試しにぼかし肥料を仕込んであったものを開封してみました。

特に油粕が多くても問題なく嫌気性発酵するのか、また嫌気性発酵の臭いがどの程度かのテストの為です。


上が大豆油粕と米糠1:1、下が米糠のみのもので、どちらも発酵促進の為にヨーグルトの容器に残った物を水で溶いて入れました。

米糠についてる乳酸菌でも自然に発酵するとは思いますが、種菌(売られているボカシ肥料など)を入れると気持ち的に安心かもしれません。

一度作れば、以降は一部を乾燥させずに保管しておけば良いと思います。


普通の厚めのポリ袋なのである程度酸素は通しますが、脱気器にかけて空気を抜いて溶着して密封はしてあります。

脱気器は料理にも様々な物の保存にも、そして肥料作りにも使えるので一台持っておいた方が良いです。

乳酸菌は嫌気性菌ではあるものの、半嫌気性のような性質らしいのでこの条件でやってみました。

5〜7月の2ヶ月くらいです。

発酵中はダンボールにいれてガムテープで塞いでありましたが、ほんのり味噌の香りがしていました。

その程度ではありますが、住宅の中に置いておくと充満すると思うので、ダンボールを密封して屋外とか倉庫推奨です。


発酵状態は完璧、どちらも全く嫌な臭いはしません。

大豆油粕を入れた方は、完全に味噌の香りです。

材料からしてそりゃそうだよなって感じですが、食べたくなるほど良い香りです。

全く抵抗なく触れます。

油粕が少しついていたバケツに雨水が溜まって臭いが出たときの衝撃的な臭さとは天国と地獄くらい差があります。


米糠のみの方は、粉末状の上に油分が多いからか少し固まりやすいですね。

香りは軽めの糠床の匂い。

これもそりゃそうだって感じ。


天日干しで乾燥させますが、やはり米糠は粘土状で乾きにくいです。

辺りに味噌の香りが拡がります。

まぁ、住宅街では少し迷惑になるかも…。


実はこれの少し前に油粕と米糠で仕込んだものがあるのですが、そちらは結構臭いが出ました。

油粕を水なしばらくつけておいたときのように酷く臭いというわけではないのですが、部屋が味噌ではなく肥料臭くなるのでダンボールごと倉庫外に出してしまいました。

原因はおそらく口を縛った程度で完全密封していなかった事かと思います。

好気性菌が繁殖していたのではないかと。


作ってみての総括。

色々用意するのは大変なので、肥料成分を等量になるように調整したものを万能ぼかしとして作っておくのが良いかなと。

油粕も入っている方がサラサラ崩れて扱いやすいです。

計算上は油粕200g、米糠100g、草木灰130gで3:3:3の肥料分になります。

草木灰は発酵関係ないと思うので後で混ぜても良さそう。

アルカリが苦手な野菜については草木灰の代わりに硫酸カリを配合すれば良いです。

リン酸が足りなければバットグアノを足せばいいかな。

硫酸カリの場合は肥料成分が0:0:50で、バットグアノが0:0:20なので、油粕200と米糠100でおおよそ4:3:1、そこに硫酸カリ12gとバットグアノ15gで100gあたりの肥料分がだいたい3:3:3になります。


次はこの配合で大量に作ってみようと思います。