アソシエイト -Gaku Yaotome Birthday Story- | Crazy Moon -ふたばのブログ(仮)-

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嵐&NEWSファン、ふたばのつぶやきブログ

はじめに。
このストーリーは2次元アイドルのお話です。

*****

なんで…
あんな風に言っちゃったんだろう…

言い過ぎたってわかってる。
だけど、謝るタイミング逃してしまった。


いつもなら玄関で振り返り、【いってらっしゃいのキス】をせがむ彼なのに、今日は違った。

「行ってくる…」

そうボソッと呟いて、振り返らずに玄関を出ていった。


『あぁ、もぅ…なにやってんだろ、あたし…』

一人になって、冷静になった途端、自分のしてしまったことに嫌気がさして、涙が頬を流れた。


今日、8月16日は一年で一番大事な日なのに、あたしは彼に向かって…

『最低!信じられない!』

朝からそんな酷い言葉を投げつけてしまった。


彼には彼の言い分があるのはわかってる。

それに、彼があたし以外の女と二人きりで出かけるなんて、あり得ないって信じてるのに。

ー抱かれたい男 No.1八乙女楽 某アイドルマネージャーと熱愛か!ー

朝の芸能ニュースの見出しを見つけちゃったから、冷静でなんて、いられなかった。

彼は「誤解だから。」って言ってた。

もちろん、信じたいし、信じてる。
だけど、某アイドルのマネージャーって、IDOLiSH7マネージャーの紡さんでしょ?

目元隠してあったけど、身なりから紡さんだってわかった。

確かにね、IDOLiSH7のこと、彼は弟分のように可愛がってるし、それもあって紡さんとも交流があるのは知ってる。

それに彼はあたしのことを自分のマネージャーの姉鷺さんだけでなく、紡さんにまで紹介してくれた。

だからあたしは彼にとって、本当に特別だってわかってた。


それなのに、週刊誌の記事を鵜呑みのして、あたしは彼を責めてしまったんだ。


『今さら後悔しても遅いよ…ね、きっと。』

はぁ…と大きなため息が出た。

その時、ピコン…と音がして、誰かからのラビチャが届いたのに気づいた。


『楽さん…!?』

あたしは急いでスマホを手に取った。

だけどその相手は彼ではなく、、、

『二階堂、、さん?』

あたしは首を傾げた。

二階堂さんはIDOLiSH7のメンバーでリーダー。
それにあたしと彼の関係を知っている数少ない知り合い。


ーおはよーさん。朝から悪いね。今日、うちのヤツとランチでも行ってやってもらえる?ー

二階堂さんの言う【うちのヤツ】とは、恋人の舞さん。

舞さんとはお互い周りに話せないような彼らのことを話せる、数少ない友人だ。

二階堂さんはたぶん、いや間違いなく、あたしの心配をしてラビチャしてきたんだ。

ーおはようございます。私のことなら大丈夫なので、気にしないでいいですよ。ー

ちょっと強がりだってわかってるけど、二階堂さんや舞さんにまで心配かけられないよ。

それなのに…

ーいや実はさ、うちのヤツが八乙女にプレゼント買ったらしいから、渡したいらしいんだよね。どう?預かってもらえない?お兄さんからのお願い。ー

こんなこと言われたら、断れないじゃん。

ーわかりました。舞さんに直接、連絡させてもらいますね。ー

ーそれだと助かる。お兄さんもお仕事なんでね。ー

ーはい。二階堂さん、お仕事頑張ってくださいね。ー

ーんー、ありがとさん。じゃあ、またね。ー


二階堂さんとのラビチャ画面を消し、あたしは舞さんに連絡を取った。

そして待ち合わせの約束をして、あたしは身支度を整えて、舞さんとのランチに向かった。


ー心配する必要ないからね!大和くん言ってたよ?紡さんと八乙女さん、本当になにもないって。ー

舞さんの言葉はあたしを励ましてくれる。

でもあたしは卑屈になってしまう。

『でも楽さん、紡さんに一目惚れした過去あるんですよ?知ってました?』

ーえっ?そ、そうなの?嘘だよ、そんなの、絶対!!ー

『いや、本人に聞いたので間違いないです。』


沈黙が2人の間に流れる。

そりゃそうだよね。
せっかく励ましてくれてるのに、自分からあんなこと言っちゃったんだもん。

でも、ホントのことで。

もちろん、一目惚れってだけで、恋愛感情云々はないと言ってたけど。

わからないじゃん。

あぁ、ダメだ。
どんどん卑屈になってく。

ーとりあえずさ?八乙女さん帰ってきたら、笑顔で迎えてあげよ?ー

『…頑張っては、、、みます。』

ーそれで、ちゃんと話さなきゃダメだよ?ー

『…はい。』


そんな感じで、あたしは舞さんと二階堂さんから彼へのプレゼントを預り、スーパーに立ち寄った。


『…やっぱ、蕎麦、、、かな。』

お祝いだけど、好きなもの食べさせてあげたいし。


結局ね。
信じられないなんて、口で言ってしまったとしても、彼のことを嫌いになんてなれない。

彼の好きなものをつい選んでしまうんだから。


そしていつもより、ちょっと高級なお蕎麦と、天婦羅の材料を買って、彼の家に向かった。

そして彼の家について合鍵で玄関の扉を開けると…

「…ふたば!!」

『…えっ?』

「よかった、来てくれて。」

家の中から、彼が駆け出してきて、あたしをぎゅっと抱き締めた。

『楽、、、さん?』

「正直、今日は来てくれないんじゃないかって、不安だった。」

『…うん。』

「ちゃんと、話させて。」

『…うん。』


あたしが頷くと、彼は抱き締める腕をそっとほどいて、当たり前のようにあたしの手に持ってる荷物を受け取って、部屋の中に進んでいった。


「ひとまず、飯とか、そういうの、後でいいか?」

『うん。』


あたしが頷くと、彼はてきぱきと食材を冷蔵庫に入れて、リビングのあたしの元にやってきた。


「週刊誌の話だけど。」

『……。』

「あの日、紡といたのは事実なんだ。」 

『…そっか。』

「だけど、お前が心配するようなことはなにもないから。」

『…うん、じゃあなんで、紡さんといたの?』 

「…あぁ、その事なんだけど。」


彼は少し言葉を濁した。

…やっぱ、なにかあるんじゃん。

あたしは辛くなって俯いた。

するとあたしの目の前に彼が小さな箱を差し出した。


『…なに、これ?』

「プレゼント。」

『えっ?』


彼はそう言って、小さな箱をあたしの手の上にのせた。


「実はこれ買うのに紡と大神さん、あと二階堂に、も付き合ってもらったんだよ。」

『大神さんって、MEZZO"のマネージャーの?』

「そう。だから、二人でいたとか書かれた記事は嘘だから。」

『…そっか。』

「お前を驚かせたくて、あの人たちに頼った俺の軽率な行動がこんなことになるなんて、最低だよな、俺。」


彼の言葉に、あたしは小さく呟いた。

『…開けても、いい?』

「もちろん。」


あたしは薄ピンクのきれいな包装紙を丁寧に外して、中に入っている小さな箱の蓋を開けた。


『ピアス?』

「あぁ。ホントはさ、指輪とかがよかったんだけどさ。やっぱり、それは本番用に取っておきたいからさ。」

『…本、、番?』

「あぁ。今すぐってのはさ、俺の仕事柄無理だけど、そう遠くない未来に、、お前の左手の薬指につける指輪を贈りたいって思ってる。」

『楽、、さん、、、』

「泣くなって!」

『だって…だって、今日は楽さんの誕生日なんだよ?あたしがプレゼントあげる日だよ?それなのに、なんであたしに…』

「俺はいつももらってるよ、お前にたくさん。今日はそのお礼を送りたかったんだよ。」


もぉ!!!
それならそうと、言ってくれればよかったのに!!!


って、それじゃ、サプライズにならないか…

きっと楽さんは本当にあたしを驚かせたかっただけなんだ…


「…あのさ、伝えたいこと、言ってもいいか?」

『…ん?』


あたしが首を傾げると、楽さんはあたしの手をそっと握って、あたしの目をしっかり見て口を開いた。


「ごめん…」

『…。』

「いつもありがとう…」

『……。』

「…愛してる。」


そして…
彼の唇があたしの唇に重なった。


彼の想いが、強く届いた。

だから絶対、あたしは彼を信じていくんだ。


だからね?
あたしも彼に伝えたんだ。

ごめん…
いつもありがとう…
愛してる…

そして

お誕生日おめでとう…
これらもずっと傍にいさせてください…

って。


*****

久しぶりのお話が…
2次元の推しバースデーストーリーとか。
ホントにすみません(笑)

八乙女楽、気になるかたは検索どーぞ(笑)

今日はコラボカフェでお祝いをしてきました✨

ふたば。