家康の戦勝祝いの席で恥をかかされ、饗応役を外された光秀でしたが、信長は家康の様子を伺っていたというオチでしかなく、ケロリと態度を変えていました…。



そして信長は光秀に対して信じられない命令を下します。
今現在最大の敵である中国の毛利の戦の大義名分となっている備後・鞆の浦にいる足利義昭を殺せと言うのです…。
光秀はそんな命令に従う気はサラサラありませんでした。
光秀はその場でその命令について拒否の意を示していました。



『殿は多くの間違いを犯しておりまする!
帝の御譲位…家臣たちの扱い…、
初めてお逢いした時、殿は海で獲った魚を浜辺で安く売り、多くの民を喜ばせ、
名もなき若者たちを集めて家臣とされ、大事に育ておらられた心優しき人の心が分かるお方と思うておりました!
しかし、殿は変わられた…!
戦のたびに変わっていかれた…!』




『わしを変えたのは戦か…?
違う!
乱れた世を変え、大きな世を作れとわしの背中を押したのは誰じゃ…?
そなたがわしを変えたのじゃ!
わしはもう後には引かぬ…。
そなたが将軍を殺せぬならわしがやる…。

わしひとりの力で世を平らかにする!
帝さえをひれ伏す万丈の主となる…!』

もはや光秀の言葉さえも信長には全く届きません…。




光秀は館に親友・細川藤孝を招いて相談。

『以前藤孝殿は、上様の行き過ぎをお止めする際には自分も声を揃えて申し上げる覚悟があると言われた…。
今でもその覚悟はおありか…?』

『それは…どれほどの覚悟にござりましょう…?』

『覚悟には果てはござりませぬ…。』




この時今後起こる光秀の謀反を察したのか、藤孝は備中で戦の真っ只中にある羽柴秀吉に使いを出し、光秀の不穏な様子を密告する使いを出していました…。




5月末、西国に向かうため丹波へと入っていた光秀に対し、信長は本能寺へと入っていました…。




丹波の亀山城で側近の佐馬助、藤田伝吾、斉藤利三を集めた光秀は、そこでついに一大決心を伝えます。



『我らは備中へは向かわぬ。
京へ向かう。』

『京の何処にございますか…?』

『本能寺…。』
『我が敵は…本能寺にある!
その名は織田信長と申す…!』
『信長様を討ち、心ある者と手を携え、世を平らかにする…!』




側近3人も迷うことなく光秀と心中する覚悟を示しました。



各国の大名に協力を願う手紙を書き続ける中、突如としてやってきた菊丸に光秀は家康への手紙を渡します。
光秀は、自分に万が一のことがあれば家康に後を頼みたいと菊丸に伝言を頼みますが、結果的には遺言となってしまうわけですね…。



こうして光秀は、ついに決戦の地・本能寺へと向かいました…。



一方、備中高松城で戦の真っ只中であった羽柴秀吉のもとにはあの藤孝からの手紙が届き、光秀の信長に対する不穏な動きが伝わっていましたが、

『明智様が上様を討てば…面白い…。
高松城はさっさと片付けて…帰り支度じゃ…。』

※秀吉は本能寺の変を事前に知っていたという説がありますが、それがあからさまに見えるシーンとなりましたね…。



そして最終回にして登場した秀吉の軍師である黒田官兵衛…。
演じたのは『軍師官兵衛』では岡田准一演じる官兵衛の右腕として活躍した栗山善助を演じた濱田岳。
しかし、台詞は『はっ』が2回だけ…。
正直無理して登場させなくてもよかったのでは?という扱いでしたね(^_^;)。




そして6月2日早朝…、

ついに光秀の奇襲が開始されました!





信長と森蘭丸が目にしたのは明智の家紋である水色の桔梗の旗…!



『十兵衛…そなたか…。
十兵衛か…!』

不敵に笑う信長…。
覚悟は決まったという開き直りでしょうか…?
しかし、その笑顔とは裏腹に目にはうっすらと涙が…。

『…であれば…是非もなし…。』

光秀が攻めてきたのならば仕方がないという意思表示…。




数万とも言われた光秀の軍勢に対して信長が引き連れていた共は僅かに百ほど…。
それでも信長は自らが槍や弓を持ち必死に抵抗…。




しかし、それも長くは持たず、信長は寺の奥へと進み、

『蘭丸…、
わしはここで死ぬ…。
ここに火を付けよ。
わしの首は誰にも渡さぬ!
わしを焼き尽くせ…!』




燃えさかる境内を見つめる光秀と、
その炎の中で死を目前にする信長…。






2人の中にはこれまで共に歩んできた日々が走馬灯のように駆け巡ります…。


光秀の目にも涙が浮かび始めていました…。




焼け落ちた境内からは信長の遺体は見つかりませんでした…。
※実は信長はここで死んではおらず、脱出して落ち武者になったという説もあります。



本能寺から引き上げようとする光秀に駆けつけた伊呂波太夫に光秀は、


『駒殿に伝えてくれぬか。
必ず麒麟が来る世にしてみせると…。』





光秀は天下を獲ったとされていますが、この直後に備中から信じられない速さで京へと舞い戻った羽柴秀吉に『山崎の戦い』で敗れた光秀は、坂本に戻る途中で命を落としました…。

しかし、光秀にも生存説はあります。
故に光秀のお墓と称される場所がいくつか存在し、そのため菩提寺の西教寺にも光秀自身のお墓はないとされています。



駒が見かけたその後ろ姿は果たして光秀だったのでしょうか…?





最終的にこうなってしまったことは、信長はもちろん光秀にとっても決して本望ではなかったはずです。

腐りきった室町幕府によって乱れた世を立て直すためには時代の救世主が必要な中、当初は皆が織田信長が適任だと思っていたはずです。
途中まではそれが順調に進み、信長が世に大平をもたらす存在になると皆が信じていましたが、信長もひとりの人間。
幼少期から家族や身内を含め数多くの裏切りに遭い、人間不信に陥ったゆがんだ性格が時として多くの人々の反感を買い、狂気に満ちた傲慢さから結局は日本中から恐れられるモンスターと化してしまいました。

先週帰蝶様が仰ってたように、信長を見初め、これほどまでの実力者にしたのは光秀であり、これほどのまでのモンスターにしてしまったのも光秀…、
故に光秀も、最終的に信長を止められるのは自分しかいないと考え、その結果起きたのが本能寺の変だと僕は今でも思います。

このドラマのタイトルは『麒麟がくる』。
麒麟を呼ぶ者は乱世を終わらせた者…、
長い目で見ればそれは織田信長ではなく豊臣秀吉や徳川家康かもしれませんが、
あのまま信長が生きていれば日本は更に荒れ狂っていた可能性もありますので、麒麟を呼んだのは明智光秀だったという見方も出来るかもしれません。



そして最終回を目前にして後に天下を治めることになる家康に光秀の意志はしっかりと伝わっていました。


それがどういう形で表現されるのかは、再来年のマツジュンの大河『どうする家康』ではっきりと分かるかもしれません。





そして細川忠興と、後の細川ガラシャとなるたまの夫婦…。
光秀の大河ドラマということで、ここまでとなりましたが、この2人は本能寺の変後に真の波乱に満ちた人生が始まります。
いつかこの2人を主人公にした大河ドラマも放送してほしいと願い続けて早10年あまり…いつか実現してほしいと思います。


このドラマが1年間無事に放送されるまではいろんなことがありました。
帰蝶役であった沢尻エリカの逮捕による交代劇…、
コロナ渦による放送中断…、
様々な試練がありながらも、短縮されることなく無事に全44回予定通り放送されました。

主演の長谷川博己さんを始めとするキャストの皆さん、そしてスタッフの皆さん、本当にお疲れ様でした。

僕としても知っていたつもりの戦国時代についてまた新たな知識を植え付けることが出来ましたし、明智光秀という人物についても新しい見方が生まれた傑作大河でした。

今回得た知識を生かしてまた勉強を続けて、2年後の『どうなる家康』を楽しみに待ちたいと思います(^-^)。



あの『なつぞら』での悲しい最期からおよそ1年半…(ノД`)。



その時を超えてついに天陽くんが大河ドラマの主役として蘇ります(*^▽^*)!



来週2月14日からすぐに始まる2021年大河ドラマは、吉沢亮くん主演の『青天を衝け』!!

幕末という激動の時代を駆け抜けて近代日本経済の礎を作り上げた渋沢栄一の物語!

苦手な近現代史ではありますが、1年間しっかり勉強しながら応援していきたいと思います!


2月11日(木)の『おちょやん』の放送直後に直前情報番組も放送!
更には13日(土)の『土曜スタジオパーク』には主演の吉沢亮くんが出演!

ドラマ放送開始を前に皆さんで予習・おさらいをしっかりしていこうではありませんか(*^▽^*)!!