オランダ 2-1 ポーランド
先制したのはポーランド。16分に左CKからピオトル・ジエリンスキのキックにニアサイドのアダム・ブクサが頭で合わせて先制。
対するオランダは29分、ネイサン・アケのインターセプトからコーディー・ガクポがエリア手前から右足を振り抜くと、DFに当たってコースが代わりそのままゴールに吸い込まれ同点。
1-1のまま迎えた後半、立ち上がりから攻め続けるオランダは、再三にわたるポーランドのGKヴォイチェフ・シュチェスニーの好セーブに阻まれなかなか勝ち越しゴールを奪えませんでしたが、
終盤に差し掛かった83分、ナタン・アケがエリア左角付近までドリブルで駆け上がり、ゴール前にグラウンダーのパスを送ると、投入されたばかりのヴァウト・ヴェグホルストが左足のダイレクトシュートを沈め、ついにオランダが勝ち越しに成功!
優勝候補の1角とも目されているオランダが苦しみながらも白星スタートとなりました!
前回大会、グループステージ初戦のフィンランド戦の試合中に心臓発作を起こして倒れ、奇跡的に一命を取り留めたデンマークの10番クリスチャン・エリクセン…。
それ以降は病床に伏してチームメイトに陰からエールを送り続け、
彼に対しても世界中から激励のエールを送り続けるなど、勝負を越えたスポーツの美しさを象徴するシーンとなりました。
そして迎えた今大会、そのエリクセンが再びEUROの舞台に戻ってきました。
この試合を見守った世界中のファンがピッチでプレーする彼に視線を向ける中、当の彼は3年前にエールを送り続けてくれた全ての人に対して最高の形で感謝の気持ちを示してくれました。
前半16分、アレクサンダー・バーが左からスローインを入れると、ボックス内のヨナス・ウィンドが後方へフリックすると、そこに走り込んだのがエリクセン!
倒れこみながら左下隅に流し込み、デンマークに先制ゴールをもたらしました!
多くのファンがこのゴールにエリクセンに対する様々な思いを感じ取ったことと思います!
前半はこのまま0-1で終了。
デンマークが終始主導権を握り続け試合を折り返しました。
後半に入り、デンマークは65分にカウンターから左サイドを駆け上がったクリスチャンセン・ビクターのグラウンダーのクロスにラスムス・ホイルンドが合わせるも、そこに立ちはだかったのは我らがアトレティコ・マドリードの守護神ヤン・オブラク!
至近距離でのシュートを体でストップするスーパーセーブ!
スロベニアが出場を決めた時に真っ先に彼の名前が思い付きましたが、その期待に応えるプレーをいきなり見せてくれました!
このオブラクのファインセーブが攻撃にも勢いをつけ始め、スロベニアが攻勢に出ると、迎えた77分、
CKのこぼれ球を拾ったエリック・ヤンザがボックス手前から左足振り抜くと、ディフレクトしたボールがGKカスパー・シュマイケルの逆を突く形となり、ついにスロベニアが同点に追い付きました!
デンマーク 1-1 スロベニア
試合はこのまま1-1のドロー決着。
この後イングランドとの対戦を残す両チーム。
果たしてこの勝ち点1がこの後の運命にどう左右しますでしょうか?
優勝候補最有力と目されているイングランドですが、そのキープレイヤーとなる20歳の若きアタッカーがいきなり躍動しました!
前半13分、カイル・ウォーカーのパスでDFの背後を取ったサカが、右サイド深い位置からクロス!
そのボールを、走り込んだジュード・ベリンガムが豪快なダイビングヘッドで叩き込み先制!
今シーズン、バルサとのエル・クラシコで2試合ともゴールを決めるなど、幾度となく決定的なプレーでチームを救い国内リーグ、スーペルコパ、CLのレアルの三冠達成に大きく貢献したベリンガム!
EUROデビュー戦でもいきなりゴールを決め、見事な期待に応えました!
しかし1点ビハインドのセルビアも幾度となく決定的なチャンスを作り、イングランドを脅かしました。
その後はセルビアがやや押し気味に試合を進めるも、イングランドも集中した守備で相手の攻撃を凌ぎきり、試合はこのまま0-1で終了。
しかし、決して磐石なスタートとは言い難い固い内容の試合での辛勝という印象でした。
この後戦うデンマークとスロベニアも決して侮れない相手ですので、イングランドは悲願の初優勝に向けて予選から厳しい試練が待ち構えていそうです。