朝から姉上様は
ああ…困ったことになった
浮かない顔でトイレから出て来た。
快便なのに急に肛門が
抜けるように痛い。
オレはトイレでたたずんでみた。
おおかた、虫がくってしまったに
違いない。
いっこうに痛みが取れない姉上様は
万一のことを考えると気が気でない
姉上様は一大決心を起こして
ご主人様と病院まで飛んで行った。
お尻の痛い姉上様は
のそのそとしか歩かれない。
診察室からはあっという間に
出て来た。
今は嘘みたいになんともない。
私の肛門は切れ痔もいぼ痔もない。
と姉上様は得意になる。
原因を聞いてご主人様は
しばらくは呆然として座っていたが
滑稽という感じが一度に噴出して
「ハハハハハ」と笑い崩れた。
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姉上様の肛門には
さかなの骨が一本刺さっていた。
オレはこの様なことがあるとは
今が今まで夢にも知らなかった。