『ちょっと本屋に行ってくる。』 藤田雅史著 226p issuance
〈出版社内容情報〉
本とともにあるなにげない日常を、ユーモアと笑いとともに切り取る、本にまつわる脱力エッセイの増補版『ちょっと本屋に行ってくる。NEW EDITION』。本屋専用アパレルブランド「BOOKSELLERSCLOTHING issue」WEBで連載中のコラムをまとめた既刊「ちょっと本屋に行ってくる。」は、本好き、本屋好きのSNSでも大いに話題となりました。「本を読むのが好き」「本屋さんに行くのが好き」といったライトな本好き老若男女の共感を誘うエッセイ集です。
〈内容説明〉
本と本屋さんにまつわる日常を描く脱力エッセイ。
〈目次〉
まえがき―ちょっと本屋に行ってくる
風呂と本1
危険な読書
想像力を働かせてはいけない
本屋さんめぐりDAY
本を買いに行くとお金に振り回される
睡眠導入剤
はさむもの
戯曲と呪文
プレゼントの圧力
名言集
ホラーが読めない
本棚、マイワールド
続本棚、マイワールド
待ち合わせ
文庫になりたい
図書券の思い出
本はさりげなく買いたい
その生理現象のために
本の顔〔ほか〕
帯には、「本と本屋さんにまつわる日常を描く脱力エッセイ」「この世界でいちばん好きな場所は、もしかしたら本屋かもしれない。」と書いてあります。
モノトーンのシンプルな書影なのですが、なぜか惹かれてしまい手に取りました。
そして読み始めたら、もう止まらない!
痒い所に手が届きまくり!
ページを捲るたびに、「そうそう!」と頷き、状況が手に取るようにわかり、そして笑っていました。
この本は本が好きな人は絶対に読むべきです。
いえ本が苦手という方も、ここに出てくることをきっと一度は経験した事があるはずです。
目次を読んでいるだけで「このタイトルからすると、こんな事が書かれているのかな」と予想してワクワクしてしまいます!
もしかしたら、そこは違う、と反論するかもしれません。
でも一緒に語りたくなってしまうほど、本好きにはたまらないエッセイです!
昔から本屋さんにいくのが大好きです。
休日や暇な時は、近所の本屋さんを最低3軒梯子します。
一箇所に1時間、少なくとも3時間は本屋さんにいる感じです。
最近そのうちの一軒が改装休業となり、それまであまり立ち寄らなかった本屋さんに行くようになりました。
結局3軒ペースは変わらないというわけです。
数年前はもう一つ個性的な本屋さんがあったのですが、閉店してしまいました。
まずは新刊をチェックして、主に文庫本の棚をゆっくり見ます。
それから時間があるときは単行本を見て、コミックエッセイの棚に移動します。
物価高の折仕方がないとはいえ、単行本はなかなか買えないというのが現状です。
好きな作家さんや話題の本、新刊は別として、ジャケ買いが多いです。
あとはあらすじを見て面白そうだとついカゴに入れてしまいます。
とはいえ毎回購入するわけにはいかないので、タイトルをメモして次に行く時まで本当に読みたいかをじっくり考えるようにはしています。
そしていざ購入といういう時は、できるだけ書店が入っている商業ビルのセールやポイント還元を利用して、書き溜めていたタイトルの本を探してまとめて購入します。
十数冊の本をまとめてレジに持っていく時の高揚感はたまらないです!
かつて学生だった頃、ゼミ教授と学生でお茶の水の三省堂書店に行った事があります。
棚に並ぶ専門書を見ながら、教授が「好きなだけ本を選びなさい」とおっしゃいました!
確かゼミ生は5人ほどいたのですが、その太っ腹な発言が一瞬理解できず耳を疑いました。
教授はニコニコ笑っています。
それからの1時間ほどはまさにパラダイス!
もちろん専門書はめちゃくちゃ高いです。
集められた数十冊の本の中から、それぞれが5冊以上は選べたのではなかったかな。
教授はその年の研究費の多くを書籍代に充ててくださり、大いに助かりました。
学生にとって本代はかなりの負担なので。
その本たちは、後日歓声とともに研究室に迎えられました!
もう一人、研究室の棚に様々なジャンルの本を並べている教授がいました。
雑学から専門書まで小さな図書館のようでした。
一度読んだ本はもう読み返さないとかで、専門書以外は無料で譲ってくださいました。
いつか、本屋さんで好きな本を好きなだけ買える、そんな日が来ないかな!