「この危機的状況でも、なぜ政治が機能しないのか」
経済学者・齊藤 誠さんに聞く~「復興の経済学」
2012年4月2日(月)日経ビジネス 池上彰 学問のすゝめ
2011年3月11日の東日本大震災から1年が過ぎた。震災そのものさることながら、津波による東北沿岸部の甚大なる被害、そして東京電力福島原子力発電所の事故による様々な被害が、解決の先行きを見えなくしている。昨年、震災直後の3月15日、日経ビジネスオンラインで対談をした齊藤先生は『原発危機の経済学』(日本評論社)を出版された。混乱する震災直後から情報を丹念に整理し、経済学者の立場から冷静に分析された同書の評価は高く、経済学以外の専門家、我々ビジネスマンにとっても必読の書である。先生の1年間の活動をお伺いしながら、復興と原発事故、そして報道と学問について考えていく。(構成:日経ビジネス編集)
復興の経済学(その1)から読む
政治の問題 現場が頑張る日本、中央が無策な日本
齊藤:国と地域を立て直す、ましてや地方あげての集約化をしようとなると、様々な利害や感情が絡んできますから、政治の出番となります。いくつかの地域を統合しようとすると、移転を迫られる住民の方々には短期的に見るとかなりダメージを与えることになります。
池上:感情的な反発もあるでしょうね。
齊藤:「それでも、新しく街をつくり直すほうが、長期的に見ればみんなにとって、そして子孫にとって利益があるんです」と住民を説得する必要がある。まさに政治家の仕事です。地域のリーダー、地方政治家、地元から選出された中央の政治家、そして政府が大所高所からいろいろな議論をする。
何度も何度も地元を訪れ、住民と真正面で向き合ったタウンミーティングを繰り返し、自分たちが5年先10年先どうやって生業を立てるのか、子孫にどんな街を残すのか、ということを問いかけ続け、合意を形成していく。そんな泥臭いプロセスを経なければならない、と思います。
池上:まさに政治のリーダーシップが問われます。
ところが現実はどうか?
震災から1年、私たちは、政治、とりわけ中央の政治が機能不全に陥っている状況に直面しました。震災にしても津波被害にしても原発事故にしても、国民全体の危機であり、国家の危機です。与野党が一致して取り組むきっかけになるのでは、何か具体的な行動が永田町から起きるのではと、少しは期待をしていました。ところがそうはならなかった。むしろ、信じられないほどの党利党略に各政党が走り、足の引っ張り合いに終始してしまいました。
齊藤:残念ながらそうでしたね。
池上:一方で被災地の現場に足を運ぶと、地元の方々、ボランティアの人々、現地で活動する企業、そして現場をもった公務員たちは、とても前向きに、地道に、辛抱強く、復興にむけた活動を続けています。日本人の現場力のレベルの高さ、そして忍耐力のすごさは、世界的にも評価されました。
とはいうものの、震災復興や原発事故への対応には、国家レベルの対応策と予算の執行が欠かせません。政治が機能しないために、予算がちゃんとつかない。そのために有効な復興計画も建てられない。「優秀な現場」が動こうとしているのに、中央がブレーキをかけている。その構図が際立って見えました。
地域の復興のために必須の「政治」を機能させるには、どうすればいいのでしょうか?
仮設住宅や仮設商店街から生まれる新しい共同体がカギ
齊藤:ひとつ興味深い動きが被災地であります。被災された方たちが一緒に暮らす仮設住宅では、新しい共同体が生まれ始めています。私は、あの共同体の発生に次の時代を見たような気がします。こうした仮設住宅で生まれた共同体の卵を育てるような具体的な仕組みづくりが必要ですね。仮設住宅の周りに、広場やみんなが出会う集会場を用意して、そこに地域のリーダーや地方自治体の議員や行政関係の人が出向いて、当事者である住民たちの共同体といっしょに5年先10年先の自分たちの地域のあり方、育て方を議論する。そんな動きが出始めると、地元発のリーダーシップが生まれると思うのです。
池上:やはり地元から自発的にできる「共同体」の存在が、復興には欠かせないでしょうね。
齊藤:震災被害がなかったとしても、いずれ日本全体がいま東北の被災地が直面している「共同体の再生」という問題を解いていかなければならなくなります。いち早く「共同体の再生」という難問に直面している東北の被災地の試みを奇貨としてとらえ、前向きな議論を重ね、具体的な復興を導いてほしいですね。
複数の地域を束ねる、となると、それぞれの地元の利害が表に出てきてぶつかり合いますし、地元の利害を背負った政治家たちが中央に要求するというケースも出てくるでしょう。でも、大切なのは、その地域に住まう、一人一人の住人たちが、当事者として街の復興に参画することです。自分たちが、自分たちの子孫が、そこでどう生きていくのか、ということをちゃんと考えることです。
池上:私が取材したケースでは、仮設住宅と並んで、新しい共同体の核となりつつあるのが仮設商店街でした。取材した岩手県大槌町では、かつて店が並んでいた地域が津波で被災したあとに、仮設商店街ができていました。プレハブ2階建てがずらりと並び、そこに被災した商店街のお店がぎっしりと入居している。飲食店からお菓子屋さんからクリーニング店からTSUTAYAまで入っています。そのプレハブの商店街の中に集会場もあって、そこが地域の人々のたまり場になっている。他県からやってきたボランティアの人たちが常駐してこの広場のお世話をしている。ああ、ここに地元の共同体が復活している、経済が動き始めている、というのを実感しました。
齊藤:被災した地元の人たちが集まってコミュニケーションをとりあって、今まであまり議論してなかったような青臭い理想を話し合う。そんな議論の中から、復興のプランや街の将来像が、地元の方々から立ち上がってくる。つまり、地元主導で絵を描く。このように、地元が主役となってプランを立てないと、地域の復興はなかなか進展しないでしょう。仮設住宅や仮設商店街が生んだ、新しい地元共同体から、そんな動きが出るといいのですが。
池上:新しい共同体の形成は重要ですが、従来からの地域のリーダーたる地元政治家の力量が今回問われている側面もあります。地元の地縁血縁だけで政治家になった人か、志のある政治家か。自治体のトップがどちらのタイプかで、復興のスピードがずいぶんと差がついています。
齊藤:その通りです。
池上:もう1つ、先ほど例にあげた大槌町のように町長以下幹部の方々の多くが津波によって亡くなり、地元の政治そのものが機能不全に陥ってしまった不幸なケースもあります。大槌町の場合、200人の役場の職員のうち、震災当日、町長を含む幹部40人が緊急対策会議を開いていて津波に遭った。町役場の中枢そのものがなくなってしまった。これでは政治が機能するのは不可能です。町長選挙をして町長を選んで、いまようやく政治的に動けるようになった、というのが大槌町のケースですね。
合意形成には時間がかかることを覚悟しよう
池上:復興がなかなか進んでいないように見えるので、地元の方々はもちろん、多くの日本人が「なぜ早く復興できないんだ」といらいらしています。ただ、復興にはやはり時間がかかる、という現実をちゃんと共有する必要がありますね。
齊藤:たしかにそうですね。
池上:永田町の政治家や霞ヶ関の国家公務員が、被災した東北の地域の人々に、このままだとダメだから隣町と統合しましょう、と頭ごなしに言っても、地元はまず動かないでしょう。たとえ実際に統合が必要だとしても。この土地に愛着があるんだ、国の都合で隣町に移り住みなさいなんて指図されても私たちはイヤです、と反発されるのは必至です。
その時に重要なのは、地元の共同体から生まれ育った地元のリーダーが旗を振ること。それで初めて人々が動き始めると思うのです。
ただ、立派なリーダーが登場したとしても、やはり街の選択と集中を実現するのには、とても時間がかかると思います。
たとえば、世代の差が出てくるでしょう。仕事を求めている若い人たちは、地元にいても仕事がないから、いい機会だ、移ろうじゃないか、と判断するかもしれません。
でも、年配の方々の場合、「理想論はわかるけれど、やはりこの土地に愛着があるんだ、なかなか動けない」と思われるかもしれません。そんな方々でも、1年以上物事が膠着して動かない状態が続くと、「待ってはみたが、このままでは街は元に戻らないのだな、じゃあ現実を見据えてどこか別の場所で街を再建しよう」と思い直すようになるかもしれない。つまり世代によって「判断する時期」が違う可能性がある。
齊藤:同じ地域の住民でも、立場や年齢によって意見もばらばらになる可能性もある、というわけですね。
池上:当初は、やっぱりばらばらだと思うんです。みんなが、うむ、しょうがないな、と合意が形成されるまでは時間がかかります。そこは辛抱強く、粘り強く進めていくしかないでしょうね。
齊藤:先日、NHKの『クローズアップ現代』で見たのですが、石巻市の場合、震災後の地盤沈下が1メートルぐらいありました。地盤沈下した沿岸部をかさ上げするための工事が、やっぱりどんなに頑張っても4~5年はかかるそうです。復興に物理的な時間は絶対にかかる。その事実をまざまざと見せつけられました。
復興のスピードが遅いことに関して、「国がもたもたしている」「復興のためのおカネが地元につけられていない」といった批判がずっとありました。でも、現場を丁寧に見て行くと、たとえ補助金などが補正予算で国からついたとしても、具体的な復興計画の立案、その計画にゴーサインを出すかどうか、実際に作業を行う業者の入札、といったプロセスを考えると、やはり時間はかかります。今回被災した土地の多くは私有地ですから、自然災害で被災した土地を公的な資金でどこまで復興するべきなのか、という議論もしなければなりません。
みんなの意見をすくいとって、合意形成を行う。これは民主主義国家の基本であり、特徴です。このため、ある種の問題を解決するのに時間がかかるのも事実です。たとえば今回の復興の問題のように、様々な思いを持った住民全員が被災した場合がそうですね。そうなると、民主主義的なプロセスを経ると、どうしても時間も、お金もかかる。その現実をふまえて前に進むしかない。
地元の人が使わない! 地方の病院・過疎化の現実
池上:先ほど、齊藤先生が仙台への人口集中をとりあげていらっしゃいましたが、今後、日本の地方においては、自然災害のあるなしに関わらず、過疎化した地域や限界集落化した地域を、統合していく必要に迫られるケースがたくさん出てきます。その時、話題になるのが、広く散らばった地域を都市部にまとめる「コンパクトシティ」構想です。たとえば、函館市は、少子化傾向を受け、既に全国に先駆けてコンパクトシティへの道を歩み始めている、と聞いています。
実はコンパクトシティ化をする過程で、まず現実的な問題として浮かび上がるのが「病院」です。過疎化が進んだ地域、限界集落化した地域の場合、住民の大半がご老人です。つまり、潜在的に医療のお世話になる方々がとても多い。ところが、過疎化が進むと、総合的な医療施設を統廃合せざるを得なくなるかもしれない。
東北に限らず、全国の自治体にはそれぞれ総合病院があります。建物も立派で病床数も確保されている。けれどもその自治体の人口が減少していくと、お医者さんの数が減っていく。とりわけ若く活発なお医者さんが来なくなる。すると、総合病院としての機能が果たせなくなる。
今回の被災地にも、今お話したように形骸化していた総合病院がありました。では、こうした病院を「元通り」に直せるか?
既に患者という「ニーズ」が減っていたのに、そのニーズ以上の施設を復旧できるか。もちろん、住民がいる限り、医療サービスを切らすわけにはいきません。難しい問題です。
齊藤:地方自治体である市や県が持っている病院が、日本中にたくさんあります。ですが、医療施設の再生は、ほとんどうまくいってないですね。過疎化が進んだ自治体に、建物と病床数だけは立派な総合病院が鎮座している。ところが、お医者さんの人数は減らされている。地元の人たちが、こうした病院とどう付き合っているのかというと、なんとどんどん行かなくなっている。
池上:え、行かないんですか? どうしているんですか?
齊藤:設備はあっても、お医者さんの数が限られていますから、病状によっては適切な治療を受けられないおそれがあるわけです。そんな時は、地元の名ばかりとなった総合病院をすっとばして、もっと遠くのお医者さんがちゃんといる総合病院や専門医院に直接行っちゃうそうなんです。
池上:なんと、地方の総合病院の統廃合の前に、既に患者さん側が、病院を選択しているんですね。
齊藤:そうです。地元病院は医療サービス面で劣化し始めているので、患者側から選ばれなくなりつつある。では、そんな地元の総合病院が、がらがらかというと、そんなことはないんですね。病床は埋まっていて、入院患者は少なくない。
池上:なぜですか?
齊藤:急性期医療の必要な患者さんは入院しても直ったら出て行きます。けれども地方の総合病院には、実は入院滞在日数がとても長い患者さんたちが一定数いるケースが多いのです。
池上:いわゆる「社会的入院」ですね。病院が住まいになっている……。
齊藤:地元の人たちは、本当に専門医療の必要な場合、こうした地域の総合病院を使わない。病床は埋まっているが、社会的入院患者の方々が少なくない。こうした地域の総合病院が被災した場合、どうするか。もう一度、もとあった総合病院のかたちでハードを復興するのか。そうはいっても、既にソフト面での実態としては、総合病院としての体裁を整えるだけの医師数を確保できていなかったわけです。つまり専門医療の場所として実質的には機能しないのに、ハード面だけ復旧しても意味があるのかどうか、ということが問われてきます。
池上:どうすればいいでしょう?
齊藤:長期的には、人口減少の続く地域に関しては、コンパクトシティを目指して、地域の集約化が必要になってくると思います。でも、その過程でいつでもどこでも医療は欠かせませんよね。人口が減って、既存の総合病院が機能しなくなりつつある地域は、被災した東北だけではありません。そこで医療という行為を、病院というハードの整備から切り離して考える必要があると思います。
つまり、いざという時に「専門医の治療が必要だが、地元にお医者さんがいない」という場合は、ドクターヘリを飛ばして、専門医がいる地域の中核病院に患者を運ぶ。こうした輸送システムをむしろ整備する。通常時に関しては、病院施設をいたずらに大きくするのではなく、もっと身近な診療所のようなかたちにして、日頃から地域の方々とお医者さんがコミュニケーションをとって「かかりつけ」のような関係になり、地域の人たちの健康をリアルに病院のお医者さんが把握するようなネットワークを構築する。
池上:なるほど。齊藤先生の今のお話で、とてもはっきり見えてきたポイントがあります。つまり患者さんという「消費者」は、自らのニーズにあわせて、既に行動をはじめていた。地元の総合病院では自分のニーズ=治療を満たしてくれないので、満たしてくれる地域の総合病院に足を運んでいた。これは、医療行為において、「市場原理」が働いていた、ということですよね。
齊藤:そのとおりです。
齊藤 誠(さいとう・まこと)
一橋大学大学院経済学研究科教授1960年生まれ。83年京都大学経済学部卒業。92年マサチューセッツ工科大学経済学部博士課程修了、Ph.D.取得。住友信託銀行調査部、ブリティッシュコロンビア大学経済学部などを経て、2001年4月から現職。2007年に日本経済学会・石川賞、2010年に全国銀行学術研究振興財団・財団賞受賞。主な著書に『原発危機の経済学』(日本評論社)『金融技術の考え方・使い方』(有斐閣、日経・経済図書文化賞)、『資産価格とマクロ経済』(日本経済新聞出版社、毎日新聞社エコノミスト賞)、『競争の作法』(ちくま新書)。
(写真:丸毛 透)
池上 彰(いけがみ・あきら)
ジャーナリスト1950年生まれ。慶応義塾大学経済学部卒業後、NHK入局。科学文化部記者として経験を積んだ後、報道局記者主幹に。94年4月から11年間「週刊こどもニュース」のお父さん役として、様々なニュースを解説して人気に。2005年3月NHKを退局、フリージャーナリストとして、テレビ、新聞、雑誌、書籍など幅広いメディアで活躍中。主な著書に『伝える力』(PHPビジネス新書)、『知らないと恥をかく世界の大問題』(角川SSC新書)、『そうだったのか! 現代史』(集英社)など多数。
(写真:丸毛 透)
厚労省 天下り団体と一体の組合“だけ”に巨額復興予算拠出
2012.04.02 07:00 ポストセブン
全く進展の気配を見せない復興事業。1年以上も経ったというのに、被災地では、インフラ工事すらほとんど着工されていない。その理由は、「税金」の分捕り合いが決着していないからだと囁かれてきた。その証拠を、本誌は掴んだ。
2月4日、岩手県大船渡、陸前高田両市のクリーニング店事業者が利用する復興支援仮設工場の設置披露式典が行なわれ、参加事業者らが喜びの声を上げた。
被災地初となるこの仮設工場では、自動クリーニング機や乾燥機などの機械一式を、全国クリーニング生活衛生同業組合連合会(以下、全ク連)から無償で借り受けている。
だがこの工場には、参加したクリーニング店には知る由もない、大きな問題があった。
こうした仮設工場には、クリーニングや美容・理容など生活衛生関係事業者に対する「再生支援事業」として、2011年度に2億3300万円、2012年度に1億3500万が復興予算として計上されている。厚生労働省の概算要求にはこうある。
〈なお、具体的な事業は、生衛組合・連合会に交付して実施するが、参加できる営業者は組合員に限るものではない〉
生衛組合・連合会(以下、生衛組合)とは、クリーニング・美容・理容など16業種にまたがる事業者組合の集合体で、全ク連はその傘下組織のうちクリーニング業者をまとめる団体である。
もちろん業界には他にも数多くの団体がある。だが厚労省はそのなかで、この生衛組合“だけ”に復興予算を拠出したのである。
補助金を受け取った生衛組合は、工場設備やクリーニングの機械を購入し、事業者に貸し出す。さらに特別課題という名目で、「3.11被災者支援 THE MOVIE」と題した移動映画上映や、「カラオケバス」で仮設住宅や避難所を訪問する事業まである。
いったいなぜ、生衛組合だけに予算が流れたのか。厚労省の健康局生活衛生課はこう説明する。
「生衛組合は生衛法に定められた法定団体であり、他の任意団体とは違い、震災以前から助成金が交付されていた。生衛組合に助成するスキームしかないため、復興予算も同様の枠組みで助成することにした。他の組合を排除しているつもりはない。組合員以外も事業には参加できるし、告知については生衛組合に『他の組合にも伝えておいて』といっておいた」
全ク連も「支部の担当者が、同業すべての事業者にヒアリングを行なったときに書類を配布しているはずだ」(広報担当)と口を揃える。ところが全ク連を上回る売上規模1位の全国クリーニング協議会の特別顧問・小川賢治氏の話は、これとは食い違っている。
「こんな予算があるとは最近まで知らなかった。クリーニング業界の大半は知らなかったはずだ。厚労省は全ク連にだけ情報を流し、他の任意団体には情報を流していなかったということ。我々のほうが事業規模が大きく、税金も多く払ってるのに、補助金は受けられないというのは不公平だ」
案の定、厚労省が生衛組合だけに補助金を流した背景には、大きなシロアリ利権がある。
生衛組合の事業者を指導する名目で作られた厚労省管轄の財団法人「全国生活衛生営業指導センター」という団体がある。厚労省、ならびに全国の生活衛生関係の公務員による典型的な「天下りセンター」である。
この予算に疑問を呈している村井宗明・衆議院議員が語る。
「普通は県や市町村を介して補助事業の情報を開示するのに、今回は厚労省が他の団体に知らせずに生衛組合を直接指定して補助金を出している。組合と一体である指導センターが天下り団体だから、意図的に便宜を図ったとしか思えない」
●レポート/福場ひとみ(ジャーナリスト)と本誌取材班
※週刊ポスト2012年4月13日号
問題は・・違う場所に、あると思う・・??
