リンカーン食堂@京橋 | ディックの独白 / Dick's Monologue

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なぜにリンカーンなんだろう



  リンカーン食堂


大阪京橋に昨年11月に激安立ち飲み屋がオープンしたことは、酒場に張り巡らせたネットワークを通じて知っていました。



徳田酒店本店の真上に位置し、まさにその徳田酒店が運営していると聞きます。でも徳田グループのHPには運営店舗として掲載されていないんだよな。なぜだろう。



人民の人民による人民のための立ち飲み屋

リンカーン食堂という名前の由来はどこから来たのか、店名を聞いて以来気になって仕方ありません。かのゲティスバーグ宣言の「goverment」を「standing bar」とでも置き換えているなら、なかなかの洒落者が徳田グループにいるかもしれませんね。



…知らんけど。




扉の脇にはどぎつい色の立看板。

今は撤去された京大のタテカンよりは小さくとも目立っているわ。中には目を疑うような価格、特に酒類価格も見られ、これは集客効果が高いですな。確かに激安。

飲む側としては純粋に嬉しいけど、あまり無茶な値段設定をすると、家電業界のように「メーカー指定価格」が登場するかもしれないので値下げは程々にしてほしいな。


以下、少し真面目な話。

これまでは独占禁止法によって小売が自由に価格設定をできた環境が一変したのが家電業界。不振に喘ぐメーカーの業績回復を図るため、経産省主導による独占禁止法運用指針の改定により、条件付きで「メーカー指定価格」が認められたのです。つまり小売ではなくメーカーが価格決定権を持つという、まさにコペルニクス的転回。これには司法界でも賛否両論のようだけど、既に市場では比較的高額商品にこれが適用されはじめているので流れは止められない。ちなみに条件とは売れ残りリスクをメーカーが被るというもの。

公取の回答を添付しておくので、興味あれば目を通してみてください。


国内酒類製造業者の業績が不振とならないよう、我々としては(適正価格で)飲むしかない!



閑話休題。

扉開けると、すぐに階段。こんな所にビール樽とかビールケースが置かれているのはよくある風景だけど、ここは整理されていますね。

運営母体である徳田酒店の駅ビルやルクア店、ホワイティ店では店頭に積まれてあるのを往々にして見かけるので対照的。ここにグループのポリシーはなく、店長の考えが色濃く反映されているのでしょう。



徳田酒店ではキリンやサッポロなどを扱っていたはずだけど、ここではビールはサッポロオンリーなのかな。赤星推しの凄さはそれを物語っているかもしれないですね。



メニューに目を通そうとしても、背景に浮かびあがるリンカーンの肖像が気になって仕方がありません。



行間余白があるメニューだとなおさら。



地酒も結構豊富ですな。立ち飲みはこうでなきゃ。



15時からの通し営業故か、本日のおすすめ品が幾つか売り切れています。このお店、表の扉の大きさからは全く想像出来なかったんだけど、かなりの大箱店。数十人規模での収容可能。だから早くから人が詰めかけていたら、売り切れが続出しても致し方ないか。



前述の「人が詰めかけていたら」は正確ではないな。「詰めかけているから」が正しい表現。

事実、このお店に到着した18時半前には既に満席。店内に通されるまで10分以上待ち、注文してから一品目が届くまでに更に20分かかったほど大盛況。本来、立ち飲みってのは早い、安いがウリなんだけど、ここまで賑わっていたら致し方なしか。


では飲むぞー!

瓶ビール 赤星


グラスが二つ。

そう、この日はセレブリティなHappytanさんとご一緒です。



セレブな人を立ち飲みに連れていくのはどうかとも思ったけど、普段行き慣れていない場所も彼女にとってはいいもんでしょう。


では、かんぱ〜い。


お酒の弱いHappytanさんだからチューハイ ウーロン茶割を注文しました。グラスがデカいのよ、驚くほど。

そして写真ではわかりませんが、この瓶2本目です。料理全然出てこないから、お酒ばかり飲んでました。弱い人なら、空腹だとぶっ倒れるわ。



同行者に気を遣わせたくないので、ビールは手酌を心がけていますが、たまにはこんな風に注いでもらいます。ビールグラスの溢れ具合よりも、手首にギラリと輝くカルティエのリングに目を奪われます。さりげなくハイブランドを身に纒う、これがセレブって人種なのです。



改めて乾杯!


スピードメニュー頼んだのに、何故かそれよりも早い揚げ物。


クリームコロッケ


外はそこまで熱くないけど、中身はアチチ。レンチンですね。でもこれはこれでいいね。


ハチノスと豆のトマト煮


ハチノス=トリッパです。

コロナ前は海外旅行が趣味だったHappytanさん。イタリア旅行を思い出しての注文です。

焼肉で食べるとちょっと苦手なんだけどなぁ なんて言いながら口にしたら、なんとも柔らかくて美味しい! 全然臭みもないので、丁寧な下処理がされています。

イタリア料理に厳しいHappytanさん、これには合格点を出しました。



これはお薦め。でも定番メニューにはないので、ボードで見かけたら即注文した方がいいです。


ホタルイカ一夜干し


見た目はまるでミイラみたい。やはり干物は旨みが凝縮しているので病みつきになるわ。


冷奴


スピードメニューです。後から追加注文したけど、それでも遅いわ。自分達でスピードと名づけた以上は、全力上げて対応しなければ顧客満足度下がるよ、これでは。


赤ウインナー


立ち飲みの定番中の定番です。これを注文せずには帰れません。そんな位置づけのメニュー。


やきそば


上に乗っているのは天かす、粉は鰹節。天かすと焼きそばの組み合わせは、これまで食べたことがないことに今更ながらに気がつきました。

いけるやん、これ。


あっ、これ!


牛ハラミ


肉を食いたい!そんな欲求を満たしてくれる一品。


刺身 まぐろ


最初にホールのお姉さんに何がよく出るメニュー?と尋ねたら、刺身ならこれと言われた一品。この赤身としっかりとした身質はキハダとおもいきや、なんと本まぐろ。

大丈夫か、リンカーン食堂

ありがとう、リンカーン食堂!

スピードメニューでブチブチ文句いったの取り消すわ。


ホルモン


ホルモンはその食感から苦手とする人も多くいるなか、Happytanさんは平気なので遠慮なく注文させていただきました。


チャーシュー盛


お隣の人たちにサーブされた品に二人とも釘づけ。すぐに追加注文したら、案外待たされることなくサーブされました。一時のピークが落ち着いたようです。


1時間20分経過したところで、このお店は終了。実質的には1時間だな、ちゃんと飲み食いできたのは。


ご馳走様でした!

人気の立ち飲み店、オープンから半年以上経過しても変わらぬ人気は安さと美味しさでしょうね。

口コミでも多くみられたのは料理を待たされること。これは早急に改善しないとお客さんは離れていきますよ、特に大阪人いらちやからね。

厨房見てたら、数十人のお客さんにたった二人の調理人(途中から三人)では回るわけないこと素人でも分かります。オペレーションの見直しした方がいいでしょう。

また来るかどうかは、今後の口コミでの待ち状況の改善次第です。