まずは冷静に試合を振り返ろうと思います。


試合は前半立ち上がりから完全にスイスのペース。

最初の決定機は24分、最終ラインの背後へブレール・エンボロが抜け出すと、ペナルティエリア内でGKと1対1の状況に。

しかしここはイタリアGKジャンルイジ・ドンナルンマが見事なセーブで得点を許さず。


その後も、スイスがボールを支配する時間が続き、イタリアはスイスの素早い攻守の切り替えと連動したプレスに苦しめられ、攻撃に転じることができません。 


そして37分にスイスは左サイドへ流れてボールを受けたルベン・バルガスが中央へ低いパスを送ると、後方から走り込んたレモ・フロイラーがワントラップから左足でシュートを放ちゴールネットを揺らしてスイスが先制。

ブロイラーの素早い飛び出しにイタリアの守備陣は誰ひとりとして反応できませんでした…。


前半はこのままスイスが1点をリードして折り返すと、

後半開始直後に、カウンターからボールを奪った流れから、左サイドからルベン・バルガスがから右足でカーブをかけたシュートを放つと、見事な軌道を描いてゴール右隅へと吸い込まれ、スイスが追加点!

2点リードを奪ったスイスはその後も前回王者を相手に完全にゲームを支配し続け、結局試合はこのまま2-0で終了。




まずは、我らがアズーリに関してですが、今回の敗戦については何も言えません。


ロベルト・バッジョ、

アレッサンドロ・デルピエロ、

フランチェスコ・トッティ、

ジョルジョ・キエッリーニ、

レオナルド・ボヌッチ、


これまでのアズーリを支えてきた絶対的なリーダーと呼べる選手が今大会はおらず、

そういうスター選手がいないながらも、絶大的なカリスマ性でチームを指揮した2016年大会のアントニオ・コンテ監督や前回大会のロベルト・マンチーニ監督のような神通力が今大会のルチアーノ・スパレッティ監督からは感じられませんでした。


正直、今大会のイタリアは華がなく、これまで見てきたアズーリの中で最も凡庸でした。

お世辞にも連覇を目指せるチームではありませんでした。



イタリアサッカー界全体で、この現実を重く受け止め、1から出直すしかありません。


強いアズーリ復活にはかなりの時間を要するかもしれませんが、それでも僕はイタリア代表が好きなので、いつまでもそれを待ち続けます。






そして!

前回大会のフランス撃破に続いて、今大会は王者イタリアから完璧な勝利を達成したスイス!


グループリーグ最終第3戦でもドイツ相手にあと一歩で勝利というところまで追い込んだことを考えれば、この勝利はもはやジャイキリでも番狂わせでもありません!


もはやこのチームは、GKヤン・ゾマーや、MFグラニト・ジャカ、FWジェルダン・シャチリだけのチームではないということをこの試合でも証明できたはずです。



前回大会はラウンド16でのフランス撃破で一大センセーションを巻き起こしたスイス代表ですが、

2大会連続ベスト8という快挙を達成した次に目指すのは更なる高み!


完成度の高いチームですので、今の彼らならば決して不可能ではないはずです!


スイス代表の準々決勝の戦いにも大いに期待がかかります!