子供の頃の不思議な話。季節は冬だったと思う。


ある日、父親の知り合いの女性とその子供が私たちが住むアパートの一室(当時)にやってきた。母親は仕事で家にいなかった。


皆で夕食をしつつ楽しくお喋りしていた。私はだんだんと眠くなってきたので炬燵に入ったまま寝てしまった。


パッと目が覚めた。

どれくらい寝ていたのだろうか。記憶が若干曖昧だけど、確か夜が深まった時間帯だと思う。


右の方へ目を移すと知人の女性とその子供が炬燵に入って一緒に寝ている。そして、左の方へ目を移すとそこに"ナニカ"がいた。


その"ナニカ"は「妖怪人間ベム」に出てくるベロのような姿をしていてそれが三体いた。後ろ姿しか見ていなかったけどその三体はカレンダーの前で何かをしていた。その近くには父親が寝ている。


私は炬燵に入ったまま動かないで、その三体をじっと見ていた。そして、妖怪人間ベロのような三体は近くにある家具の小さい扉を開けてその中へ一体づつ入っていって扉を閉めた。


私は炬燵から抜け出し、意を決して扉を開けた。だが中には何もいなかった。


アレは一体何だったのかわからない。夢にしてはやたらリアルであった。もしかしたら異次元から来た生命体なのかもしれない。