クラフトノラのブランドで、随分と開発して販売してきましたが、正直に申し上げて作るのが面倒くさいものが多いです。
また、材料原価も常識外れに高いものも多いので、1人で作って直売でなければとても販売できません。
値段を上げたら買う人が少なくなるのも嫌なので、原価が高かろうとも僕が買いたいと思える範囲の価格にしています。
加工が大変と言うことは、つまり人件費が高くなる、ってことは価格も高くなるので、そうならないようになるべくシンプルな加工にできるように設計しています。
とは言え、その面倒な部分が設計の肝だと簡素化できませんし、加工方法自体が手作業が多過ぎて機械化出来ないものも多々あります。
安っぽかったり雑になるようなことはプライドが許さないので、結局割りに合わないと思いながらやることになるんですけどね。
特に作るのが憂鬱なトップ3だけ紹介します。
まずは第3位。
「革包丁研ぎガイドロブスト」
最新アイテムの研ぎガイドですが、これは部品製作は鉄工所に依頼しているので、製作と呼べるのは最終組み立てのみやっています。
問題は原価です。
これを協進エルが売り出して、レザークラフトショップが販売するとしたらマージンが入りまくって最終価格は15000円くらいになるであろう材料原価になります。
妥協せずに世界最高の革包丁研ぎガイドを作ろうとした結果、そういうことになってしまいました。
過去のブログ見るとバレますが、適当な原価計算の賜物です(笑)
そうは言っても10,000円以上の革包丁ガイドでは流石に買いたくないと思うので、ご奉仕価格ここに極まっています。
でも良いんです。
買ってもらって使ってもらえなきゃ意味ないですから。
第2位「コバ磨き機ルチデッツァ」
モーターの入っている本体部分は、原価が高いだけでそれほど手間はかからないのですが、問題はヘッドパーツです。
手間がかかり過ぎる
手に入りにくい厚いハードメープル(木の硬さと緻密さの関係でこれ以外無い)を買ってきて、穿孔して金属部品を仕込み、木工旋盤で粉まみれになって削って、仕上げにガラス塗装をかける。
面倒くさすぎていつも後回しになります。
粉が汗にくっ付くので、少なくとも夏には作りたくありません…。
ハードメープルの粉は甘くて香ばしい良い匂いなのがせめてもの救いです。