『無駄に幸せになるのをやめて、こたつでアイス食べます』 コイル著 メディアワークス

352p

 

一緒に泣いてくれる友達がいるから、明日も大丈夫。

お仕事女子×停滞中主婦の人生を変える二人暮らし。
じぶんサイズのハッピーストーリー

仕事ばかりして、生活も恋も後回しにしてきた映像プロデューサーの莉恵子。旦那の裏切りから、幸せだと思っていた結婚生活を、住む場所と共に失った専業主婦の芽依。
「一緒に暮らすなら、一番近くて一番遠い他人になろう。末永く友達でいたいから」そんな誓いを交わして始めた同居生活は、憧れの人との恋、若手シンガーとの交流等とともに色つき始め……。そして、見失った将来に光が差し込む。

これは、頑張りすぎる女子と、頑張るのをやめた女子が、自分らしく生きていく物語。

 

あまりこういう種類の小説は読んだことがありませんでした。

でもタイトルに惹かれてしまい、購入してしまいました。

のっけから「無駄に幸せになるのをやめて」なんて、一体何が始まるのだろうと予測できませんし、「こたつでアイス食べます」と続いたら、なんだかよく分からないけれどハッピーな感じがしませんか?

ああもう面倒なことはとりあえずうっちゃってしまおう、と目の前の重圧から一旦離れてしまう。

そして温かいこたつに入ってしまえば、なんかもうどうでも良くなって、さらにアイスを食べるのですから、とりあえずは嫌なことを忘れられそうです。

 

まあそう都合良くは行きませんが、せめて物語の中だけでも現実逃避してみたくなります。

この主人公の二人みたいな友情を手に入れられたら、それだけでも最高です。

仕事も遊びも友情もどこか上手くいかないような、何もかもが中途半端に感じる今日この頃、こんな風に上手く行ったら良いなと、少し嫉妬しながら温かさをもらえる一冊です。

 

疲れていませんか?

特に飛び抜けた才能がなくても、運が良ければ、根性があれば幸せを掴むことはできるのかも。

優しさに包まれたくなるような落ち込んだ時こそ、チャンスなのかも。

さあ元気をもらって、もうひと頑張りしようかな!