収益プランナー奥村光英の明日のため今できること -4ページ目

AKB48は、なぜビジネス界から愛されるのか? その13

○AKB48の収益モデルは、過去にない新しい収益モデルである。

しかし、日本サッカー協会は財団法人であり、非営利団体ですので、このような協力体制を構築できるのも納得ができます。


一方の株式会社AKSはもちろん営利団体あり、完全な営利事業において、このような収益モデルを採用しているものは、記憶する限り前例がありません。


参加する各プロダクションや協力会社が、自社の営利だけの基準で判断せずに、他社が運営するAKB48というグループを大きく育てようと支えあっているのです。


言い換えれば、株式会社AKSは、本来の敵対関係となる各プロダクションに支えられることで、収益を獲得する構造を創り上げたことになります。


このような収益モデルを言葉で表すとすれば、他の企業のベクトルを自社を支えるように仕向ける収益構造を構築し、連合体を創り上げる「アソシエーション型収益モデル」と言えるのではないでしょうか?


さらに、細かい部分を追加するならば、株式会社AKSは、所属するタレントなし(固定費なし)で収益をあげる収益構造(アイドルグループ)を創り上げた事になります。


人気のタレントを抱えるということは、完全成果報酬型であれば別ですが、それだけ固定費として大きな人件費がかかることになりますので、リスクでもあります。


それならば、ある程度育った段階で、他のプロダクションに移籍させてしまえば、人件費をゼロにることができ、かつ、継続してAKB48として活動させることで、売上に応じた収益をリスクなく獲得する仕組みを作ることができます。


このように、株式会社AKSは、AKB48ビジネスに参加する企業に対して、営利の分配を行い、AKB48が発展していくことが、参加者全体のメリットとなる構造を構築することで、自発的な貢献を行わせる収益モデルを構築したのです。


このモデルは、日本のサッカー少年が日本代表に憧れ、ファンが応援し続けているように、タレントの卵がAKB48に憧れ、ファンが応援し続けるのであれば、長期間支え続けられるはずです。


そして今後、海外に展開する予定となっていることから、国同士でのイベントの実施も考えられます。


将来的に、サッカー国際試合の様なイベントを行うことができれば、現在の日本サッカー協会のような立ち位置から、アジアサッカー連盟、さらには、国際サッカー連盟へのような立場に成り上がることも可能となります。

それによって体制はより磐石なものになっていくことでしょう。

AKB48は、なぜビジネス界から愛されるのか? その12

下記図のとおり、株式会社AKSを日本サッカー協会として、各プロダクションをJリーグのクラブチームと置き換えて考えると分かりやすいのですが、収益構造は以下のようになっています。

http://ameblo.jp/creaconcier/entry-10971363989.html
上記URLの(収益構造)の画像を参照)

■日本サッカー協会の場合

◇日本代表で活動した売上
基本:日本サッカー協会の収益
→派遣費をクラブチームに支払い
→日当や勝利ボーナスを選手に支払い

◇クラブで活動した売上
基本:各クラブチームの収益
→年俸などの形で選手に支払い

■AKB48の場合

◇AKB48団体で得た売上
基本:株式会社AKSの収益
→タレント提供費をプロダクションに支払い
→タレントへの支払いはプロダクションに任せる

◇ソロ活動で得た売上
基本:各プロダクションの収益
→年俸などの形でタレントに支払い


つまり、AKB48の場合も、プロダクションとして、最も収益が望めるのは、ソロとして活動をすることであるのですが、一方でAKB48として所属タレントが活躍することができれば、サッカー選手が日本代表で活躍した時のように、タレントの価値の向上が望めます。

例えば、AKB48選抜総選挙などで上位に入ることができれば、タレントとしての価値があることが投票数から金額的にも証明されますので、サッカーで考えるところの、日本代表のレギュラーと同様の価値が得られるのではないでしょうか?


そして、日本代表が活躍することでサッカー人気全体が高まるように、AKB48の価値が高まれば高まるほど、個人の価値も比例して高まる形となります。

さらには、サッカーでは世代が入れ替わることで新しいスターが生まれるように、AKB48でも世代交代が実現できれば、継続的にスターを獲得することができるようになるのです。

結果、現在、所属するタレントの価値を向上させるのはもちろん、継続的に将来にわたって、価値のあるタレントを獲得していくためにも、AKB48自体の発展に自然と協力する体制が構築されているものと考えることができます。

AKB48は、なぜビジネス界から愛されるのか? その11

○AKB48の収益構造と類似した事例はあるか?

AKB48の収益モデルは、AKB48としての売上は、株式会社AKSを通じて各プロダクションに分配する。

ソロ、ユニットなど所属プロダクション単位での売上はそのまま、各プロダクションが受け取る仕組みである事がわかりました。

しかしそう考えると、選抜総選挙で上位となるようなメンバーは、ソロとして最大限活動させるために、AKB48から脱退させたいと考えそうですが、現時点では、プロダクション側にその様な動きはありません。

それは、AKB48に所属することが、売上以外のメリットをもたらしているからだと推察できます。

例えば、AKSが育てた金の卵を、今後も回してもらえることへの期待があり、関係値を壊したくないという考えであったり、AKB48所属し、上位になりつづけることが、タレントの価値を向上させているという考えもあるかもしれません。

このように実に不思議なバランスで、協力関係を築いているのですが、他に同じような事例がないかと探したところ、ある1つのモデルに出会いました。

それは、日本サッカー協会のモデルです。

日本サッカー協会の組織図は、以下のサイトのとおりとなっていますが、

・日本サッカー協会のサイト
http://www.jfa.or.jp/jfa/organization/outline1.html

この組織体制の中の、日本サッカー協会とJリーグのクラブチームの関係に非常に近いものがあるのです。

ご存じの方も多い方と思いますが、Jリーグは、日本のプロサッカーリーグであり、所属するクラブチームは、年間を通じてクラブチーム同士が試合を行い、その観客収入などで収益を上げています。

一方、日本サッカー協会は、Jリーグのまとめ役となると同時に、国際サッカー連盟に所属しており、日本人の中から日本代表となる選手を選抜し、他国と試合を行うことで、その観客収入などから主に収益を得ています。

その最たるイベントが、ワールドカップであり、楽しみにされている方も多いのではないでしょうか?

日本サッカー協会、詳しい収支は下記サイトに記載されていますので、詳しくは、ご覧いただきたいのですが、

・日本サッカー協会のサイト
http://www.jfa.or.jp/jfa/topics/2011/25.html

考えてみると、クラブチームからすれば、日本代表選手を多く排出してしまうと、招集されている期間は、中心選手が抜ける形になります。

そして、その期間、クラブでの試合などがあった場合、チーム力が弱体化しますし、人気選手が欠場となることで観客動員にもマイナスの影響が考えられます。

また、選手を派遣した対価として日本サッカー協会からクラブチームに支払われる日当は、1日5万円であって決して高額ではありません。

もちろん、規約や規程があり協力しなければならない状況であり、Jリーグの日程なども配慮されてはいますが、クラブチームとしては、代表に選手を派遣するメリットは、一見無いように思います。

しかし、クラブチームとしては、日本代表に自チームの選手が選出されることを歓迎する傾向があります。

その理由として考えられるのは、日本代表で活躍することで、選手の価値が高まるからです。

それによって、クラブチームのファンが増加し、試合への観客動員が増加が見込めます。

また、選手が移籍を希望したとしても、移籍金が高騰したり、さらには、CM出演のオファーがくるなど副収入の増加も望めるからです。

そしてそれは、日本代表が強ければ強いほど、代表やサッカーの人気が高まれば高まるほど、比例して強まる傾向があります。

ですので、最も世間の注目が集まる、ワールドカップの期間などは、クラブチームも完全にバックアップする体制をつくり、日本サッカー協会に協力しているのです。

このように考えてみると、AKB48のビジネスと非常に似通ったものがあります。