もはや末期的!日本を蝕む「リスク放置」症候群
大前研一の日本のカラクリ
プレジデント 2010年8.2号
「What' If~?」は企業のマネジメントにとっても重要だ。最悪の事態を想定して、事が起きる前に直す。
なぜ、日本人は「最悪」を想定しないのか
日本人が民族的特性といっていいほど苦手にしているのが、最悪の事態を想定して、それを避けるために何をしなければいけないかを考える「リスク管理」の思考法である。
英米のアングロサクソン系や北欧の人々は、「What' If~?(もし~だったらどうするのか?)」という仮定法による論理的な応答が、日常の会話にも頻繁に出てくる。言語学的にも「このままだとこうなるから、そうならないためには」という議論をしやすい。
たとえばアメリカでは、オバマ政権が最重要課題に掲げた国民皆保険制度が大きな議論になった。この制度で財政が破綻するというのは、10年も20年も先の話で今すぐではない。それに天変地異のごとく驚かれたオバマプランでも、新保険が適用される人は10%も増えない。それでも「What' If~?」の議論をして「今はこうしよう」と答えを共有していくのだ。
イギリスやドイツの財政赤字は日本に比べればはるかに「軽傷」だが、最優先順位で取り組んでいる。メルケル独首相など、財政が正常でない国の偽りの景気刺激による成長は結局破滅への道! と喝破している。G8(主要8カ国首脳会議)で両方が必要と言った菅直人首相とは思考の深さにかなりの違いがあった。キャメロン英首相も厳しい予算に急遽切り替えて国民を説得し始めている。リーダーは最悪の事態にならないように舵を切るという、お手本を見た思いだ。国民が受け入れるかどうかは未知数だが、国民の世論調査を見ながら発言を修正するのならロボットでも首相が務まる、ということだ。
原爆を落とされるまで戦争を止められなかったのが日本人の性だ。悲劇的な結末が見えていながら、なお「なんとか打開しよう」とは考えない。日本人は、原爆のおかげで戦争が早く終結、多くの日本人の命も救われたというアメリカの言い分に頭から反発する。だが「こうすれば原爆を落とされずに戦争を終わらせることができた」という日本人に、私は会ったことがない。
「What' If~?」は企業のマネジメントにとっても重要だ。最悪の事態を想定して、事が起きる前に直す。企業の場合、事が起こってしまえば売却先さえも見つからずに全員が路頭に迷うことになる。事が起きる前に社員に危機感を持たせる。最悪と言われる選択肢でも敢えて取る。それがいい経営者であり、リーダーの役割である。
JAL(日本航空)が破綻する前にやることはたくさんあった。社員数も給料も年金も3分の1にし、路線を4割カットしたのは破綻後。今になって「前泊」をやめる、とかパイロットがタクシーで空港に向かう制度をやめた、と言っている。競争力なき組織構造に決定的な問題があるのに、今さら全体をカンナで削ったところで、立ち直る可能性は極めて薄い。JALはもう一度潰れることになるだろう。それがわかっていながら、失敗が誰の目にも明らかになるまで引っ張る。国交省も会長として乗り込んだ稲盛和夫さんも経営陣も国民もズルズルいってしまう。
世界の航空業界は一変している。血税を投入する前に、トップクラスのエキスパートを呼んできて診断させ、再生可能か、可能とすればどこをどう直すべきか、調べてもらってからにすべきだ。天下の稲盛さんといえども航空業界は初めてだし、世界標準を社員からの「ご進講」で学んでいても判断を誤るだけだろう。
「What' If~?」の欠如は個人にもいえる。たとえば「国債」の問題。私がデフォルト(債務不履行)の危険性を何度警告しても、「そんなことはないでしょう」と経済学者までもが言う。暴落のリスクを承知しながらズルズルと乱発、消化し続けている。そして暴落した後、皆できっと言うのだ。
「ほら、言ったじゃないか」と。
なぜ日本人は「What' If~?」の思考法が不得手なのか。理由は2つ考えられる。1つは、1000年以上にわたり中国や欧米から文明を受け入れてきたため、自分でゼロから考えなくても、どこかに存在しているはずの答えを見つけてくればいいことに慣れきってしまったこと。日本人にとって答えは考えるものでなく、探すものなのだ。
もう一つは、日本特有の言霊(ことだま)信仰。悪いことはなるべく考えない。言ったら本当にそうなってしまいそうだから口にしない。言霊に対する畏れが日本人のDNAに組み込まれていて、最悪の場合を考えることを避けて通るクセがついてしまったのではないか。
それを助長させたのが日本の教育だ。「What' If~?」の思考法どころか、親にも先生にも上司にも楯突かない、質問もしないような従順な人材を画一的に大量生産してきたから、考えればわかる理屈すら考えようとしない日本人ばかりになってしまった。それがひたすら大衆迎合の日本の政治や、恥ずかしいほどの外交の弱さにつながっているように思える。小渕恵三内閣の官房長官を務めた野中広務・元自民党幹事長の暴露で明らかになったように、マスコミが広く官房機密費で汚染されており、政府にとって都合の悪いことは伝えなくなっている。真実を伝えないマスコミにいいように操作されて怒りを持たなくなった漂流する大衆、というのが今の日本の姿なのだ。
サイレントマジョリティーなんて、ないかもねーー
日本を蝕む「リスク放置」症候群??
問題を先送りにする日本人かーー・・・
でもね・・考えていない人も、多いかもしれないけど・・
考えている人も多いとおもう!!
末期的なのは、政府だと思う!!
サイレント・マジョリティ Wekipedia
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サイレント・マジョリティ(Silent Majority)とは、「物言わぬ多数派」、「静かな多数派[1]」という意味。
概要
積極的な発言行為をしないが大多数である勢力のこと。1969年、ニクソン大統領が演説に用いてからは「発言はしないが現体制を支持している多数派」というニュアンスで用いられるようになった。
アメリカのニクソン大統領が、1969年11月3日の演説でこの言葉を用いた。当時、ベトナム戦争に反対する学生などにより反戦運動がうねりを見せて高まっていた。しかし、ニクソンはそういった運動や発言をしない大多数のアメリカ国民はベトナム戦争を支持しているという意味[2]でこの言葉を使った。事実、兵役を回避しながら反戦運動をする学生などに対して低所得者層の労働者たちが反感を強めていた。このため、反戦運動のデモは幾度かベトナム戦争を支持するブルーカラーの人々のデモと激突した。実際に1972年アメリカ合衆国大統領選挙ではニクソンは50州中49州を獲得し、圧勝している。
日本においても、昭和35年(1960年)のいわゆる「安保闘争」の際に、当時の首相岸信介が銀座や後楽園球場はいつも通りであることなどを挙げ、安保反対運動に参加していない国民を“声なき声”という言葉で表現し、ニクソン大統領の「サイレント・マジョリティ」とほぼ同じ意味で用いた[3]。
現在においても、民主主義国家の多くには「サイレント・マジョリティ」と呼ばれるべき人々が存在すると見られ、見えない大勢力への配慮が政治上欠かせないものとなっている。
「サイレント・マジョリティ」とされる人々自身が公の場で広く発言することは稀であるため、しばしば、客観的な根拠なしに「サイレント・マジョリティは自分たちを支持している」という主張がなされる事が起きる。時には「しかし、サイレントマジョリティの存在を考えると…」等と、自己の主張が明らかに社会の中で少数派なのにもかかわらず、あえて少数意見を極端に重視する言い訳に利用されることすらある。
経済オンチの菅直人首相が 消費税15%提言 IMFに屈する恐怖
【政治・経済】
2010年7月17日 日刊ゲンダイ掲載
国民にとって最悪シナリオ
菅首相もナメられたものだ。国内問題であるはずの消費税増税について、国際通貨基金(IMF)から注文をつけられたのである。IMFは日本への「年次報告書」で「11年度から段階的に消費税を引き上げるべき」と指摘した。これを受け、16日、野田財務相は「超党派で呼びかける」と早速前向きな発言だ。“経済オンチ”の菅首相がIMFに屈するような事態になれば、参院選で消費税増税に「ノー」を突きつけた国民には最悪のシナリオとなる。
●裏で糸を引いているのは…
IMFは導入時期や数値目標まで提示した。11年度から消費税を徐々に引き上げ、15%まで税率を上げろという。最大22%という数字まである。そうすれば財政不安は解消されると提言するのだ。
そんなことはIMFに指摘されるまでもなく、財務省や菅首相がすでに口にしている話だ。
しかし、「増税よりムダ削減が先だろ」と国民の反発を買ったのが、参院選の結果だった。ニッセイ基礎研究所の櫨浩一経済調査部長が言う。
「IMFが各国に対し政策提言をすることはよくあることです。しかし、具体的な税率を提示するのは珍しい。少なくとも日本への提言では、過去に例がない踏み込み方です」
世間では「IMFにそこまで言われる筋合いはない」「菅首相はふがいない」といった不満が渦巻いている。もっともな意見だが、専門家の見方は違う。コトの根はもっと深いのだ。
「誰かが外圧を利用し、消費税引き上げをもくろんでいる可能性です。参院選の民主大敗で、消費税論議が先送りされた感があります。この流れを断ち切るために外圧を使ったという見方です」(櫨浩一氏=前出)
IMFを利用しようとしたのは財務省あたりの官僚だろう。IMFは各国の出資で成り立っているが、日本の出資は米国に次いで2番目に多い。IMFの副専務理事には、元財務官僚の篠原尚之氏が名を連ねているし、日本人スタッフだって少なくない。
しかも日本はIMFの資金基盤を強化するため、昨年10兆円も融資しているのだ。恩があるのはIMFの方で、本来は日本に物申せる立場じゃない。
「日本サイドがIMFにアプローチして消費税増税を言わせた。そう理解したほうが納得しやすい面はあります」(第一生命経済研究所の熊野英生主席エコノミスト)
財務省の思惑でIMFが動き、菅首相は外圧に屈する形で消費税増税をもう一度言い出す。結局は官僚の思うツボだ。国民は絶対納得できない。
