電通:「デジタルビジネス戦略会議」及び「デジタルビジネス推進室」の設置 | 渋谷ではたらく広告思想と技術革新

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サイバーエージェントの内藤のブログです。



ネットを中心に広告業界で起こっている広告の工学的・社会デザイン的(技術革新)な変化と広告の理論的・理念的(広告思想)な変化の2層構造の関係や

会社のことなど、日々考えていることを少しアウトプットしていきます。

電通:「デジタルビジネス戦略会議」及び「デジタルビジネス推進室」の設置

(リンク先がPDFしかないが。。)


組織をつくる時に考えることの1つとして(スタッフ部門の場合)、


①案件を生産的に受ける

②強みをつくる


の2つのバランスを考える。


マーケットが右肩上がりの場合は、

①を重視して、営業部門との紐付きを中心に考える。

営業部門からみて、

この機能とこの機能が分かれているとやりづらい、とか、

こういう話を全部1つの機能に依頼できるとやりやすい、とか、

そういう問題をどんどん解決していくことが大切。


マーケットが右肩上がりなので、規模と生産性を高めることが

競争で勝つポイントになる。


ただ、これに寄り過ぎると、

強みのない、案件を生産的にまわせるだけのスタッフ部門になってしまう。


こうなると、マーケットの伸びが鈍化した場合、

規模をとりにいく動きから、他社からシェアを奪う動きになるので、

強みの不在は、勝率に大きく影響し、成長にブレーキをかける。


外部環境、競合他社、自社をよく見ながら、

①と②のバランスを先回りして考えていかないといけない。

なぜなら、強みはすぐには形にならないことが多いので。


このリリースの電通さんの動きは、明らかに②の動きだと思う。


広告会社の強みを整理すると、


A 会社として持続的に勝っていく強み

B 明日の競合プレゼンに勝っていく強み


は、似ているようで全然違う。


Aは、今の電通さんでいうバイイングの支配力であり、

Bは優秀な人材、ということになるだろう。


そう考えると、CDC(コミュニケーション・デザイン・センター)はBに近い強みであり、

会社として持続的に勝っていく強みとしては、

ちょっと物足りないのだろう。


ただ、強みのBも、実は上の①、案件を生産的に受ける、と紙一重。


明日の強みにフォーカスして、依存して、どんどん生産性を高めて規模を追求する。

そうすればドンドン勝てるのだから、当然、そうなる。


この場合、人材としての規模の拡大は強みにはならず、

どうしても平均的には質の低下を招く。


そうすると、明日の強みも消えて、案件を生産的に受ける機能になっていく。


まあ、もしかしたら、

そもそも、CDCも、案件を生産的に受けることが目的かもしれないが。。



会社として持続的に勝っていく強み。

その問題を解決していく動きとして、このリリースのような動きがある、と思う。


きっとトップダウンでしか動かないことがあるのだろう。


あと、このブログのタイトルと関係させれば、

CDCが広告思想であり(クロススイッチとか、コミュニケーションデザインとか)、

これからやっていきたいことが工学的・社会デザイン的な部分なんだろう。


このへんは、東浩紀さんがある本でうまくまとめている一文があるので、

探してみてください(広告について記載しているわけではないですが)。