『成瀬は信じた道をいく』宮島未奈著

 

〈本の紹介〉

 中2の夏休みの始まりに、幼馴染の成瀬がまた変なことを言い出した。コロナ禍、閉店を控える西武大津店に毎日通い、中継に映るというのだが……。さらにはM-1に挑み、実験のため坊主頭にし、二百歳まで生きると堂々宣言。今日も全力で我が道を突き進む成瀬から、誰もが目を離せない! 話題沸騰、圧巻のデビュー作。(新潮社)

 

 

この本はつい勢いで購入してしまいました。

当時から話題になっていましたし、各方面で絶賛されていました。

でも熱量というか話題性について行かれなくて、積読になっていました。

若者向けにも見えましたし。

でもある時なんだか急に読みたくなってページを捲った途端物語の虜に、とはならなかったのです。

読みながらもどこかついていけない感じがして、少し冷めていました。

話の展開は面白いし、西武百貨店とか滋賀とか琵琶湖とか馴染み深かったのですが、主人公に追いつけなくて、とりあえず読んでいるという感じでした。

ところが、物語を読み終えてしばらく経ったら、俄然主人公に会いたくなりました。

周りにはこんな人はいないけれど、でも嫌いではない。

そして続編が出た時には即購入していました。

結局成瀬にハマってしまったとしか言いようがないです。

そしてゼゼカラにハマり、膳所が愛しくなり、もうすっかりペースに乗ってしまいました。

 

滋賀県出身の方に、「滋賀は特徴がなく、認識度が低い県だ」と言われました。

きっと控えめで、奥ゆかしい性格ゆえの発言なのでしょうが、滋賀は良いところです!

どうしても琵琶湖を見たくて、大阪から滋賀まで1泊でドライブをした事があります。

湖というよりは海のように泳いでいたとか、波が立つとか聞いていました。

そして実際に見た琵琶湖は本当に大きくて、綺麗で、ずっと見ていても飽きませんでした。

琵琶湖大橋のそばに、PIERI MORIYAMAという巨大なショッピングモールがあって、そこで食事をしてまた琵琶湖を眺めていました。

そこから近江八幡に行き、滋賀観光をして帰ったのですが、落ち着いた情緒のあるとても素敵な場所でした。

それから琵琶湖に行くことが楽しみになり、何度も訪れました。

 

でも行く度に、PIERI MORIYAMAが寂れていくのです。

輝いていたキャラクターは隅に追いやられ、お店は閉店し、とても寂しいモールになりました。

約200あった店舗は、5年後には10店舗まで減ったそうです。

その後大阪を離れてしまい、琵琶湖にはしばらく行っていないのですが、がらんとしたショッピングモールは忘れることのできない滋賀の一部となっていました。

ところが、2020年店舗は約100に増え、復活したという情報を目にしました!

 

さすが滋賀県です!

膳所のある滋賀県です!

西武百貨店は閉店してしまいましたが、PIERI MORIYAMAの復活を見て、何となくゼゼカラの不屈さというか力強さのようなものを勝手に感じてしまいました!

遠く離れていても、滋賀にはどこか懐かしい響きを感じます!

また琵琶湖に遊びに行きたいです!