武田信玄が亡くなったことで、勢いを取り戻して攻めに転じた徳川軍でありましたが、

当主が武田四郎勝頼に代わった後でも武田の力はまるでおさまっておらず、せっかく取り返した浜松に程近い高天神城を再び奪い返されてしまうのでした…。





次に勝頼は狙いを三河・岡崎に定めることとし、その情報はやがて家康の耳にも伝わります…。




直ぐさま岡崎に駆けつけようとする家康でしたが、
武田との長い戦による過労と心労が祟ったのか、高熱を出して倒れてしまうのでした…。




そしてそんな武田を迎え撃つ岡崎の信康の軍。

まずは武田の岡崎への侵入を防ぐべく足助城を攻めることとなり、総大将は信康自らが先陣は山田八蔵が務めることに。




そして留守居を任された岡崎町奉行の大岡弥四郎。
しかしこの男、何やら怪しげな目つきをしています…。



そして武田の謎の女忍・千代は今回も何やら不穏な動き…。





血気盛んに足助城の武田軍に挑んだ信康たちでしたが、相手はあの武田…。

苦戦を強いられた岡崎軍の傷だらけの兵が次々と運ばれてきました。





そんな中、腕に傷を負った山田八蔵を手厚く手当てをする瀬名…。





そして、自分や娘の亀、そして女中たちが傷ついた兵士の手当てに追われる中、
ただボーッと突っ立って何もしようとしない五徳に対して瀬名は、

『誰もそなたには命じることは出来ぬ。
自ら進んで動かねばならぬぞ。』

『あのような汚い男どもに触れることは出来ませぬ…。』




『汚いとは何事か!
三河のために戦っている者たちぞ!
そなたも三河の女子であろう!』




すると五徳はここでもあの決まり文句…。

『私は!
織田信長の娘じゃ!
無礼者!』

小さい子供の頃なら父親の名を使う『虎の威を借る狐』でもよかったと思いますが、この年でもまだそれが通じると考えているのは正直呆れてしまいます…。



武田軍に圧された信康軍はこの後籠城戦に踏み切ることに。
そんな中で大岡弥四郎は、この城については自分がよく知ってる、容易には落とせないと瀬名に伝えますが…。




武田が迫ってくる中、浜松からは榊原小平太、本田忠勝に加え、


なんといつのまにか家康に仕官していたあの井伊虎松も岡崎へ向かっていました。






そしてある夜、
突然瀬名のもとを訪ねてきた山田八蔵…。
この時は何かを伝えたそうな表情を浮かべながら、
結局は何も言わずに去っていきましたが…。

その一方で大岡弥四郎をはじめとした岡崎の国衆たちは何やら談合を始めていました…。

その内容はなんと主君であるはずの松平信康とその母・瀬名の夜討ち!




そう!
この男は人知れず武田と通じていたのです!

彼はこの岡崎を乗っ取り、その上で足助城からこちらに向かっている武田勝頼を出迎える算段でした。




そして、大岡弥四郎たちは信康の寝所に忍び込み、凶行に及びましたが!





信康が襲撃された直後に、引き戸の隙間から槍を突き出し現れたのは本田忠勝!



そして向こうの部屋からは石川数正も現れます!




一方で瀬名の寝所でも凶行が為されようとしましたが、




布団の中から現れたのは、こちらは小平太と虎松!





しかし、虎松が山田八蔵に手をかけようとした際に、小平太が止めに入り、

『アホたわけ!
この者はこちら側だと言っただろう!』

彼は命を助けられましたが、これはいったい…?





大岡弥四郎らが仕組んだ『岡崎クーデター』は寸でのところで無事に阻止されました。






なぜこのクーデターは未然に防げたのか…。

それは、自分に対して優しく手当てしてくれた瀬名に対する申し訳ない気持ちがあった山田八蔵が思い止まり、全てを信康たちに白状したためでした…。




瀬名と数正は、まだ迷っている者もおるやもしれぬということで、今回は敢えて凶行に及ばせて加わった者を処罰するという策に出ることになったのでした…。




その後信康は大岡弥四郎たちを捕縛して牢屋に閉じ込めた上で尋問を開始。

当初大岡は冷静に話をしていましたが、徐々に本性を現し始めます。





『私はあちらの船に乗った方が特であると判断したまで。
沈む船に乗るのは愚かにございます。』

(※数正)
『我らは沈む船か…。』

『浜松の殿の才と武田勝頼様の才を比べるまでもなく…。』

(※信康)
『わが父までも愚弄する気か!?』

『ずっと戦をしておる!
ずっとじゃ!
織田信長に尻尾を振って、我らに死んでこいとずっと言い続けておる!
何のご恩があろうか!

ご恩など忠義などは!
我らを死にに行かせるマヤカシの言葉じゃ!

これからも終わらん…!
織田信長にくっついている限り、永遠に戦いは終わらん無限地獄じゃ!

遅かれ早かれ死ぬくらいなら、ほんのひと時でも夢を見た方がマシじゃ!』






その後も罵詈雑言を吠えまくる大岡に鉄槌を下すかのように槍の柄で突いたのは五徳でした。




『この件は…わが父に仔細漏れなくお伝えいたしまする…。
この者たちをシカト処罰なさいませ…。』

先程のワガママなお嬢様ぶりからは打って変わって初めて奥方らしい働きをする五徳なのでした…。




その一方で、自分の無力さを思い知り、屈辱にまみれる信康…。



岡崎城から狼煙が上がらなかったことで、大岡がしくじったことを悟る武田軍。




しかし、勝頼はいたって冷静。

『(今攻め込まずとも)あの城はいずれ内側から崩れる…。
出立じゃ…。』

※(山県昌景)
『何処へ?』

『引っ張り出しに行くのよ…。
浜松に籠っている…臆病者を…。』





大岡のクーデターにショックを隠せない家康でしたが、そんな家康の前に現れたのは、あの井伊虎松でした。

あれだけ反抗的だった彼が、なぜいつの間にか家康に仕官することになったのか…その真相がここで明らかになります。

(※家康)
『わしを憎んでいたお前が…なぜわしに仕官することを願い出たのじゃ…?

武田に仕えたかったのではないのか…?

わしはこの様じゃ…。
民は…わしをバカにして笑っておるらしい…。』



『だからこそでございます!

私は…幼い頃より…民が苦しむ姿を見てまいりました…。

しかし!
殿の話をする時は、皆愉快そうに大笑いします!

民を恐れさせる殿様よりも…民を笑顔にする殿様の方がずっといい…!
きっとみんな幸せに違いない…!

殿にこの国を守っていただきたい!

心の底では皆そう願っていると信じています!


『皆を笑顔にする』というのはこの場合はちょっと違うため、ツッコミどころ満載な気がしてしまいます…(^_^;)A。



家康もそう感じていたかのように(笑)、それを聞いてからしばらく沈黙…。




『それに…武田に行ったらすごいのがいっぱいいて、出世出来そうにありません…。』

おぬし!
またそれは失言じゃぞ(#゚Д゚)!

(※家康)
『(ここには)大した者はおらんか…?』

『へんちくりんなのがいっぱいいるよりは、由緒正しき家の家臣がいた方がいいでしょ?
井伊家のおいらとか?』




しかし、そんな上等な口を利くこの若造が可愛いと思って気に入ったのか、家康はこの虎松の仕官を正式に認め、

『これより勝頼を叩きに行く…。
わしのそばに付け…。』



繰り返しになりますが、この虎松こそが後の徳川四天王のひとりとなる井伊直政。

これから続く激しい戦において常に最前線を任される猛将となっていきます。



その後、吉田城での武田軍との戦に臨んだ家康軍でしたが、その戦の最中に突如として引き始める武田軍。





しかし、これは退却したわけではく、家康をある場所に誘き出すために仕掛けた罠でした…。



その場所とは、この後武田と徳川にとって最大の戦場となるあの長篠でした…。



そして、築山にいる瀬名のもとには意外な人物が現れていました…。

全身白尽くめで現れたどこか見覚えのある人物…。




それはなんとあの武田の女忍・千代(  ̄□ ̄;;)!!

なぜ瀬名がこの女子と?!




しかも『お友達になりましょう』などと恐怖さえ感じるその親しさ…。

これまではそんな様子や予兆も微塵も感じませんでしたが、
これが後に起こる岡崎最大の悲劇の幕開けなのでしょうか…?!



そして次回はついにあの伝説の長篠の戦いの幕開け!



長篠を救うべく奔走するこの一人の若者!




そして瀬名がついに始める不審な動き…。




そして援軍を出す条件として信長が家康に突きつけた無理難題!



今回は信長に決断を迫られる家康!
果たして今回はこの危機をどう乗り越える?!