 前田慶次』を原作者(隆慶一郎)の関係者として2回観に行った池田雅延先生が、8月で引退する雪組トップの壮一帆をとにかく褒め上げ、「プロとしての自分は壮一帆に完全に負けた」と言い切ったため、初めて宝塚をDVDで観る予定です」