『なんでもない絵日記』 usao著 扶桑社

 112p

 

Twitterで連載中、大きな共感を生んだ共働き夫婦の日常

「私と結婚して損ばっかりでごめんね。余裕がなくて……」と泣く妻に、夫は「損とか得とかで結婚したわけじゃないよ」と優しく声をかける。
作者のusaoさんは小学校の先生。Twitterで連載している漫画「なんでもない絵日記」が拡散され、大反響に。共働き夫婦の生活のほか、学校でのできごと、家族のこと、日々の嬉しかったことや悲しかったことなど、「あたりまえの日常」を描く。

【著者からのメッセージ】
お久しぶりです。または、初めまして。usaoです。
今日も、小学校の先生をしながら絵を描き続けています。
この本を通してあなたに出会えたこと、うれしく思います。
手にとってくれて、ありがとう。

うれしかったこと、悲しかったこと、悩んでいること。
友達のなにげない言葉、あの時の空の色。
流した涙の量。私にしか見えなかったあの人の表情。

そんな、「なんでもないこと」が
確かに私の中で輝いていて、そのおかげで今の私がいます。
自分を支えてくれたもの、見てきたものを忘れたくなくて、 漫画のような絵日記を描いています。

これを読んで「ああ、なんかわかる」とほっとしたり
大切な人や、幼なかったころの自分を思い出したりして、
あなたの心が少しでも、明るく あたたかく なりますように。

usao

初めての作家さんです。

大切な人って関係性の中で育てていくものなんですね。

これほどまでに優しいパートナーって存在するんだなと驚きました。

もし書かれていることが真実ならですが。

こういう人と出会えるってどれだけ徳を積んでいるんでしょう。

 

イラストは慣れるまで少し見にくいけれど、ストーリーはとても温かいです。

慌ただしい時間の中でほっと癒されます。

時々使われる色も効果的で、モノトーンの絵が返って生き生きとして見えます。

飾らないところが受け入れられるのかな。

でもこんな包み込むような温かい人が側にいたら、なんでもできてしまいそうです。

 

教師は本当に大変な職業です。

もちろんどの仕事だって大変なんですけれど。

かつて同僚の先生が、「別に殺されるわけじゃないのにどうしてこんなに授業は怖いんだろう」って呟いているのを聞いて激しく同意してしまいました。

配布物はひったくる、テストの日程や範囲を細かく板書しても「聞いてねえ」と大声で言う、奇声をあげて歩く、ごく普通の学校で当たり前のようにある光景だそうです。

そのために授業補助をしている友人もいますが、席に座っていることが難しい生徒が多すぎて、昔は考えられなかったと言っていました。

大人が子どもを恐れるようになってしまったのかな。

そういえば、「あんたなんて簡単に辞めさせられるんだから」と教師に向かって言っている生徒もいたな。

でもちょっとした一言で抱きしめたくなるくらい可愛くなったり、それこそプライスレスの出来事があるから続けていられるのですね。

その辺も含めて刺さる本です。

続きが読みたくなりました。