昨日の投稿では、デ・キリコ展を観に行った話と、YouTubeの「山田五郎 オトナの教養講座」のデ・キリコ展の回、前編について触れました。

 

(動画のタイトルは「期間限定公開「デ・キリコ展」の楽しみ方まる分かりSP①シュールレアリズムの先駆けジョルジョ・デ・キリコ!意味不明の現代的絵画の見方がよく分かる【20世紀美術に衝撃!形而上絵画...」←長すぎて切れてる)

 

 

 

後編「時代の先駆!ジョルジョ・デ・キリコ 実はポップアートの先駆けでもあった!?」もおもしろかった。

 

ネットでちょっと調べると、芸術仲間や業界の人たちと摩擦をよく起こしていて、本人の性格に難があるのかと感じたけど、五郎さんの解説を聞くと、周囲も相当に我が強く自分勝手だ。

デ・キリコが作風をころころ変え、過去の画風を否定するものだから、その過去の作品で儲けようとしている所有者たちは我慢がならない。シュルレアリストたちも、自分たちから離れていくとアンチになる。

 

 

【期間限定公開「デ・キリコ展」の楽しみ方まる分かりSP②】

そういう環境を知ってから彼のふてぶてしい自画像を思い出すと、あっぱれな気がしてくる。
古典回帰だろうとなんだろうと、自分の感性に忠実な芸術家だったんですね。

 

もうひとつ気になっていたのは、彼がどうやって稼いでいたのか。
ああいう絵、そんなに売れるの?

晩年の邸宅は、ローマのスペイン広場を見下ろす一等地に立つアパート。五郎さんによると「銀座和光の向かいのビルくらいの立地」だそう。中も相当広くて豪華。

そのお金がどこからくるのか、どうやって画家というのは儲けるのか、展示会ではよくわからなかった。

 

 




五郎さんによると、アメリカで相当売れたようです。「アメリカ人はわかりやすい不思議が好き」(笑)
ダリも存命中に売れたしね。

彼の晩年は、ポップアートの時代。たしかに、画風は若い頃の「形而上絵画」に回帰しつつも、どこか軽さがあり、ポップアートっぽい。達観して楽しんでる感じ。なんのかんの、時代に合った、おそらくは引っ張った、人だったのでしょうか。

ともあれ五郎さんによれば(五郎さん教か)、デ・キリコの作品は見る人が自由に感じればいいらしい。絵にどんな意味を持たせようと正解だし、意味などないと思えばそれもまたよいし。

この動画見てたら、おすすめにデ・キリコ宅を訪ねた動画が出てきた。


 

邸宅はいま、彼の妻の遺志により、ギャラリーとして開放されている。広い。豪華。そして興味深い。プライベートスペースまで見せてもらえるようです。一度訪れてみたい。


彼のインタビュー動画も紹介されてました(英語字幕で見れるよう)。

「僕の作品は形而上絵画って言われるけど、自分で発明して好きなものを好きなように描いてるだけなんだ」

いいですね。

 

ちょっと興味がある程度だったデ・キリコ。知れば知るほどおもしろい。