現在販売中のマノグランデとは全く違う開閉機構のステッチングクランプを試作しています。

この機構はマノグランデ試作中にもアイデアはあったものの部品を探せなかった事と、足で操作すると言うコンセプトからは外れるので採用しなかったものです。


形は六角形をモチーフにしています。

角のある形は丸ノコで安定して加工しやすいというメリットがあります。

また、きっちり揃っているのでスマートな見た目になっています。

構想と設計が完璧だったので、試作一つ目で頭の中にあったものがほぼ完璧にアウトプットされた感じです。


真ん中の六角形のホイールを回して開閉しますが、テーブル取り付け型によくあるもののようにノブが横に飛び出していないのでマノグランデ同様両足で挟んで使いやすく、デザイン性も高いです。

両側のボルトによって開閉するのでよくあるノブ一つの倍速で開閉します。


長さもマノグランデとほぼ同じ90センチ程度で、椅子やソファーに座っての作業がやりやすい長さになっています。

長さを15センチくらい延長できるアタッチメントも販売予定です。

DIYでドライバー1本で簡単に着脱できるようにして基本的に装着状態では発送せず、同梱しても送料増の無い設計にしようと考えています。


今回は可能な限り低価格化をしたいので、材料はゴム集成材を使用します。

低価格で高強度となるとゴム集成材一択です。

まぁコスパのバランスは平均をかなり上回る、良い材料なんですよ。

ブランチャードのステッチングクランプもゴム集成材ですし。


更に長さはあまり変わりませんが全体に少し細くする事で梱包サイズを120サイズに収められそうです。

マノグランデは140サイズになります。

これだけの違いなんかたいした事無いと思うじゃないですか?

沖縄と北海道への送料が大きく変わるんです。

沖縄まで120だと2500円くらいで、140だと3000円を超えます。

航空便の送料めちゃくちゃ高いんです。

当然、他の地域への送料も少しずつ減りますから平均すれば結構なコスト減になります。


レザークラフトをやるに当たって、刃物類の工具以外で絶対欲しいのってハンドプレス機とステッチングクランプだと僕は思っています。

僕が言うステッチングクランプは長くて自由に持ち歩けるタイプのものですが、このタイプはほとんど販売されていません。

実質、ブランチャードとクラフトノラだけ。

ショッピングサイトで売られているもののほとんどは、跨るかテーブルに挟んで固定して使うタイプのもの、しかも激安輸入品の悲惨なクオリティのものがほとんどです。

レザークラフトの中で縫ってる時間ってかなり長くて直に触るものですし、ステッチングクランプは品質が良くて使いやすい物を使って欲しいと常々思っています。

しかし、長いタイプは材料費から送料からコストがかかり過ぎてどうしても高くなってしまう…。

高いとなかなか買われないので、せどり連中が短いタイプのレーシングポニーを輸入してAmazonなどでばら撒いてるんですね。

所詮挟むだけの道具なのでそれでいいやって人が多いのか、高いレーシングポニーやステッチングクランプはほとんど売れないので国内で作ってるところは少ないです。

安い粗悪品に見事に市場を破壊されています。


でもねー、使えばわかりますが長くて持ち歩けるタイプのステッチングクランプって、めちゃくちゃ使いやすいんですよ。

クラフトノラのものは、ブランチャードより趣味向けを想定していて足を離しても閉じたままなのでそのまま休憩できますし、口の素材にも工夫があって軽く挟んだだけで動きません。

高いから使わないなんて勿体無い。


でも高いとやっぱり買わない人が多いから、今回の新製品は出来る限り安くしてより多くの人に使ってもらいたいです。

とは言え、ものすごい安いわけじゃないです。

コストと手間から概算すると18000円くらいになると思います。

コストが上がり続けてる中でまともな仕事すればこのくらいにはなっちゃうんですよね。


安くし過ぎると割に合わなくて作る気力無くなって本末転倒なので、適正価格でも高コスパを目指しています。