アカデミー賞にもノミネートされていた「落下の解剖学」。
ところが近くの映画館では昼間に一日一回しか上映してなかったため、なかなか行くことが出来ず、今回休みの日を利用して行ってきました😊
映画館での予告だけは観ていましたが、ほぼ予備知識なく挑みました。
ネタバレも含むのでまだ観てない方にはこの先を読むのはオススメしません!😅💦
それでもいいよ!って方はお願いします。
この映画、ある家族に起こった事件の真相を明らかにしていく法廷劇になってます。
家族構成は父、母、息子の3人。
ある日父が頭から血を流して倒れているのを息子が発見します。
最初は事故死と思われたけど、裁判が進むに連れて色々な事が分かり出し、次第に母が殺したのではないかと言う容疑が浮上していきます。
映画はほぼ法廷でのやり取りで、映画を視聴しているとまるで自分もこの裁判を傍聴しているような感覚になります。
昔事故で息子さんは視力を失い、その原因が父であると言う事が発端で夫婦仲、そして家族も崩れていきます。
色々な人の証言、息子さんの証言、それらが明らかになっていくと、限りなく母親が疑わしくなっていきます。
最終的に息子さんの証言が決め手となり、
母親は無事に無罪となるのですが、
息子さん自身も母親を不審に思ったり、色々な葛藤の中、自分なりの真実に辿り着くといった流れがあります。
この映画、まさに裁判の本質を描いたような作品で、
物的証拠、証言など、その事実から判決を導き出す。
たとえそれが真実、真相ではなかったとしても、裁判というものはそれらを判断基準に裁かなければならない。
この映画のラストも、少しスッキリしない感覚が残るのは、本当に母親は無実だったのか、本当に父は自殺だったのか?という疑問が少なからず残るからだ。
以前、怪物という映画で、登場人物それぞれの視点、立場での真実があって、誰が良い悪いとはまた別に、視点が変わると真実は一つではないという内容だった。
それと同じようにこの映画も、登場人物それぞれの視点で、様々な真実と思われるものが浮かび上がってくる。
その中で判決は下さなければならない。
裁判とはそう言うものだというのを描いてる映画だなと個人的には感じました。
それと同時に、夫婦、家族の生活が落下していく様、
それを第三者たちから明らかにされていく、
タイトル通り、まさに落下の解剖学といった感じでした。
全く関係ないけど、裁判のシーンが永遠と続くの観ていたら、昔観たJFKを思い出したね😁
あの映画も後半ずっと裁判シーンだった。
現在松本人志さんの件が話題となっており、その裁判の行方も注目されているけど、事実はたくさん分かってくるだろうし、最終的に勝敗はつくのだろうけど、果たしてその結果真相に辿り着くのか、真実は明らかになるのか?
判決が下されたとしても必ずしも真相に辿り着くわけではなく、そこにある事実だけで判決は下されるんだろうな。
かなり長い映画で、一度観ただけではなかなか理解しづらいとこもあるので、もう一度観てみると感想も変わってくるのかもしれない。
ではでは。。