数年前の私は、父のための介護や病気の本を読むのは、避けていました。
読んだら、恐れている世界が現実になってしまいそうな気がしたからです。
でも、この1〜2年は、現実的に以前より緩やかに父の衰えを感じつつあるので、こちらの本を図書館で借りてみました。
認知症の専門医、長谷川和夫先生
。「ボクはやっと認知症のことがわかった」。
早く読めば、よかった
この方は長谷川式スケールを開発したり、「痴呆」という言葉を「認知症」に用語変更した厚生労働省のチームの一員でもありました。
家族の向き合いかた、認知症の考えかたについて、珠玉の言葉がたくさんあります。
まずなるほどと思ったのは、一日中認知症の症状があるわけではない、という話。
この先生の場合(ご本人も、晩年は認知症でした)、朝は調子がよいけど、午後になって疲れてくると、混乱がひどくなる。でもまた朝になれば、大丈夫とか。
こういうのは、人によるそうで、高齢でできないと決めつけず、何に対してそうなるのか、細やかに観察することが大切と分かりました。
あとは、何もかも混乱しているわけではなく、一般的にはまず時間の検討がつかなくなり、次に場所が分からなくなり、最後に人の顔が分からなくなる、という経過をとるそう。
そこで、父の言動を整理してみると、飲んだ後、夜に寝ぼけているような混乱が起こりやすいものの、昼間は普通。
つまり、お酒を飲んだことで混乱が起きやすいだけなのです。とはいっても、年齢もあり、新しいことを覚えておくのは、さすがに苦手になってきていると思いました。
とはいえ、新しいことは苦手といっても、自分が好きなことや興味あることだと、ずっと、覚えていたりします。
例えば、楽しかった旅行はよく覚えているけど、ホテルがいまいちだったり、雨でつまらなかった場合は、さっさと忘れてしまったりします。
ある意味、とっても合理的
そんな原因のひとつは、年齢のほかに、食べる量が減っているので、慢性的な低栄養や貧血状態に近く(でも数値的には問題なし)、結果、忘れっぽくなったりするのかなと思います。
でも認知症に付随しがちな、怒りや暴力、暴言とかは父はありません。
ただ、体力的におっくうになことはもちろん増えているので、庭掃除は人に任せるなど、日常の暮らしに障害は出てきています。
そう、体力の衰えや以前より、忘れっぽくなったことで、生活障害が起きているって感じです。
この本を読んで、事実を整理してみると、父の場合はまだまだ大丈夫 以前も検査して、大丈夫と言われたように、MCI(軽度認知障害)でもありません。ただし、お酒の量を減らすことがやはり我が家の優先事項と分かりました。
本人なりに、検査で指摘されて以降、減酒してきているものの、やはり高齢者にしては、お酒は飲むほうです。
また、今は大丈夫としても、今後はいかに認知症になる時期を遅らせるかが重要です。
WHOによると、魚をたくさん食べる、中程度の有酸素運動、ナッツ、オリーブ油、コーヒーが予防に効果的なのだそう。
また、ヒスタミンB、E、不飽和脂肪酸のサプリが認知症予防に効果的なのだそうです。
整理して、情報を集めたほうが問題には対応できるし、怖くないと思いました。
また、できないことが増えたと考えるよりも、父が歳をとったおかげで、
ドライブであちこちに一緒に行ける。歳をとったら、父がぐっと穏やかな性質になった。夫ともしょっちゅう会うようになったから、半ば実の息子のように、仲がよくなった。
また、父は以前はものを捨てるのが世代的にも、苦手だったが、自分の老い先を考えると、最近はものを捨てるときの見極め判断や決断が早くなった。
などなど。とらえかたを変えると、むしろ今の父は前より、できることが増えてきているんですよね。
それに、高齢者だから間違うわけではない、人はだれでもうっかりするし、間違えるし、もの忘れもする。
忘れたり、うっかりされると、また?とついいいたくなったりしがちですが、考えたら、私だって、よくうっかりしたりします。
歳をとれば、誰にでも起こることなので、緩やかに対応していけたらと思いました。
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