その後の展開は神ながらだった。
いつも猿田彦のように
道案内役になる友人のHさん。
枚方市の
アテルイさんの塚と
言われている場所を
一人で訪ねられ
ご挨拶をした後、
ふと
「一緒に斬首された
副将の母禮(モレ)さんの
塚はどこだろう?」
と思ったそうだ。
すると、体が勝手に向きを変え、
住宅街の中の迷路のような道を
どんどん歩き始めたそうだ。
その時、なぜか
その体の動きにまかせてみようと思われた。
徒歩か自転車でしか進めないような
細くて曲がりくねった道を
体が運ばれていく。
曲がり角で立ち止まると、
どちらに行けばいいのか、
なぜかわかる。
そして、かなり歩いた後、
たくさんの不法投棄のゴミがある
すぐ横の竹やぶで体が止まった。
その時、
「ここがモレさんの塚なのだろうか?」
と思いながらも、確信には
至っていなかったらしい。
その竹やぶに向かって
使い捨てカメラで写真を撮られた。
それから、すぐ近くの公園に出ると、
そこにはアテルイ伝承地を示す立て看板。
これも写真に収めようとされたが
フィルム切れのため撮影できなかった。
この時、
「あの竹やぶがモレさんの塚だ」
という確信に変わったらしい。
後日、
現像されたその竹やぶの写真を持って、
Hさんは奈良の地へ向かわれた。