『ぎんなみ商店街の事件簿 SISTER 編』 井上真偽著
新・読書体験。驚愕のパラレルミステリー!
古き良き商店街で起きた不穏な事件。探偵役は三姉妹と四兄弟、事件と手がかりは同じなのに展開する推理は全く違う!? 〈Brother編〉との「両面読み」がおすすめです!
ぎんなみ商店街に店を構える焼き鳥店「串真佐」の三姉妹、佐々美、都久音、桃。ある日、近所の商店に車が突っ込む事故が発生した。運転手は衝撃で焼き鳥の串が喉に刺さり即死。詮索好きの友人を止めるため、都久音は捜査に乗り出す。まずは事故現場で目撃された謎の人物を捜すことに。(第一話「だから都久音は嘘をつかない」)
交通事故に隠された謎を解いた三姉妹に捜査の依頼が。地元の中学校で起きた器物損壊事件の犯人を捜してほしいというものだ。現場には墨汁がぶちまけられ、焼き鳥の串が「井」の字に置かれていた。これは犯人を示すメッセージなのか、それとも……?(第二話「だから都久音は押し付けない」)
「ミステリーグルメツアーに行く」と言って出掛けた佐々美が行方不明に!? すわ誘拐、と慌てる都久音は偶然作りかけの脅迫状を見つけてしまう。台風のなか、姉の足跡を追う二人に、商店街のドンこと神山が迫る――。(第三話「だから都久音は心配しない」)
初めての作家さんです。
ミステリーは好きなので、お名前はよく拝見していましたが、ついに読みました！
同じ事件が、目撃者や関わった人たちによってこんなに表情を変えるのかと驚きました。
どちらから読むかは迷いました。
でも結果的にはSISTER編から読んで、よかったなと感じます。
ここら辺は人それぞれですし、逆から読んでいても同じことを言っていたかも。
あまりにも面白くて、読む手を止められませんでした。
一つ一つの事件はいかにも商店街に起きそうなものなのですが、追っていくうちに明らかになる真相は、通り一遍の解決とは程遠いものになります。
このギャップが凄いです。
〈SISTER〉編と〈BROTHER〉編、どちらか先に通して、または１章ずつ交互に読んでも良いそうです。
読み方はどうあれ、とにかく両方読まないとこの小説の真の面白さには出会えないでしょう。
もちろんBROTHER編も読みましたので、それはまた今度！
井上真偽さんと言えば、日本推理作家協会賞ノミネートの超有名なあの本の作家さんでもあります。
早速読みました！
この本は絶対にネタバレ無しで読んで欲しいので、こちらもまた後日ゆっくりご紹介します！