オレはクロスケ。
寒いのにはどうしても我慢が
出来ない。
姉上様はオレがちょっと足を
引っ掻いたら非常に怒って
オレが震えていてもコタツ布団は
要らないと意地悪を言う。
見かねたご主人様が
やっとコタツ布団を買って来た。
オレは裏を見たり
手を伸ばして触ってみる。
面白い模様だな。
姉上様は脱いだ靴下がどこへ行った
のか分からないので苦心していた。
見るとコタツかけ布団の上にある。
形も色も何となく似ている。
オレは靴下という言葉を聞いて
急に思い出した。
10月ご主人様はスーパーで買った
靴下を店のどこかに忘れて帰った。
あわててスーパーに電話をすると
見つかった。
ご主人様は
先月ワナにかかったカラスを逃した。
靴下が見つかったのは
カラスの恩返しだあーワハハ
と訳もなく笑う。
ご主人様はバレエ教室で靴下を履く。
優雅な白鳥ではなく
カアカアと騒ぐカラスの様だ。