
いじめ防止条例、可児市議会が可決
2012年10月2日 13時55分
小中学校のいじめを防ぐため、学校だけでなく市や保護者、市民らの責務を定めた岐阜県可児市の「子どものいじめの防止に関する条例」案が2日、可児市議会で全会一致で可決された。3日から施行する。いじめに特化した条例は、家庭や職場での虐待や暴力も対象とした兵庫県小野市にあるが、全国でも珍しい。
条例は子どもたちも読みやすいように「です」「ます」調で表記。いじめは子どもの権利侵害で、社会全体で取り組む課題と位置づけた。義務教育の中で起こるいじめの最終的な責任は市長にあるとの考えに立ち、市長が関係者に是正を求めることができる仕組みを設けた。
市と学校に、いじめを防ぎ、解決に向けた速やかな対策を取る責務を明記。保護者は、いじめが許されない行為だと子どもに理解させる役割を果たす。市民や事業者は、子どもが安心して過ごせる環境づくりに努め、いじめを見つけた場合、速やかに市や学校に情報提供するよう求める。
5月に弁護士や臨床心理士ら四人の専門家でつくる第三者委員会を設置。調査、助言の権限を持たせた。委員の活動に保護者や学校などは協力すると定めた。強制力や罰則はない。
可児市では一昨年に中学校の女子生徒が服を脱がされ、携帯電話で写真を撮られる事件が起きた。冨田成輝市長は、いじめ撲滅を公約の一つに掲げ、同年10月の市長選で初当選。昨年2月、いじめや不登校問題に取り組む市民の勉強会で「学校と保護者だけで解決できない事例に対応する第三者機関が必要」と提言を受け、第三者委や条例づくりのきっかけになった。
(中日新聞)
「無関心」許さない先進的取組み…隠蔽阻止への試金石、可児市いじめ防止条例
2012.10.3 00:19 (産経)
地域ぐるみの対応が急がれる小中学校のいじめ防止に向け、学校だけでなく保護者や市民らの責任を明記した岐阜県可児市の「子どものいじめ防止条例」が2日、成立した。
深刻化するいじめ問題の解決を目指した条例に、専門家からは「教育現場の隠蔽(いんぺい)防止につながる先進的な取り組み」と歓迎する声が上がった。いじめ撲滅は確かに難しい。周囲の「無関心」を許さないという試みが、功を奏するかに注目が集まる。
教育評論家の石井昌浩氏は条例制定について「これまでにない取り組みだ。いじめについても『集団による無視』などと具体的に解説で示していることは、現場の教員らにとって参考になるだろう」と評価する。
大津市の中2男子が自殺したケースでは校内アンケートでいじめを示す記載が多数寄せられながら、市教委や学校側は「いじめと自殺との因果関係は判断できない」などと抗弁。批判を浴びた。
可児市の条例では、こうした事態への対処も想定。市長に対し学校などに対応の是正を要請できる権限を持たせており、石井氏は「事なかれ主義の現場の『隠(いん)蔽(ぺい)』を防ぐこともできる」とした。一方で、通報や相談について専門家による調査を行う専門委員会については「現場で着々と進行しているいじめに、早急に解決できるスピード感があるか疑問」とし、「深刻化や自殺の防止につながるような『即効性』はないように思える」と述べた。
文部科学省が行った緊急調査では、今年4~9月に国公私立の小中高校などが把握したいじめの件数は7万5千件を超え、昨年度1年間の7万231件を半年で上回った。生命や身体が脅かされる恐れがあるなどの重大なケースも約250件に上る。
NPO法人「全国いじめ被害者の会」の大沢秀明代表は「いじめをいじめととらえない先生が多く、子供同士の暴力であれば『けんか』。暴力以外の嫌がらせは『トラブル』として片付けられてしまいがちだ」と指摘。「些(さ)細(さい)だと思われることでも、いじめの疑いをきちんと持って取り組まないと、深刻化を防ぐことはできない」と述べた。
平成20年4月、いじめ防止条例を全国に先駆けて施行した兵庫県小野市では条例をきっかけに、生徒へのアンケートや電話相談などの対応を拡充した。電話相談は年500件。「子供からこんな話を聞いたが、これはいじめでしょうか」といった保護者の相談も多く、いじめ発覚につながったケースもある。
小野市の担当者は「『いじめはダメ』と教育しても起きてしまうのがいじめ。どうすれば根絶できるのかは永遠の課題だが、条例は市民の意識向上の一助にはなったと思う」と述べた。
年間75000件もある、いじめ・・・異常な数字・・・
何故・・いちいち条例を市単位で
作らなくては行けないのか???
国はやらないのか・・

