明けましておめでとうございます。本年も宜しくお願い申し上げます。
昨年、コロナはオミクロン株が広がり心配されましたが、毒性が弱いため少しずつウィズコロナの方向へと向かっています。一方でより大きな事件であるロシアのウクライナ侵攻が発生しました。この時代にこんな戦争が起きるとは誰も思ってはいませんでした。結果として原油や食料を始め世界の物価が上昇しました。これに日本では円安も重なり、物価の上昇に拍車をかけました。
1.今年の世界経済・日本経済の行方 =悪い円安? 円安は悪い!=
地域的な紛争、所謂地政学的リスクはいつどんな形で起きるものかは予想出来るものでは有りません。1年近く経った今でもウクライナでは戦闘が続いています。今年の経済を占う上ではこの結末如何で大きく変わると思われます。一方で、この戦争が既に世界を大きく変え、今後も続いて行くと思われる変化が幾つか有ります。一つはエネルギー問題で、脱石油の流れが加速して行きそうです。ロシア産の原油や天然ガスに頼っていたドイツ始めのEUの国々は否応なしに脱石油に進まなければ成らなくなりました。日本などそれ以外の国でもその流れは同じです。一時的に石炭火力や原発が再利用されますが、メインは再生可能エネルギーの活用でしょう。太陽光、風力、地熱、水力など出来る事は全てやる必要があると思います。日本は資源の無い国だし技術力も有るので、本当であれば世界の最先端を進めたはず。エネルギーも食料も安全保障という点では防衛力の一端を担っているわけですから、ミサイルや戦闘機と同じくらいに予算をつける方向で行かなければならないと思います。
二つ目は為替の問題です。物価の高騰に対応して世界ではゼロ金利政策が見直され、金利が上昇しました。日本は政策を変えなかったため円安になりました。何故か「悪い円安」と呼ばれました。輸入物価が上がる一方海外生産が増えたので円安の恩恵を受ける割合が減ったとの説明がされました。確かに大幅に貿易赤字となりました。ところが、上場会社の4分の1が過去最高益を記録し、その他の大企業もそれなりの業績を上げています。貿易赤字のツケは一般国民や中小企業が背負ってしまったのでしょうか。その意味では悪い円安です。結果として見えるのは輸入物価が上がった分輸出企業は値上げをして更に儲けるべきだった、そしてそれは苦しい家計や中小企業に配分されるべきだった。このことは今に始まった事でもなく日本経済に根付いてしまっている病気です。直近の10年間で1人あたりのGDPは日本が30%減少したのに対し米45%、韓国32%、独仏10%それぞれ増加しています。これにより日本は韓国に逆転されています。1人あたりGDPは言い換えると1人あたり生産性です。国全体で生産性を上げる事を考えないといけません。高くても買ってもらえる製品やサービスに持っていく必要があります。そして儲けた利益で海外から安くものを買う。その為には円高でなければなりません。もともと円安は悪いと思います。
2.経済為替の動向
原油価格はウクライナ危機の影響で一時120ドルを超えましたが、最近は私の相場観である70ドルに近づいて年初に戻りました。今後は予想も困難ですが今年は70ドル台で推移するのでは無いでしょうか。あるいは世界的に景気減速が予想されていますので60ドル台もあり得ます。為替は更に読みにくいですが、130円台での推移を予想する声が多いです。アメリカは景気減速が予想されていますし、金利差は日銀総裁の交代もあり縮小していくと考えられます。易収支も改善の方向に向かいそうなので、120円台を付けるのでは無いかと思います。
3.企業経営の課題
今年の日本の経済成長率の予測ではG7の中でも一番高くなっており、景況感のアンケートでも比較的ポジティブになっています。世界全体では良くないので好景気という事にはならないでしょうが、まずまずという事でしょうか。ウクライナ危機がいい形で終わって明るい雰囲気になると良いですね。
国内でも賃上げが予測されており、インバウンドの増加も相俟って、消費が盛り上がるかも知れません。今年も皆様の経営をサポート出来る事務所として精進して参りますので宜しくお願い申し上げます。
所長 嶋﨑吉弘




