ボランティアで放任竹林の管理をしています。

それほど広くなく(とは言っても200坪以上ありますが)タケノコは取り放題ですし、まぁ割には全く合いませんが静岡市は補助がでるので、プラスは無くてもマイナスも無い感じなので、それなりに楽しんでやってます。


竹を切るだけなら簡単に山を丸刈りにできるのですが、問題は切ったものは消滅しないという事です。

竹の葉のついてる部分は大部分をレッサーパンダの餌として引き取ってもらえる可能性があるので、粉砕するか餌という処分方法になります。

太い幹の部分はこれまではそこら辺に積んで放置していたのですが、そう簡単には土に戻らないんです。

5年では全然無理。

10年でも大部分は残ってるくらい。

この竹の太い部分の処理方法としてモキの炭化器を使うことにしました。


売り文句はかなり良い事ばかり書いてあるのですが、実際使ってみないとわかりませんねぇ。


友達に手伝ってもらって実験開始。

アスファルトの場所に炭化器を置く為のステンレスの台も使いました。

これの使用時は底へのダメージ回避のために下に砂を敷いてくださいとの事だったので、砂と小粒軽石を混ぜて使いました。

おそらく、下に隙間があると炭化ではなく完全燃焼して灰になるので砂を半分くらいは配合する必要があると思います。


ご覧の通り自宅真横のアスファルトの駐車場で行いました。

またすぐ近くに高速道路もあり、煙がものすごいでたら通報されかねないポジションです。

不安要素が山盛りだったので準備を重ねてずいぶん遅れてしまいました。

また市と消防には事前申請し許可を得ての活動となります。

あとここは水栓が真横というのも安全上の大きなメリットでした。


火のつけ始めだけは煙が出るとのことだったので、灯油バーナーで一気に着火することにしました。

これは大正解でした。

あとは薪を多すぎず少なすぎず、火柱が立つくらいの高火力を維持します。


炎は最大時でこんな感じです。

1.5mくらい伸びる時があります。

これは特に横風で一瞬伸びたときで、実際には割と近づけますし、全ての竹を半割りしてあったので破裂もなく、3mほど離れた家への危険性はほぼありませんでした。

というか割ってない竹は絶対に燃やさないで下さい。

爆発します。

見た目ほど危険性は無いですが、とは言え万一に備えて消火の準備と事前準備は怠らないように。


しっかり炎がでていれば煙は全く見えません。

竹から出る黄色い油煙のようなものがフチから中に引き込まれる渦が見えるので、設計がちゃんと機能しているみたいです。

臭いは多少でますので近くによれば焚き火してるなーって感じにはなりますが、離れたところからクレーム入れられたり通報される事はまずあり得ないと思います。




溜まってきたら崩しながら追加していって、だいたい竹5〜10本分くらいで満タンですね。

太さによってかなり前後しますが、竹炭化しても崩れるだけで体積は大きくは減らないので、着火時の写真のようにブルーシートに軽く一山で満タンになります。

炭化器のフチより山に入れ過ぎると空気の渦に支障が出ておそらく煙が出やすくなります。

炎が消えたら水をかけるか蓋をして鎮火します。

蓋の方が良かったな〜ってずっと思ってたんですが、炭自体は水をかけても持てなくなるほど水を大量に吸うわけじゃないし、鎮火までが早いので水で十分のように思います。

ただし、ここで砂が濡れると始末が悪いので水抜けの良い小粒の軽石を混ぜた方がやはり良いです。

この火柱なので底がよほど熱くなるのかと思っていたのですが、ステンレスが曲がるほど下に熱は来ませんので耐火の意味では軽石で十分ですが、先に書いたように空気流入を防ぐ必要があるので半分くらいは砂である必要があります。

水はかけてもかけても蒸発し、足りないと再発火して燻りますので、30リットルくらいは使うと思います。


ほぼ灰にならずに竹炭になりました。

これも予想外でした。

もっと燃え尽きるものかと。

無酸素状態にして効率的に炭化できてるって事ですね。

着火から完成まで約1時間でした。


正直、モキ製作所は誇大広告気味なところがあるので言うほど無煙じゃないだろうと思ってましたが、やってみたらほぼ完全に無煙でした。


薪ストーブだと全力で燃やし続けるのは現実的じゃないのですが、モキの薪ストーブは表面が400℃を超えたあたりから真価を発揮します。

その為、チョロチョロ燃やすと煙が出ます。

モキの薪ストーブは無煙じゃねぇ!って言ってる人はたいてい使い方を間違えています。

いや、薪ストーブ的な使い方をしているので用途としては間違っていないのですが、焼却炉的な使い方をする必要があるので、選択を間違えているわけです。

その点、炭化器は常に全力で燃やすので使い方にマッチしているのでしょう。


まぁ、この炭化器かなりのお値段なので便利だからと言って個人で使うために買うのははっきり言って元が取れないでしょう。

使っていない時がほとんどなわけで、運良く近くにレンタルがあればそれを活用するのが良いかと思います。

うちのもいずれレンタルできるようにしようかと考えています。


サイズで価格がかなり違いますが、1番安いM50は小さすぎると思います。

M100でも竹炭作るのには小さかったです。

ある程度仕事で使うならM150が良いかと思います。