その結果、被験者の大半のコルチゾール平均値は、職場にいた時のほうが家庭にいた時よりも低かったことが判明した。被験者の職業の違いや、既 婚か独身かで相違はなく、仕事を好きかどうかも関係なかった。ひとつ興味深い発見は、職場でのコルチゾール値が低くなくて、家庭でのそれと同じだった被験 者たちの年収がいずれも7万5000ドル(約750万円)以上だったことだった(研究者たちは、もっと生活水準が高い都市では、この年収の水準は一層高 かっただろうと考えている)。
研究チームはまた、子供のいる被験者といない被験者はいずれも職場でストレスを家庭ほど感じていなかったが、子供のいない被験者のほうが家庭 での数値との差が大きかったことを発見した。研究者たちは、これは、子供のいる被験者が家庭でのストレスを職場に持ち込むためか、あるいは子供たちが被験 者の家庭でのストレスを和らげるのに一役買っているからかもしれないと述べている。
男性も女性も、家庭よりも職場のほうがストレスが少なかった。しかし女性は職場のほうが充足感を強く感じる傾向が強く、男性は家庭にいるほう が充足感を感じる傾向が強かった。研究者たちは、これは女性が依然として家事
や育児をより多く担っており、自由
な時間が少ないと感じているからかもしれな いと述べている。
専門家たちは、多くの人々にとって、家庭よりも職場のほうがストレスが少ない他の理由があると述べている。今回
の研究のリーダーであるペンシ ルベニア州立大学
のセーラ・ダマスク准教授(労働と雇用関係、社会学、女性問題
専攻)は「有償の仕事は社会でより大きな価値が
ある」とし、「家庭の仕事は 退屈で、それほど報いがあるわけではない」点を指摘した。