以前の記事で書いたように、韓国企業は日本企業以上にベトナムへ進出しており、ベトナムにいる日本人が1万人と言われるなかで、韓国人は数万人(8.5万人?)もいると言われています。
そのため、今後ベトナムで韓国企業とビジネスをするケースも増えると思われます。そこで今回、人材紹介会社のJAC Recruitment Vietnamと共同で、日本語が話せて日本でのビジネス経験や生活経験もある韓国人講師J.Jung氏に講師をお願いし、韓国企業や韓国人との円滑なビジネス関係を構築するためのセミナーをCROSSCOOPホーチミンの会議室にて開催しました。
◆2月20日は非日系企業向けに英語で開催
◆2月21日は日本語で開催
◆2月24日は日本語で開催
英語でも6社の方にご参加頂きましたが日本語での2日間は、いずれも満席となるなど大変好評を頂きました。全体の一部ですがここでも共有します。
■韓国人がルールを守らない理由
・ルールを守るのがカッコ悪い、ルールを破る人がカッコイイという意識
・他の人よりも目立ちたい
⇒みんなスーパーヒーローになりたい願望がある
⇒他人より目立つことは、自己防衛本能=生存のために必要なこと
・韓国社会は、慢性高ストレス社会
・競争が日本以上に激しく生まれてから激しい競争が一生続く
⇒ストレス解消+目立たないと淘汰される
■競争社会について
・教育費の負担が非常に大きい
GDP比で教育費負担は7.6% OECD諸国では6.7%。
これだとあまり変わらないようにも見えるが・・・
⇒教育費のうち家計による負担が大きい(韓国は37%、OECD諸国の2倍の水準)
つまり公的負担が低い
■激しい競争社会の結果
・自殺率も高い、旧ソ連や東欧に並ぶ10万人当たり31人
(日本は10万人あたり24.4人、より貧しいフィリピンはわずか2.1人)
・自己主張の強さは生存本能
・強力なリーダーシップorアグレッシブ
ついて来い、変わりはいるぞ(Yesで始まる組織)
・一方、日本人は個人ではなく集団を大事にする(正反対)
■マッチョが多い理由
・80年代の3S(SEX、SPORTS、SCREEN)という愚民化政策
・今でもその傾向が残っている(経済誌のWEBなのにアダルト的な広告や写真満載)
・精力に効くという噂になれば動植物は絶滅の危機(精力UPのため食べられてしまう。例:カエルやカラス)
■どうやってうまく関係を構築していくのか
・他人と過去は変えられない
⇒ルールを破れる範囲を最初に決めておく
・妥協できな強さにあったら
⇒強さ(発言や態度)の裏側に不安やプレッシャーがあることを知る
それを分かってかける一言が関係を円滑にする
・マッチョ好きなのはどうとらえる?
具体的なポイントを上げてコミュニケーションを取っていく
⇒日本の場合は、先に所属する企業をほめそのあと個人をほめるが
日本とは逆に先に個人をほめて、その後所属する会社をほめる
例:仕上げの腕がすごいね、納期管理がすごいですねなど
・歴史認識の違い
良し悪しではなく違いの問題(民間レベルでは解決は無理)
なぜ認識の違いが発生するのかを学ぶ
それでもからまれたら大人の対応をするのがBetter
⇒ある意味、本音を語れる関係になったということ。あまり悪気はない。翌日には忘れている
これ以外にも講師のJung氏の経験から様々なお話もあり、質問も飛び交うなど盛り上がった3日間でした。なお今回のセミナーについては、NNA社に取材頂きこのような記事(有料記事)にもなりました。
クロスコープベトナムでは、これまでも東京でのベトナム進出セミナーに加えて、ホーチミンでも頻繁に各種ビジネスセミナーを開催しています。例えば過去には、ホーチミンにおいて
◆9月、11月には、ミャンマーとベトナムの比較セミナー
◆12月には、アジアのVIP(ベトナム・インドネシア・フィリピン)の比較セミナー
◆12月には、ベトナム人マネジメントに関するセミナー
◆1月には、カンボジアのビジネス環境についてのセミナー
などを開催してまいりました。今後もホーチミン進出の方にとって、知識や人脈が広がるセミナーを開催していきますので是非ご活用ください。