革 ~仕上げ加工による違い~ その壱
革の種類と題してこれまで「動物と生育状態」「鞣し」のよる違いを二回に分けて自分なりの説明をしてきました。
過去の記事はこちらです↓(‐^▽^‐)
鞣しによる種類
今回は鞣しよりもわかり易いですが、カービングとかクラフトからは少し離れたお話です。
仕上げ加工についてなんですが、「仕上げ」といってもなんのこっちゃ??ってなりますよね(^▽^;)
でも単語を聞くと聞き覚えのある単語が何個かはあると思います。
と、同時に 「えぇ!!そうなの!!??」 となってもらいたいので、ほとんどの皆さんが勘違いされているお話からしていきます。
突然なんですが、ここで皆さんに一つ質問です!!
革の種類の一つに「バックスキン」という革があります。
このバックスキンという言葉は英語ですので、アルファベットで書いてみてください。
そしてその単語を日本語に訳してください(^O^)/
ちなみにバックスキンという革は「起毛革」の一つで、革を毛羽立たす加工をした革の一種です。
同じ起毛革の中にはスウェードやベロアなどがあります。
・・・ヒントにはなってないか(笑)
・・・・・・・・・o(^^o)(o^^)o・・・・・・・・・
Oo。。( ̄¬ ̄*)・・・・・・・・・・・Zzz…(*´?`*)。o○
できましたか?
恐らくですが、ほとんどの方が間違ったものを想像していると思います。
バックスキンを英語表記にすると「BACK SKIN」
これを和訳すると「革の裏(裏革)」
要するに革の裏だから毛羽立っていて、それを綺麗に毛羽立たした革の事。
これは間違っていますm(u_u)m
正解はこちら↓
英語では「BUCK SKIN」
和訳は「鹿(雄鹿)の革」
鹿(雄鹿)の革の吟面(革の表)を除去後起毛させた革。
※バック(buck)は広義では、トナカイ、カモシカ、欧州産の鹿類、ヤギ、ウサギなどの雄を指す。
これが正解です。
ですので、鞄屋さんや靴屋さん、服屋さんなどで店員さんが・・・・
「こちらの商品は牛革のバックスキンなので、手触りがほんとに気持ちいいんですよ~~」
なんて言い出したら
「牛なのか鹿なのかどっちなんですか??」
と突っ込みを入れることができます(笑)
大人げないので私はしませんが( ̄ー ̄;
もしくは、お店でスウェードやベロア、ヌバックなどの起毛革を使っている製品を手に取って
「綺麗なバックスキンですね~~」
というのも間違っていることになります。
だがしかし
昨今「BACK SKIN(裏革)」の意味が普通になってきてるような感じもあるんですよねぇ。。。。後半で触れますが、たぶん勘違いが常套化してしまったんでしょう(゜д゜;)時代の流れです。この言葉を使う時は少しだけ注意してください!
少なくとも革鞣し、革卸、革製品の製造業界ではバックスキンは「BUCK SKIN」なのでご注意を(・ω・)/
事のついでに他の「起毛革」についても説明しておきます。
ここにも勘違いが多く潜んでおりますので。
牛革を起毛加工した革の種類には
スウェード、ベロア、ヌバックがあります。
この三つの起毛革は二種類に分類分けすることができるんですが・・・わかりますか??
「スウェード&ベロア」 と 「ヌバック」 に分けることができます(*^ー^)ノ
スウェード、ベロア・・・・・牛革の床面(※肉面、裏面)を毛羽立たした革。
※正確には吟付革の裏。床面と言ってもヌメ革や多脂革などの厚みのあるような革の裏ではなく、より真皮に近い部分。
床革を取り除いた後の革の裏面の事。床革より線維が細かい。
スウェードとベロアの違いは、起毛の長さです。長いのがベロア、短いのがスウェード。
こちらがベロア表面の拡大写真
これがスウェード断面の拡大写真
ヌバック・・・・牛革の吟面(表面)を毛羽立たした革。
以前紹介した腕時計ベルト、下に敷いているのがヌバックです。
・・・・・・・ちょっとややこしくありませんか??
スウェード、ベロアが革の裏を毛羽立たしたものというのは構いません。
でも「ヌバック」が革の表??「ヌバック」なのに!!??
そうなんです、この「ヌバック」の「バック」も「BACK」ではなく「BUCK」表記なんです。
改めて言いますが、バックスキンは鹿革、ヌバックは牛革です(-。-;)
このヌバックは牛革をバックスキンみたいに起毛させた革だから、バックスキンの「バック」を戴いて名付けられたそうです。
じゃぁ、「ヌ」ってなんやねん!!??(笑)
まだまだ勉強不足ですね(-"-;A
さらに、スウェード、ベロアは革の裏を表面として使っているので、「バックスキン」と言われても否定ができない・・・だって「BACK SKIN」には違いないんですもの・・・・
「あら、このBAG、綺麗なBack Skinねぇ~」
「お客様、申し訳ありません。こちらの革は牛革のベロア仕様になっておりますので、Buck Skinではないんです・・・」
「えぇ、存じ上げておりますわ。だからBack Skinと申し上げましたのよ」
「ですのでお客様・・・この革はBuck Skinではなく、牛革。。。。」
「馬鹿にしないでちょうだい!!だからBack Skinだと言ってるじゃない!!」
「申し訳ありません!!・・・・ただ、この革はBuck Skinではないので。。。。」
・・・・この場合、両者正解ですね(笑)
こういう会話を「バックスキン・スパイラル」といいます(大嘘)
桂文枝の新作落語かσ(^_^;)
今回はこの辺で終わります。
起毛革だけで終わってしもた・・・
次回、もっと他の仕上げの種類について手短に触れていきます( ̄▽+ ̄*)



