明けましておめでとうございます。本年も宜しくお願い申し上げます。

 

 昨年はコロナに始まりコロナに終わりました。当初は夏になれば収まるかなと楽観視していましたが昨年末から年始にかけて感染爆発の様相です。今年を占うにはコロナの状況次第となります。安全で有効なワクチンと治療薬が揃わないと完全には解決しない問題です。いつか開発されるのは間違い有りませんが、それがいつになるかです。一日でも早く実現して欲しいものです。

 

1.今年の世界経済・日本経済の行方 =コロナ後の世界は? 

 

 今年の世界日本の潮流は上にも書いたとおりコロナ次第です。コロナは社会に潜んでいた問題を露わにし、また既にあった格差などの問題を更に深刻化しました。日本で言えば社会とりわけ行政のデジタル化の貧弱さが露見しました。企業で言えば各部門が勝手にデジタル化を進めて収拾が着かない状態です。給付金や補助金もデジタル化が進んでいれば迅速且つ正確に出来たはずです。マイナンバーも上手く利用できれば、所得状況が把握できているのですから、全国民や企業に一律ではなく必要に応じた支援が出来たはずです。同じ金額でも何の足しにも成らない人と本当に困窮している人では有り難みが全然違います。それが出来る土台が有るにも拘わらず利用できなかったのは本当に残念です。新政権がデジタル庁を新設してその問題に取り組みますが、各省庁の壁を壊して新たな日本の構築をして欲しいものです。既得権益の抵抗はかなり大きいので困難な道のりですが、達成出来れば日本の未来はかなり明るくなると思います。

 政府のデジタル化に対して、昨年あたりから良く耳にする言葉に『DX』が有ります。テレビCMで主役の稲垣吾郎がデラックスと読んで、最後にデジタル・トランスフォーメーションと言い直しているコミカルなものが有りますが、DXは最近の世界的なトレンドワードです。DXの意味は大変抽象的で分かり難いのですが、一言で言うとデジタル化によって企業経営に変革をもたらそうと言うことです。その方法などに具体性がないので非常に理解出来づらいのです。大企業はそれぞれの解釈で推進するでしょうが、方法を間違うと余計に混乱しそうです。何年か後にはDXのその後みたいな特集が組まれて成功した企業、失敗した企業の紹介がされるでしょう。その頃には誰もDXなんて言葉を言わなくなっているかもしれません。コンピュータの活用は常に進化していて流行り言葉に惑わされる事の無いように着実に進めたいものです。中小企業では尚更です。

 今年はコロナの潮目の変化がいつになるか分からないので不透明ですが、コロナ対策で世界的な財政支出の増加と金融緩和でお金がだぶついて来ますので、株を始めとした投資関係は上昇すると思います。ビットコインやテスラの株はまさにバブルそのものです。日経平均はまもなく3万円を超えるでしょう。実体経済がそれに追いついていけば問題ないですが、乖離したままだといつかバブルが弾けてリーマンショックの再来に成りそうです。しかし、今年は何とか持つのでは無いかと期待したいです。

 

 2.経済為替の動向

 

 原油価格はコロナで暴落し一時先物はマイナス価格に成りました。その後は40ドル台が続いていましたが、現在は上昇して50ドル台に成りました。金や銅などの商品価格も上昇しています。原油価格は本来なら40ドル台でも良いと思っていますが、今年は予測が難しいです。基本的には50ドル前後で推移するものと思いますが、何が起きるか分からない年です。為替も然りですが、100円台後半での推移を予想する声が多いです。アメリカの金利動向いかんと成ります。

 

3.企業経営の課題

 

 今年はコロナの行方次第と言う全く不透明な年ですが、想像しない事が起きるのが現実なので、企業としても常に環境変化に対応できるように準備する必要があります。財務体質の強化、デジタルの活用で効率化を推進する(DX)、半歩先を見据えながら着実に行きたいものです。私どもではエクセルの効率的利用をはじめ業務効率化のアドバイスも出来ますので気軽にご相談下さい。幸い東海地方は自動車産業を中心に回復の方向に向かっています。この回復の波に乗れることを期待しています。

 今年も皆様の経営をサポート出来る事務所として精進して参りますので宜しくお願い申し上げます。

 

 

所長 嶋﨑吉弘