診療録の続き・・・

 

非常にオーソドックスな流れで記載事項を列挙してみると次のような形になります。

①初診時

・主訴・・・右上の奥歯が痛い。他にも虫歯がないか気になる。

      悪いところは全部直して欲しい。

 

・所見・・・主訴はもちろん、他の部位、Pの状態、欠損があれば欠損について、義     

      歯があれば義歯について先生が確認できた口腔内の状態を記載します。

 

 ・画像診断・・・所見に基づき、画像診断が必要な理由、患者の同意、画像の診断内  

        容、今後予想される症状

 

 ・検査・・・P検査をするのであればその必要性。患者の同意、P検査後の診断内

      容。

 

・歯管・・・画像診断、検査からわかったことのまとめ、考察、治療計画、方針、患

      者の同意、患者さんの生活習慣との関係性について。

 

・処置・・・その処置の必要性、患者の同意。

 

・次回の予定

 

 

②再診時

 

・経過・・・前回行った処置後の症状、経過の確認。先生の考察。予定と処置内容が

      変わる場合は、その理由。

 

・画像診断・・・画像診断の必要性、患者の同意、画像の診断内容、考察。

 

・処置・・・処置の必要性。患者の同意。

 

・検査・・・検査の必要性、患者の同意、検査の結果の考察。

 

・次回の予定

 

 

③月が変わった時の再診時

 

・経過・・・前回行った処置後の症状、経過の確認。先生の考察。予定と処置内容が

      変わる場合は、その理由。

 

・歯管・・・いままでの処置の経過、考察、これからの治療計画、方針、患者の同

      意、患者の生活習慣について。

 

 治療計画の変更があればそれも記載します。

 例えば「~する方針で治療を進めてきたが、~のため、~することにする。」など 

 です。

 歯管は算定する度に同じ項目の記載が必要になります。

 

 治療が進めば症状はどんどん変わっていくので、同じ内容になる事は理論的におかしいです。

 

・画像診断・・・画像診断の必要性、患者の同意、画像の診断内容、考察。

 

・処置・・・処置の必要性。患者の同意。

 

・検査・・・検査の必要性、患者の同意、検査の結果の考察。

 

・次回の予定

 

 

以上のようになります。

 

 流れの中で診断時にも触れておらず、画像診断でも触れず、その後も特に記載していなかった処置が突然出てくると、

 

審査員は「あれ?なんで突然この処置をやることになったんだ?」となるわけです。

 

こんな場合でも、今までの経過を踏まえて、どうして突然その処置が必要になったのかが書かれていれば、問題のないカルテと言えます。

 

次回は実地指導についてです。