年間10個くらいしか売れない(というか部品が作れないので調整してた)ので、1年以上ぶりに製本プレス機の部品製作をしています。

先日、手押しカンナ盤と軸傾斜盤の整備が完了したので必要な機械が揃いました。
刃口板がベニヤでゴミ級の精度と滑らなさだったのでケヤキの板で作り直しました。
超使いやすい。

こういったものを作るわけですが、どうやって四角く切り落とすでしょうか?

バンドソーで定規を当てて正確に同じ寸法に両側をゆーっくりズレないように切って、長い辺は寸法精度は必要ないので後からバンドソーで線に沿って切り落とします。
これが一番ズレ難くて、作業効率も良いです。

細長い穴は、傾斜盤の刃を思いっきり出して表裏から削り取ってます。
見た感じは命懸けっぽいですが、実際には安全な手順を守ってやるので、危険を感じた事はないです。
どこまでやると危険なのか理解してるからできます。
素人は絶対やらない方がいい作業。
死にます。
他のやり方もあるんですけどね。
道具の関係で出来なかったり、まぁ色々あるんです。

加工方法を考えるのは工夫の連続です。
真っ直ぐ切るだけ!
穴を開けるだけ!
では、理想形を作るのは不可能に近いので、持っている機械や道具で、採算の取れる手間の範囲で、安定して同じ物を製作できる方法や治具を、新しい道具を設計するたびに考えています。
最高の形を考えついても加工できなければボツなわけで。

こういう手順は文章や図にするのが難しいですし、書いても誰に見せることもないので、僕の頭の中だけにあります。
あんまり長い期間が空くと忘れそうなので、量産も1年程度で売り切れる数にしています。

そもそも基本的には図面も無いので、細かい寸法の忘れてしまったところはサンプル用の機体を測っています。
なんで図面がないかというと、改良のために変更しまくったり材木の大きさなどに合わせて寸法は変えるので、あってもあまり意味がないからです。
最初の頃は一応書いてたんですけど、1度も見返す事がなかったので無駄な事はやめました。
重要なところは不思議なことにだいたい覚えてるので、全く問題ないです爆笑

そろそろレザークラフト道具も在庫が無くなってきたので全体的に急ぎめで部品を作っていかないとならないんですけど、雨水タンクを梅雨前に自宅とお客さんのところの2箇所設置したいので、補助金の申請やら材料発注やら何かとやる事が多いです。

あぁ分身したい。