渋谷駅が高層ビルを軸に再開発
渋谷駅が高層ビルを軸に再開発へ周辺店舗で交錯する不安と楽観
ダイヤモンド・オンライン 9月24日(月)7時0分配信
かねてから噂のあった渋谷駅の大規模建て替えが正式に決定した。東急電鉄、JR東日本、東京メトロの3社による駅周辺の再開発で、現在の渋谷駅舎や東急百貨店東横店のある場所に地上43階建て(高さ約230メートル)の高層ビルを中心とした3棟のビルが建設される。事業規模は約2000億円と見られていて、渋谷駅周辺の再開発事業も含めると1兆円を超える大事業になると予想されている。
3社が共用する現在の渋谷駅は地上だけでも東横線、JRの山手線と埼京線、東京メトロ銀座線の駅が密集し、建設時期の違いから段差も多く老朽化が著しい駅だったため建て替えは必須だった。再開発を主導する東急にとっても、人口減少時代に沿線価値を維持するためにも東急線のターミナル駅である渋谷駅の価値向上は不可欠だった。
もっとも、リーマンショックによって都心部の再開発熱も冷めていたため、ここまで大規模な再開発が実現することに懐疑的な見方をしている関係者も少なくなかった。今春には「250メートル級のツインタワーができる」といった報道がなされるなど、情報も錯綜していた。
ただ駅の利便性向上で集客力の向上を歓迎する声がある一方で、大規模な駅ビルが渋谷の魅力を奪うかもしれないと懸念する声も根強い。
渋谷は名前が示すとおり地形が谷になっている。その谷底にある渋谷駅から降りてきた人が坂を登るように四方八方へ回遊していくことで、周辺の商業施設や小規模な路面店に人が集まっていた。また、そうした回遊性の高さが渋谷の魅力の源泉だった。
東急は例えば地下鉄駅から地上への大規模な出口を複数設けるなど、街全体の回遊性を高めようと努めているが、大規模な駅ビルが完成することで人々が駅に滞留してしまう懸念はぬぐい切れていない。実際、札幌など地方都市では新規に開業した大規模駅ビルの“独り勝ち”となっている。
すでに、駅から若者が集う繁華街である「センター街」を抜け徒歩で10分弱かかる東急ハンズ渋谷店も駅ビルへの移転が噂されており、周辺の店舗は「集客力のある人気店の移転は街の魅力を弱め、人の流れを変えてしまうかもしれない」と不安を口にする。
もっとも、今回決定した計画では低層棟は2020年に共用開始予定で、高層棟の共用開始は2027年と15年も先の予定。どのようなコンセプトの商業施設となるかも不明だ。商業不動産のコンサルティング会社CBREの遠山芳博氏は「いろいろな声があり、だれもが注目している計画だが、壮大なプラン過ぎて将来のことは想像がつかない」と関係者の内情を披露する。遠山氏は「東急は街の魅力を高めることが目的なので、回遊性を損なうような開発はしないはず」と予想するが、「若者に人気のある街は常に新しい提案を発信するなど努力しないと、あっという間に魅力が低下する。まだ先の話だからと楽観していると駅ビルが完成する前に路面店の競争力が落ちる」と警告する。
一方で、渋谷区が地盤の不動産関係者は「若者向けの渋谷でも、現状は駅周辺の1階ならテナント料は1坪当たり8万~14万円するように(高級品店が主な)銀座や表参道に次ぐエリア。その高額テナント料を支払えない“客を呼べない没個性な店”は淘汰される激戦区。どこへ行っても同じような店舗が入っている駅ビルこそ、渋谷の路面店に負かされるのでは」と楽観視する。
不安と楽観が交錯しつつも、渋谷が大変貌を遂げることは確実となった。ただ、渋谷駅は長期間にわたり工事が続く“サグラダ・ファミリア状態”となる。渋谷駅利用者は生まれ変わる渋谷を楽しみにしつつも、当面は不便を強いられることになりそうだ。
(「週刊ダイヤモンド」編集部 鈴木 豪)
週刊ダイヤモンド編集部
【特報】渋谷駅・東急東横店跡地再開発計画が明らかに! これで新宿、池袋と戦えるのか?
★東急東横店、渋谷最大規模施設に建て替え 18年度開業目指す
★東急東横店・東館、2013年3月31日で営業終了へ-東急百貨店が発表
【特報の要点】
・2013年4月から東館を取り壊して再開発ビルを建設。2018年度の完成を目指す
・東館跡地ビルは低層階に商業施設、高層階にオフィス。規模はヒカリエに匹敵
・18年まで営業継続する西館、南館は東館跡地ビルが完成次第、営業終了し再開発
・東、西、南館跡地全てを含む新駅ビルの商業施設規模は5~6万平米
・「東横店」の「のれん」は消滅。新商業施設は百貨店業態ではない可能性も
…テレビの向こうの東京しか知らない田舎者は知る由もないだろう。
実はあの渋谷駅周辺こそが、東京のどこよりも古汚く昭和臭が残る土地で
あることを……
そんな渋谷駅が、駅舎、駅ビル含めて再開発されることはすでに知れ渡っている
話ですが、いよいよその再開発のスケジュール、規模が朧気ながら判明したので
特報扱いで取り上げます。なにせ、新宿、池袋に次ぐ乗降客数を誇り、
東京を代表する「あの」渋谷駅の駅ビルが生まれ変わるのですから、
私からしてみたら40年に一度あるかないかの大ニュースです。
北の亡国の某正日死去のニュースよりもよほど衝撃です。
東京スカイツリーとか六本木ヒルズとか羽田空港とか山手線新駅とか
あんなものはほとんどの都民の日常にとってなんら関係のないものです。
こういったものを「重要な場所」と言うのは石原慎太郎閣下とか
生活感のない、一般的な都民からまったくかけ離れた椅子に
座っている人だけです。
しかし、渋谷。渋谷駅ですよ。多くの都民が常日頃親しんでいて、
かつ切っても切れない縁のある施設です。私に言わせれば、渋谷とか
池袋とか新宿の駅が生まれ変わるということは、人生において
マイホーム購入、建て替えに次ぐぐらい意味のある節目だと思うのですが
いかがでしょうか? だってほんとうに毎日数百万人の人がここを通り、
買い物し、食事し、出会い、語らい、別れる場なのですから。
私はこれら庶民の人生と密着した大ターミナル駅を愛し、
それをつなぐ副都心線を自分のブログと自分のオーケストラの名に冠し、
そしてお伝えしていくものです。
さて、ここで渋谷駅再開発の話を整理しましょう。
2012年度に東急東横線が東京メトロ副都心線との直通運転をするために
東急渋谷駅が完全に地下化。そして不要になった現在の東横線渋谷駅舎を
種地に、渋谷駅上にある東急百貨店東横店も取り壊して、渋谷駅の構造と
駅ビルを完全に刷新。新たに作りなおすことになっています。
その具体的構想は、単に駅ビルを建て替えるだけにとどまらず、JR埼京線や
東京メトロ銀座線のホーム移設、駅前広場の地下も含めた立体的整備など、
極めて大胆なものであります。
これは再開発完成後の渋谷駅周辺をだいたい109あたりの上空から見下ろした
図です。再開発の完成予定が2026年度ということですので、2026年の渋谷駅前は
こんな風になっているということです。(とはいえ、建てまし建てましで
複雑に入り組んだ渋谷駅を機能を維持しながら再構築するわけですから、
障害も多く、本当に2026年度に完了するのか疑わしいのですが)
この上のイメージで着目して欲しいのは、新駅ビルが首都高に沿うように南側に
まとまって寄せてあるということです。
ところが今回、東急より発表された内容によりますと、このイメージのように
新駅ビルを南側に集約すること無く、現在の「東」「西」「南」で分かれた
区割りを維持しながら、現在の場所で順次、連鎖的に建て替えていくという
ことになります。
上の図が現在の渋谷駅とその駅ビルの区割りです。
つまり、この細切れで、いかにも非効率的な区割りを維持したまま
ビルを建て替えていき、再開発していくことになります。
冒頭ではしゃいでおいて、今更なんですが、これはちょっと残念な結果です。
私が思うに、先に挙げた将来の整備イメージはおそらく理想なのでしょう。
誰がどう考えたって、新駅ビルはまとまった場所に集約して建設し、
商業的にも業務的にもワンフロアが大きく使いやすいものとした上で
南側に寄せることにより、北側のハチ公口広場をも今よりも広々とした
ものとする…こうしたほうが良いに決まっています。
しかし、現実的にはそれを実現するには東急東横店を20年近くも
完全休店した上での工事になってしまいます。東急百貨店にとって
使いづらく非効率的ながらも渋谷駅上の東横店は同百貨店随一の
稼げる店であり、その従業員の手当などの事情を鑑みても、
この東横店を一刻たりとも店じまいすることは許されない。それは
東急百貨店という大企業が存続するうえで死活問題だったのでしょう。
よって、東急東横店、もとい渋谷駅ビルは現在の入り組んだ細切れ状態を
維持、営業も続けながら順次建て替えていくという現実的判断が
下されたようです。もっと具体的に言うと、これは私の推測ですが、
おそらく東館と、東館に隣接した東横線の旧駅舎を共に取り壊して、
そこへ新ビルを建てる。その間は南館、西館で東横店を営業継続。
東館と東横線駅舎跡地のビルが完成次第、営業を新ビルに移す。
そして今度は西館と南館を取り壊し、そこへまた新ビルを建てるという
2段構えの構想、つまりツインタワーの形になるのではないでしょうか。
これは、「ん~…」という感じですね。商業施設としての規模は
現在の約3万2000平方メートル(西・南館は約1万9000平方メートル)から
5万~6万平方メートルということで確かにデカくはなるのですけど、
東、西南の2館体制でのこの規模というのは、正直、インパクトとしては
弱いです。結局このスケールでは池袋、新宿、横浜といった、副都心線、
東横線沿線上の並いる巨艦店には及ばないことになります。
例えば池袋の東武百貨店や横浜駅のそごうは8万平方メートル規模の
売り場を持つ店ですし、やはり池袋の西武や新宿の伊勢丹は6万平方
メートル以上の規模であり、百貨店としてのブランドも実績も
東急百貨店の遥か上をいきます。しかもいずれの店も、別館ではなく
本館のみでこの規模を誇るのです。本館、別館にわかれている店は
たとえ連絡通路があっても客の回遊性が悪く、売り場の効率が
劇的に悪くなると言われています。
また、業界自体が青色吐息の百貨店。今の時点で「新駅ビルは
百貨店ではなくなるかも」と言っているようでは、、将来は
間違いなく百貨店にはならず、いわばルミネやパルコのような
ファッション中心の専門店ビルの形になるでしょう。
若者向けの109やパルコ、マルイに対し、新ビルのターゲットは
もっとオトナ向けに振ってくるとは思うのですが、
百貨店業態ではない専門店ビルがその「オトナ」ターゲットだけで
5万~6万平方メートルもの売り場を埋められるはずもなく、
「渋谷らしさ」の象徴とも言える駅から離れた街中の店舗群と
喰い合うことになることも懸念されます。
つまり、この程度のスケールでは池袋、新宿、横浜といった
巨大ターミナルとも張り合えず、ただ渋谷商圏の中で客を喰い合って
終わりになるのではないか? そんなことが心配されるわけであります。
そんなことは百も承知の上での東急による苦肉の再開発手法。
その姿が完全にお目見えするのは早くても15年も先ということに
なります。副都心線と東横線直通後の客の流れ次第では渋谷東急が
「詰まれる」こともなくはない話です。まずは今年春開業の
「渋谷ヒカリエ」で東急によるその壮大なる渋谷再開発の
お手並み拝見とまいりましょうか。
楽しみでスネーーー!!
