予選プレーオフを勝ち抜いて

初のEURO出場を決めたジョージア。
近年に入り急速に力を増しているこのチームは、主要な国際大会への初挑戦となります。





近年若手選手の成長が著しく、中でも注目はスペイン・バレンシアでプレーするGKギオルギ・ママルダシュヴィリ。
ラ・リーガにおいてアトレティコ・マドリードとの対戦で見ていますが、その類い稀なセービング技術はラ・リーガの中でも屈指で、相手にすればこれほど厄介なGKはいません。


しかし、そんな彼の高いセービング技術を持ってしても、この日のトルコのスーパーゴールは止めることが出来ませんでした。

前半25分にトルコはポゼッションでジョージアを押し込みながら左サイドに展開し、コクチュのパスからフェルディ・カディオグルがポケットに侵入。左足で蹴り入れたクロスはヘディングでクリアされたものの、
ボールはエリア手前で待ち受けるメルト・ミュルドゥルのもとへ。
浮き球をダイレクトで叩いた豪快なミドルは鮮やかにゴール右隅上へと吸い込まれ、トルコ先制。
あの鋭い弾道、あの絶妙なコースに打たれてはさすがのママルダシュビリもどうすることも出来ません(>_<)。

しかし、ジョージアも32分、タル・カカバーゼが敵陣右サイドでボールを持つと、エリア右角でパスを受けたギオルギ・コチョラシュヴィリが細いタッチで突破。
鋭いフェイントからクロスを送り、ニアサイドでゲオルゲス・ミカウターゼが流し込んで同点!
前半をイーブンスコアで折り返しました!

しかし、後半に入り65分、左サイドからのクロスをバルシュ・ユルマズがワンタッチで折り返すが、パスを受けたアルダ・ギュレルがボールをロスト。
しかし、すぐさまチーム全体でプレスをかけて敵陣深くで奪回すると、フリーの状況でドリブルを開始したギュレルが左足でシュートを放つと、ゴール左上にまっしぐら!
圧巻のゴラッソでトルコ代表が勝ち越しに成功!

ママルダシュビリでもセーブできないようなゴラッソを1試合で日本も決めるトルコ代表は鬼畜です(>_<)(笑)。

何とか追い付きたいジョージアも果敢に攻め続け、後半アディショナルタイムにはGKママルダシュヴィリも前線に上がって攻撃参加しますが、逆にコーナーキックのカウンターから無人のゴールに流し込まれ痛恨の被弾(>_<)

終了間際に決定的な追加点を奪ったトルコが3-1で勝利。

ジョージアの国際大会初勝利は、第2戦以降に持ち越しとなりました…。










史上初のEURO6大会連続で出場となったポルトガルのクリスティアーノ・ロナウド。

次に狙うは、前回大会自らが樹立した史上唯一の5大会連続を更新する6大会連続でのEUROでのゴールと、こちらも更新し続けるEURO通算14ゴールの更なる上澄み。


更にはセンターバックのペペもこの試合先発出場し、元ハンガリー代表GKガボール・キラーイ氏が2016年大会で打ち立てた、40歳86日という大会最年長出場記録を更新。

そして今やロナウドの後の次世代を担うスターも勢揃いし、ベルナルド・シルヴァ、ブルーノ・フェルナンデス、ラファエル・レオンらが先発に名を連ね、
ベンチにはディオゴ・ジョッタ、更には2年前のカタールW杯で全出場選手で唯一ハットトリックを達成したゴンサロ・ラモスも控える豪勢な布陣です。

しかし、自分だけでなくおそらく他のポルトガルサポーターの心配の種がロナウドでもあります。

絶対的な壮大な存在であるが故に、期待がありつつも時として弊害となる時もあります。
今や39歳になるロナウドもかつてほどのキレはなく、ゴール前でチャンスを迎えても迫力に欠ける場面も多々見られました。

実際に試合序盤から圧倒的に攻めていたのはポルトガルでしたが、相手のチェコは守備には定評があり、上背の高い選手も多いので、何度も跳ね返されました。




ポルトガルが圧倒しながらもゴールが生まれず、迎えた後半の62分に恐れてことが起きてしまいました。
右サイドでオンドジェイ・リングルがボールをキープ。サポートしたツォウファルのアーリークロスから、モイミール・ヒティルがヘッドを狙うも、うまく合いませんでしたが、
左サイドへ流れたボールをダヴィド・ドウデラが回収し、右足でクロスボールを入れると、ペペにクリアされたセカンドボールもチェコ代表が拾う。エリア右でボールを持ったツォウファルがマイナスへ落とすと、ルカーシュ・プロヴォドが右足一閃。狙い澄ましたミドルシュートが鮮やかに左隅に突き刺さり、ワンチャンスを生かしたチェコに先制ゴールを許します。

 ポルトガルのロベルト・マルティネス監督はは失点直後に2枚の交代カードを切り、
ダロト、R・レオンを下げて、ディオゴ・ジョッタ、ゴンサロ・イナシオを投入。

再び攻撃に出続けると、69分にはヴィティーニャからのパスを受けたB・シルヴァからパスを受けたヴィティーニャがダイレクトで逆サイドへアーリークロス、ファーサイドへ走り込んでいたN・メンデスが頭で折り返すと、これが相手のオウンゴールを誘い、ポルトガルは直ぐ様試合を振り出しに戻します!





そして終盤に差し掛かった87分、敵陣右サイド開いた位置のB・シルヴァが斜め後ろへ落とすと、サポートしたカンセロが逆サイドへクロス、そしてファーサイドへ入り込んだロナウドが頭で合わせると、このヘディングシュートはポストに嫌われたが、こぼれ球を狙っていたジョッタがねじ込み、土壇場でポルトガル代表が逆転に成功と思えたが、ここはC・ロナウドのポジションがオフサイドと判定され、得点は認められませんでした。 





これで攻撃の芽は断たれたかに見えましたが、最後の最後でポルトガルを救ったのは、若き2世ストライカーでした!

後半アディショナルタイム、左サイドへのロングフィードをうまく収めたペドロ・ネトが見事な切り返しで相手を置き去りにし、グラウンダーのクロスボールを送ると、クリアが中途半端となったセカンドボールを拾い、落ち着いて押し込んだのは、途中投入された若き21歳のフランシスコ・コンセイソン!

土壇場の劇的ゴールで、2-1で勝利したポルトガルはチェコの堅守の前に苦戦を強いられながらも、見事な白星スタートを切りました!




土壇場での劇的決勝ゴールを決めたフランシスコ・コンセイソンは、2000大会にあのルイス・フィーゴやマヌエル・ルイコスタと共にプレーした、現FCポルト監督のセルジオ・コンセイソン氏のご子息!
お父さんも2000年大会のグループリーグドイツ戦でハットトリックを決めており、2代にわたる嬉しいEUROでのゴールとなりました!




試合終了の瞬間、フランシスコの元に駆け寄り、力強く抱き締めるロナウド!
若き21歳の彼にとっては何事にも変えがたい無上の恍惚感に浸ったことでしょう!

一部ではロナウドの存在そのものが不安材料だという声が聞かれますが、ピッチで結果は出せずとも、彼がいることで他のチームメイトが震え上がるということを感じ取った試合でした。




ロナウドの記録更新となるEURO6大会連続ゴールは次の試合以降に持ち越しとなりましたが、まだまだ結束力が強くなりそうなポルトガル代表。
今後も熱い期待を混めて見守りたいと思います!